カンボジア編
プノンペンの高級ホテル、インターコンチネンタル・ホテルの裏に「マティーニ」という1992年に設立されたディスコ・パブがある。
ガンジャの紫煙が漂う小さなディスコで、一癖ありそうな白人や、なぜかアジアでは居心地悪そうな黒人たちが夜の9時前後になると集っている。
安物のテレビゲームには安物の女がゲームに高じ、疲れたような中国人が色の薄いプロジェクターに映された香港映画に目を泳がせて身動きもせずにじっとしているような、そういう場になっている。
純粋なディスコを踊りに行くつもりで足を運ぶと、そのあまりにも退廃した雰囲気に足がすくむかもしれない。
バンコクのパッポンやナナにあるような弾ける音楽と人いきれに溢れたディスコからやって来ると「マティーニ」は死んだように見える。
しかし、ここで真剣に踊ろうと思って来ている人間はひとりもいない。やってくる女は100パーセント売春女性だ。そして男たちの目当ても売春女性かドラッグだった。
もっとも、今のカンボジアは、もはやドラッグは自由ではない。マティーニでもヘロインに関わっていた白人が何人も逮捕されている。
フン・セン首相も麻薬取り締まりをやっていることを、折りに触れて内外にアピールしている。逮捕されれば、劣悪なカンボジアの刑務所に10年近く放り込まれることになる。
しかし……
(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア カンボジア編』にて、全文をお読み下さい)
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