アプサラを踊る娘。貧困地区に棲む天使(アプサラ)の笑み

アプサラを踊る娘。貧困地区に棲む天使(アプサラ)の笑み

カンボジア編
カンボジアの国王はノロドム・シアヌークである。彼はかつて絶対的な主権を握り、王宮で優雅な生活に明け暮れていた。

その王宮ではカンボジアの恵みを讃えるためのダンスを国王に見せるために選りすぐりの美しい娘たちが寝泊まりし、練習に明け暮れていた。

そのダンスと言うのが、クメール・ダンスである。ゆったりとした音楽に合わせて女性らしい優雅な動きでアプサラ(天女)が舞う姿は素晴らしい。誰もが、反り返った指に神秘的なものを感じるはずだ。

若かりしシアヌーク国王のプレイボーイぶりは現在でも語り継がれている。

全国から集められた選りすぐりのアプサラが身をくねらせて踊っては若い国王に誘惑の秋波を送る。

いつしか王宮内の娘たちが王様と夜を共にすることになったとしても別に不思議なことではない。

カンボジアと言えば、多くの人たちにとって、混乱・大虐殺・戦争・内乱・貧困というイメージしかない国だ。

信じられないことだが、昔は肥沃な大地とのんびりした生活でアジアの中でも豊かな恵みを享受していた国であった。

しかし隣国ベトナムの戦争が押し寄せて来て国が混乱した。

クーデター・戒厳令・暴動・内乱、そして共産主義者ポル・ポトの台頭から暴力政治で一気に国が転覆したのだ。1974年のことだ。

そしてオートジェノサイドと呼ばれる民族大虐殺を経て、1979年にはベトナム派ヘン・サムリン政権の誕生が続く。

その後も経済疲弊やUNTACの介入、フン・センによるラナリット追放と数十年に渡って混乱に継ぐ混乱に明け暮れた。もはや、昔の悠久の時を感じさせる豊饒な国の面影はない。

この戦乱の中で、あの優雅だったアプサラはどうなってしまったのだろうか……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア カンボジア編』にて、全文をお読み下さい)

ブラックアジア・カンボジア編
『ブラックアジア・カンボジア編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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