カンボジア編
シアヌークヴィルのプントッマイで、ひとりの陽気な娘と会った。
若々しく弾けるような肌に、顔中が口になってしまいそうな大きなビッグ・スマイル、そして猫の目の色のようにころころと変わる表情としぐさが忘れられない。彼女の名はサイバーンと言った。
夜中10時過ぎ、ピンクの街灯が灯った売春ストリートを、いつものように、ふらふらと歩いていた。置屋の前を歩くたびに女性たちが喚声を上げて声をかけてくる。
腕を取って抱きついてくる積極的な娘さえ珍しくはない。ひとりの女性に捕まって置屋に引きずり込まれるとたちまち数人の娘たちが取り囲み、強烈な秋波を送ってきてベッドに誘おうとする。
取り囲む娘たちのひとりにサイバーンはいた。
クメールの女性の定番である身体にぴったりとフィットしたサンポッド(ロングスカート)を身につけたサイバーンは確かにかわいかった。
とは言いつつも、大勢の女性の中のひとりにしか過ぎず、彼女にすぐに関心が向いたわけでもない。他に、目鼻立ちの整った美しい娘がいた。サイバーンよりも、むしろそちらのほうが気になった。
その娘に興味があると分かったとたんに、数人の娘たちがさっさと離れていった。しかし何人かの娘たちは残り、たわむれたり、値段交渉を楽しげに見守ったりする。
美しい女性は非常に強気で無愛想だった。たぶん他の娘たちとたわむれながら時間をかけて口説いていけば値段はディスカウントされただろう。
しかし、彼女の……
(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア カンボジア編』にて、全文をお読み下さい)
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