カンボジア編
70ストリートで、数え切れないほどの女を抱いた。強く印象に残っている女もいれば、もう忘れかけている女もいる。
70ストリートで一番印象に残った女は誰だろうと、ときどき考える。そうすると、ひとりの天真爛漫な娘が脳裏に浮かんでくる。
この砂塵の舞うストリートを入って中ほど、南側の並びのひとつの建物で、ひとりのクメール(カンボジア)娘をホテルに連れて帰った。彼女は自分のことを「マリー」と言った。
マリーというのはフランス女性の名前で、そう言えばかつてカンボジアはフランスの植民地だった。しかし、クメール娘がこんなフランス名を持っているはずがないから、勝手に自分をそう呼んでいたのだと思う。
マリーという名前から想像できるような少し可憐な要素は、お世辞にもこの娘にはなかった。その名前のギャップと、あまりにも粗野で自由奔放な行動は、今でもはっきりと思い出すことができる。
70ストリートでは珍しかった二階建ての建物に入ると、そこの主人はソファに座れと言って、そのあと5人ほどの……
(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア カンボジア編』にて、全文をお読み下さい)
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