『ブラックアジア・カンボジア編 売春地帯をさまよい歩いた日々』電子書籍化

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2021年5月28日、『ブラックアジア・カンボジア編 売春地帯をさまよい歩いた日々』をアマゾン・Kindle にて電子書籍化しました。これは、ラピュータ出版の『ブラックアジア 売春地帯をさまよい歩いた日々 タイ・カンボジア編』のうち、カンボジアのコンテンツを抽出したものです。ご関心のある方、アマゾンにて購読して頂ければ幸いです。(鈴木傾城)

本日、やっと『ブラックアジア・カンボジア編』を準備

ブラックアジアの「タイ・カンボジア編」は、2013年に出版社『ラピュータ』で出版されていました。しかし、残念ながらこの『ラピュータ』が出版不況の中で力尽きてしまい、出版物の販売が途絶えました。

これについては、こちらに記した通りです。(ブラックアジア:ブラックアジアの出版元である「ラピュータ」が力尽きてしまったこと

ただ、時代は電子書籍に移り変わっており、私自身もすでに新刊はすべて電子書籍で買うようにしています。

そんなわけで、ラピュータで出していた書籍4冊は出版社が事業停止してしまった時から電子書籍にする予定ではありました。ところが、私が多忙すぎてなかなか果たせず今に至っている状態です。

コロナ禍の中で外をうろうろする機会が減ったにも関わらず、他にやることが多すぎて手が回りませんでした。しかし、先月あたりからやっとまとまった時間が取れるようになりました。

このまとまった時間で、一心不乱に電子書籍化の作業を行っていました。そして本日、やっと『ブラックアジア・カンボジア編』が準備できました。

『ブラックアジア・カンボジア編』は、ブラックアジア初期のコンテンツです。言ってみれば「鈴木傾城の原点」でもあります。

舞台となった70ストリートも、スワイパーも、63ストリートも、すべて消え去っています。時代の流れの早さと残酷さを感じるところではあります。ところが、カンボジアの貧困は今もなお残っており、社会の構図はまったく変わっていません。

変化があるとすれば、かつてはカンボジアの国民のほとんど全員が貧しかったのに、今は豊かになった者と貧しいままの者がくっきりと二分化されて、カンボジアにも格差が生まれていることでしょうか……。

貧困、スラム、売春、暴力、愛。こうした社会の状況は今も十分に通用します。こんな中で、この書籍が電子書籍で発刊できることを嬉しく思っています。ご関心のある方、どうぞお読み下さい。

『ブラックアジア・カンボジア編 売春地帯をさまよい歩いた日々』

ちなみに、この「Sell Spring Publishing」は鈴木傾城のプライベート出版です。「Spring」はもちろん「春」を意味しています。「Sell」は「売る」です。

「春を売る出版社なんて、鈴木傾城にしてはロマンチックだ」と思われる人も多いかもしれませんね。なぜ、こんな名前が浮かんだのか私も分かりません。深層心理が「これにしろ」と訴えて来ましたので、これにしました。

