売春地帯をさまよい歩いた日々:タイ編

売春地帯をさまよい歩いた日々:タイ編


タイ編タイ・バンコクの中華街ヤワラーは「魔窟」と呼ばれるに相応しい場所だ。迷路のように入り組んだ道にひしめく細々とした店、古ぼけて骨董品のようになった建物。金行・食堂・ペット屋・雑貨屋・米屋・葬儀屋が乱雑に、脈絡無く店を開いており、それぞれが強烈...
タイ編20歳の頃、何気なくタイへ旅行に行った。はじめての海外旅行でひとり旅だった。見るもの聞くものが何もかも珍しく、旅に有頂天になった。南国の太陽や文化や食事は慣れれば慣れるほど心地良いものとなってきた。最初は健全な旅行をしていたが、ある日バンコク...
タイ編アジアには、驚くほど美しい女がいる。カンボジア・プノンペンの薄汚れた置屋にも、ジャカルタの売春窟にも、タイ南部のスンガイコーロクの寂れた置屋にも……。特に、アジア最大の歓楽街と言われていたパッポンの華やかなゴーゴーバーの一角では、思わず息をの...
タイ編バンコクにはコーヒーショップと言われる場所がある。グレース・ホテルのコーヒーショップは昔から有名だったが、最近では「テルメ(Thermae Coffee House)」が隆盛を誇っているようだ。あまりにも売春女性が集まり過ぎて、2001年にはタイのテレビでも「買売...
タイ編東南アジアきっての歓楽街、世界で名だたる売春地帯、アルコールと音楽、退廃とエイズ、美しい女と妖しいガトゥーイ(性転換者)の溢れた現代のソドム。多くの男たちの人生を狂わせた街、それがバンコクの一角にある毒々しい不夜城「パッポン」である。はじめ...
タイ編彼女はバンコクのテルメで働く現役の売春女性だ。多くの日本人男性が彼女を知っており知名度も高い。だからあえて名前は伏せておきたい。彼女と知り合ったのは1998年も暮れかかろうとしていた頃だった。初めて会った時、彼女はまわりの派手な女性たちに比べて...
タイ・バンコク。胸が悪くなるような排気ガスや、めまいがするほど強烈な太陽はここにはたっぷりある。バックパックを背負ってこの街を歩いていると、そのうちに倦怠感が襲って来る。しまいに行き先も分からなくなる。街の中で途方に暮れて突っ立っていると、誰でも...
タイ編タイ・バンコク。熱帯の夜の喧噪の街をゆっくりと歩いていると、真っ正面から黒いボディ・コンシャスに身を包んだ白人女性が近づいて来た。売春ビジネスに関わる女独特の視線が絡みついてきた。それに応えると、女は流し目を投げて"How are you ?"(...
タイ編悲劇は突然やって来る。前触れなどまったくない。この日もそうだった。ゴーゴーバーをはしごしているうちに飽きてしまったので、久しぶりに2階のライブ・バーに寄ってみようと考えた。昔は大好きだったライブ・バーも最近はあまり行かなくなっている。しかし...
タイ編パッポンのゴーゴーバー「キング・キャッスル」で、ある女性と意気投合したことがあった。情熱的で素晴らしい女性だった。一晩、彼女と一緒に過ごした。しかし、やがて朝がやってきて彼女は帰らなければならない。意気投合した仲で、別れがとても名残惜しい。...
タイ編タイは世界に名だたる観光立国であり、訪れる観光客は増え続ける一方だ。パタヤやプーケット島、サムイ島、ピピ島、パンガン島などはリゾート地としての設備を整えて、毎年押しかけてくる観光客の受け入れに余念がない。多くの観光客が訪れてリゾートとしての...
タイ編久しぶりにバンコクに降り立ってソイ3を歩きロシア女性を捜した。しかし、半年前にはあれほどいたロシア女性たちが、煙のように消えてしまっていた。ロシア女性はいつしかタイに現れ、バンコクのソイ3ストリートを歩き回っては男を誘っていた。それから半年...
タイ編「スター・オブ・ラヴ」というバーがある。バンコク・パッポンの中程に位置するあまり目立たない特殊なバーである。このバーはゴーゴーバーではないので、半裸で踊り狂う女性はいない。待機する女性も5人前後である。細長いカウンターと、擦り切れたような古...
タイ編シンガポールからバンコクに戻る日の朝、ひどく体調を崩して朦朧としていた。身体はだるくて頭痛がする。以前、ニカラグアで熱射病にかかって3日3晩ベッドから起きあがれなかった時があった。症状はそれとよく似ていた。しかし、もう航空券は取っていたので...
タイ編この日、久しぶりにソイ・カウボーイを歩いていた。ソイ・カウボーイは面白いストリートだ。バーの女性たちは店の入口で客を呼び込むのではなく、道を数人の女性で塞ぐように立ち尽くして、やって来る男に抱きついて来る。女性から目を反らしていれば無理強い...
タイ編パタヤは観光地でもあり、売春地帯でもある。観光地になっているのはウォーキング・ストリートやビーチロード沿いであり、そういったところを外すと、単に売春地帯だけを味わうことができる。しかも、ホテルから一歩出ればモトバイクもソンテウもそこらじゅう...
タイ編ピンというチューレン(渾名)を持つ彼女がもう若くないのはその顔を見れば分かる。彼女を部屋に連れ込んで私は歳を聞いた。"I'm old lady."(もう歳だから)彼女は恥ずかしそうに笑って明確に答えなかった。私は彼女に笑って、"Never min...
