カンボジア編
セックスに言葉は要らない。交渉も指で数字を差し示したら、大抵は通じてしまう。どこの国でもそうだ。
そして、どこを巡っても、特に現地の言葉を真剣に覚える必要はさらさらない。そのほとんどは少々の英語のみで場を乗り切ることができている。
言葉など道具のひとつにしか過ぎないから、適当に使えればいいだけで、必要な言葉は自然に覚えるし、それ以上のものは現地に根を貼りたい人間だけが覚えればいい。
夜の世界では特にそうだ。最初から交渉すべき内容が決まっているからカタコトでも事足りるという事情がある。
ナナのオープンバーの女性が持っていた英語の用語集は、ボロボロになるまで読み込まれてあった。別の女性の泰日の教科書は、どのページを開いても多くの書き込みがされていた。
タニヤでタイ女性たちの操る日本語が変だとか発音がおかしいとか言う男もいる。
言葉を覚えるのがどんなに大変なことなのかは、誰でも知っている。 だから、タニヤで英語以外に日本語まで駆使してコミュニケーションを取る彼女たちには尊敬の念を感じる。
プノンペンの「シャーキーズ・バー」でも、流暢に英語を話す若いベトナム娘がいた。まったく教養のかけらさえ見えない……
(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア カンボジア編』にて、全文をお読み下さい)

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