『ブラックアジア・カンボジア編 売春地帯をさまよい歩いた日々』、まだ読んだことがない方、再読したい方は是非、アマゾンで購読して下さい。

 収録されているコンテンツ

ハイエナたちの夜。闇にぼんやりとピンク色に浮かぶ売春宿
カンボジア絡みつくような熱帯の空気、豊饒な土の匂い、スコールの後の揺らめく水蒸気、ほのかな風に揺れるヤシの葉、匂い立つマンゴーの実、そして寝苦しい夜に心まで熱くしてくれる夜の女たち……。誘蛾灯に誘われる虫のように、彼女たちの誘惑に魂を奪われ...
70ストリート。プノンペンでもっとも荒廃していた売春地帯
カンボジア編カンボジアの首都プノンペンの地図を見ると、この都市が区画整理によって計画的に作られたことがよく分かる。道はだいたいが碁盤目のようになっている。また、主要な道路は人名か番号表示になっているので分かりやすい。このプノンペン北に「売春...
ワイルド・マリー。野良仕事をする女性の手は嫌いではない
カンボジア編70ストリートで、数え切れないほどの女を抱いた。強く印象に残っている女もいれば、もう忘れかけている女もいる。70ストリートで一番印象に残った女は誰だろうと、ときどき考える。そうすると、ひとりの天真爛漫な娘が脳裏に浮かんでくる。こ...
カンボジアの置屋。「置屋」とは一体どういう場所なのか?
カンボジア編昔、日本では売春宿の建物を「置屋(おきや)」と呼んでいた。現在では、もう置屋という言葉をあまり聞かなくなってしまったが、それは置屋の存在そのものが目につかなくなってしまったからである。しかし、まだ経済が発展途上にある国では置屋が...
ホームシック。狭い部屋の中で母親に手紙を書くベトナム娘
カンボジア編カンボジアの首都プノンペンにはあちこちに置屋が点在している。隆盛を誇った70ストリートが徐々に縮小するのと対照的に、市内の置屋は数も勢力も増しているようだ。勢い、夜になったら男たちは市内の置屋をふらふらと夢遊病者のように巡ること...
ベトナムから来た娘。カンボジアの売春地帯で地獄にあえぐ
カンボジア編カンボジアの売春地帯にはベトナム女性が入り込んでいる。カンボジアで売春地帯をさまようといえば、必ずしもクメール(カンボジア)に出会うということにはならない。むしろ、ベトナム女性に出会うことが多い。70ストリートでも多数のベトナム...
切ないほほえみ。スワイパーの、哀しい眼をして男を見る娘
カンボジア編彼女と出会ったのはスワイパーと呼ばれる売春村だった。黒一色の服に身を包んだ彼女を一目で気に入った。まだほんの小娘だというのに、彼女はひどく陰のある瞳をしていた。黒目がちの瞳がじっと相手を見つめる。そして、ほんのりとほほえむその姿...
スワイパー。カンボジア人の憎悪の中で存続した闇の売春村
カンボジア編プノンペンから延々と11キロ、国道5号線をウドン方面に北上する。ムスリム(イスラム教徒)の寺院を左手に、クメール人の高床式の粗末な家を右手に見ながら、さらに奥へ奥へと突き進んで行くと、今はもう古びて色あせてしまった「コンドームを...
蓼(たで)。美の基準はひとつではなく、かなり範囲が広い
カンボジア編70ストリートのボンコック湖側のクメール置屋のひとつに、美しいクメール娘がいた。ここ最近はすっかり大人びてきて、その美しさには磨きがかかった。クメール女性が身につける独特のサンポッド(スカート)をつけ、長い髪をうしろで束ねたその...
プノンペン市内にあったスラム売春地帯「ブディン」の消滅
カンボジア編夜、プノンペンの独立記念塔を川沿いに向かっていくと、明るくショーアップされた観覧車やメリーゴーランドが目に入る。その遊園地の手前を右に入ると、そこはブディン地区になる。川沿いには不法居住者が住まうスラム街が広がっているが、ソティ...
雨の日の夜総会。激しい雨が降りしきる日、ある娘と出会った
カンボジア編熱帯地方のスコールは、思い切り激しく降ってから晴れるというのが一般的だ。しかし、プノンペンの8月や9月をそう思って行くと、いつまでもやまない雨にイライラすることになる。もちろん激しく降ってさっとやむスコールもあるが、日本の梅雨の...
桜花(SAKURA)。何もできない素人女性が見せてくれた決意
カンボジア編セックスに言葉は要らない。交渉も指で数字を差し示したら、大抵は通じてしまう。どこの国でもそうだ。そして、どこを巡っても、特に現地の言葉を真剣に覚える必要はさらさらない。そのほとんどは少々の英語のみで場を乗り切ることができている。...
スタンメンチャイ。プノンペン最大の「ゴミ集積場」で思う
フィリピン・マニラ北部に「ここはフィリピンの恥部だ」と同国の大統領に言わしめた不浄の大地がある。インドのカルカッタと並んで東洋最大のスラムと言われ、地図にも載っていない暗黒地帯だ。3,000家族、約21,000人が集まり、山の斜面一面に大量...
63ストリートの妖怪。闇の中で、意味もなく笑い続ける女性
カンボジア編真夜中のプノンペン。売春地帯63ストリートを外れてふらふらと闇夜の中を歩いていると、薄暗がりからひとりの男がゆっくりとやってきて腕をつかんできた。振り返ると、男は無表情なまま"Bombom?"(セックスか?)と聞いてくる。 返事...
マティーニに巣食う女郎蜘蛛。図柄で金を判断していた女性
カンボジア編プノンペンの高級ホテル、インターコンチネンタル・ホテルの裏に「マティーニ」という1992年に設立されたディスコ・パブがある。ガンジャの紫煙が漂う小さなディスコで、一癖ありそうな白人や、なぜかアジアでは居心地悪そうな黒人たちが夜の...
サイバーン。あなたが好き。だからこの写真をあなたに……
カンボジア編シアヌークヴィルのプントッマイで、ひとりの陽気な娘と会った。若々しく弾けるような肌に、顔中が口になってしまいそうな大きなビッグ・スマイル、そして猫の目の色のようにころころと変わる表情としぐさが忘れられない。彼女の名はサイバーンと...
ダイナ・チャンの祈り。売春するカンボジア女性の地獄
カンボジア編アジアをさまよって売春をする女たちと刹那的に一緒にいても、通り一遍では彼女たちの心の中を知ることは難しい。社会的な環境も違い、文化・世代・言語さえも違う。自分と一緒にいる娘たちの心の中に何が渦巻いているのか、その正確なところは男...
カンボジア警察。目の前で、ベトナム娘を殴り始めた警察官
UNTAC(カンボジア暫定統治機構)時代、外国からやって来た国連軍兵士たちの日給は130ドルだった。命を張って戦って1日に1万6,000円。これが高いか安いかは人によって判断の分かれるところだ。ではUNTAC時代のカンボジア警察官の日給はい...
母系社会。たくさんの男と寝る女性が「賞賛」される世界に
カンボジア編「売春婦」と呼び捨てられる女性は、どこの国でも孤立無援だ。世界中のほとんどの国が父系社会であることに根本的な理由がある。父系社会とは、男が社会の中心にいて、血統は男性側の家系図が書かれる社会のことを指している。世界中のほとんどは...
マイはベトナムに帰った。バスルームで頭を振っていたマイ
ベトナム語で「マイ」は「梅」という意味になる。ベトナム人の女の子でマイという名前をつけられる娘は多いようで、ベトナム社会に関われば、あちこちで「マイ」と知り合うはずだ。印象深かったマイは2000年当時スワイパーの15番館に在籍していた娘だ。...
プノンペン市内にあったスラム売春地帯「ブディン」の消滅
カンボジア編夜、プノンペンの独立記念塔を川沿いに向かっていくと、明るくショーアップされた観覧車やメリーゴーランドが目に入る。その遊園地の手前を右に入ると、そこはブディン地区になる。川沿いには不法居住者が住まうスラム街が広がっているが、ソティ...
BIBA(ビバ)。シアヌークヴィルの田舎ディスコで……
カンボジア編シアヌークヴィルのプントッマイには「BIBA(ビバ)」というディスコがある。ディスコと呼ぶにはいささか気恥ずかしいこぢんまりとしたところで、入口の手前はテーブル、奥がステージになっている。空いているテーブルに案内されて席に着くと...
プントッマイ。素朴なカンボジア・シアヌークヴィルの夜
カンボジア編カンボジアで海を臨むことができる唯一の場所はコンポンソムだ。別名はシアヌークヴィルという。ヴィルというのはフランス語の村(ヴィル)を指している。かつて、ここにはシアヌークの別荘があったので、そういう名前になったらしい。ポル・ポト...
売春宿の料理風景。カンボジアで見た売春地帯の料理の光景
カンボジアにいたとき、売春宿に泊まり込むことも多かった。シングルベッドに四人の娘が固まって寝るので、残りの娘と一緒に床に転がって眠ったこともある。朝を迎えた時、娘は目が覚めてすぐに歩き回っていたが、私は肩も背中も硬直してしばらく身体が動かす...
アプサラを踊る娘。貧困地区に棲む天使(アプサラ)の笑み
カンボジア編カンボジアの国王はノロドム・シアヌークである。彼はかつて絶対的な主権を握り、王宮で優雅な生活に明け暮れていた。その王宮ではカンボジアの恵みを讃えるためのダンスを国王に見せるために選りすぐりの美しい娘たちが寝泊まりし、練習に明け暮...
内斜視の娘と、あばた肌の娘。純真さは、どこから来るのか
カンボジア編カラカラに乾燥したカンボジアの大地を、ふらふらとさまよう。カンボジアに着いて2日目の昼下がりだった。熱射病で倒れそうになるくらいの強烈な太陽が降り注いでいた。向かう先は決まっていた。紅土の粉塵が舞い上がる70ストリートである。い...
バイバイ・トゥ。置き去りにしてきた彼女を思って慟哭する
カンボジア編カンボジアには雨期と乾期がある。二月は乾期だ。ちょうど涼季から暑季に切り替わり、身が焦がれるような灼熱の太陽が大地を照らす。カンボジアの大地を覆っている紅土は、猛スピードを上げて突っ走る車やモトバイクに煽られて舞い散り、白い服は...
『ブラックアジア 売春地帯をさまよい歩いた日々』タイ編、カンボジア編、インドネシア編、インド・バングラデシュ編、フィリピン編。

コメント

  1. Mちゃん より:

    >「春を売る出版社なんて、鈴木傾城にしてはロマンチックだ」

    そうですねー
    春を売る、売春、あっ!

  2. aurore より:

    電子書籍版出版、お祝い申し上げます!
    電子書籍化の作業って大変そうですね、でもこうして章ごとに分冊して購入購読できるのは紙の本にはできにくいことで、新しいですね。写真とかもデータから直に再現されるんだろうと思いますので(違う?)紙に印刷したのより良いんじゃないでしょうか。

    一方で、手元にある紙の本はますます大事にいたそうと思います。私室の棚に並んでますよ〜傾城さんの本。

    これに限らず様々の仕事や作業は尽きぬと拝察いたしますが、あまり根をつめすぎられませんよう、お体にはお気をつけてくださいませね。

    • 鈴木傾城 より:

      ありがとうございます。
      電子書籍の作業は、実は大好きなんです。時間があればどんどんやっていきたいのですが、その時間が問題なのですね。今回のブラックアジアは写真はまったく載っておりません。というのも、過去のデジカメで撮った多くの写真は、解像度が非常に低すぎて書籍に載せられないレベルなんです。時代の流れを感じますね。(笑)

      紙の書籍、大切に保管して頂ければとても嬉しいです。
      今後とも、よろしくお願いいたします。

    • aurore より:

      ごめんなさい、分冊でなくて各章試し読み機能でしたのね。ホント、私ったら粗忽者というかアワテモノというかで、すみませんでした。

      でも、ちょっとづつ買える式もいいかも…

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