タイ編日本人が考える以上にタイ人は信仰心を持っているが、それにはアニミズム的要素もまた含まれており、タイでは悪霊(ピー)の信仰はとても一般的だった。いつだったか、ナンナーク(タイでもっとも有名な女性の悪霊)を奉っている小さな寺も見に行ったことがあ...
タイ編2011年3月末に私は日本を出て台北に行った。そして、4月の初めに台北からバンコクに向かった。そのチャイナ・エアラインの中で、私は必死で吐き気をこらえていたが、とうとう我慢できなくなってトイレで吐いた。今まで何十年も飛行機に乗っているが、飛行機...
タイ編イサーンの入口と言われているコラート(ナコン・ラチャシーマ)はバンコクから250キロほど離れたところにある。東西に細長い都市で、タオ・スラナリ像を中心として、東側が旧市街、西側が新市街になっている。バンコクのように高い高層ビルが林立しているわけ...
タイ編もう数年前の話になるが、パタヤでひとりの奇妙な女性と出会っている。彼女は名前をノックと言った。パタヤ中央のオープンバーがひしめく通りを歩いていたら、突然目の前に現れて、"One Drink! One Drink!"(一杯だけ、一杯だけ!)と言いながら、強...
タイ編ときどき、自分の心が日本にないことに気がつくことがある。目を開けたままアジアの白昼夢を見ているのだ。日本にいても、ふと見かけたアジアの女たちだけを見ている自分に気がつく。真夜中には夜の街にアジアの女たちを見付け、なぜ日本にいてもこれほどまで...
タイ編パタヤの夜。この日、ウォーキング・ストリートを外れて歩いていたが、あるオープン・バーの横を通り過ぎようとしたとき、ひとりの娘が「ヘイ、ハロー!」と声をかけて、腕を引っ張ってきた。どうしても腕を放してくれないので、彼女に引きずれるがまま、その...
タイ編真夜中だったが、派手な格好をした夜の女と、酔った男たちが大騒ぎしていた。相変わらず、バンコクはにぎやかだった。ソイ・カウボーイを出て、スクンビット通りをふらふらと歩いていく。高架鉄道BTSのアソック駅ができてからだと思うが、この当たりにも女...
タイ編フォーンは、いろんな意味でやる気のない女性だった。小柄で、痩せているように見えて、実は日頃の不摂生がたたって、むっちりと下腹部や太ももに脂肪がついていた。太っているようには見えないのだが、その実、下半身だけは太っている女性は多い。そうなるの...
タイ編バンコクのソイ・カウボーイに、バカラ( Baccara )という店がある。あまり好きではないが、たまに趣向を変えようと数年ぶりに行ってみた。昔と変わらず、見上げると天井がガラス張りになっており、そこにスカートをはいたダンサーが踊っている。相変わらず日...
タイ編パタヤは比較的安全な「欲望の街」だ。しかし、夜のビーチ通りにいる女は危険だから近寄らない方がいいとよく言われている。言われるまでもなく、よく事件の現場になっている。歳を取った女、美しくない女が多いというのもある。睡眠薬強盗を働く娼婦も、病気...
タイ編パタヤのあるゴーゴー・バーにふらりと入った。カウンターには、生活に疲れたような顔をした白人の客がひとりいた。壁際のソファーには白人がふたりバー・ガールに囲まれて静かに飲んでいる。客はこれだけだった。それなのに女性たちは15人以上はいる。それほ...
タイ編タイ・パタヤ。多くの悪女と堕落した男が集まるこの欲望の街はこの日もほどよくごった返している。昼間に熱されたアスファルトの臭いとひっきりなしに道路を往来するソンテウとバイクタクシーの排気ガスがパタヤの空気だ。不思議と潮の匂いはあまり感じない。...
タイ編破滅するということはどういうことだろう。男がドラッグとセックスで破滅していくのは珍しいことではない。ずっと夜の闇をさまよってきていると、普通の人よりも破滅していく男を間近に見ることができる。また、間接的にもよく破滅した男のことを見たり聞いた...
タイ編2012年8月6日、タイ・パタヤのビーチロードでイタリア人がレディーボーイに財布を奪われ、2人の容疑者が逮捕されている。通りかかる男に抱きついて、油断している隙にポケットから財布を抜き取り、近くにいる共犯者のひとりに財布を渡して逃亡させる。これ...
タイ編彼女はバンコクのスクンビット通りで昼間から徘徊しているフリーの売春女性だった。ひどく痩せ細り、肩も薄く、あばらが刻まれ、額にまで血管が浮き出ていた。「私、エイズなのよ……」彼女は憎しみのこもった目で、そうつぶやいた。彼女がつぶやいたそのときの...
タイ編カルカッタからバンコクに戻るとすでに夜になっていた。体調はあまりよくなかった。インドではあまりにいろいろなことがありすぎて疲労が蓄積していた。カルカッタの安宿でベッドに横たわりながら、無理しないで休息を取ろうと思ったときだった。不意にバンコ...
タイ編長らく売春地帯をほっつき歩いていると、ときに特異で忘れられない思い出を持つこともある。なりゆきでそうなったのだが、あとで考えると明らかに異様な夜だったということがあるのだ。たとえば、巨乳の女と3つの乳房を持った女がベッドの中で両隣にいるとい...
タイ編人生長く生きていると、恐怖を感じて忘れられない怪奇的な夜がある。恐らく誰でも思い出しただけでも身が震える恐怖の夜の思い出くらいはあるだろう。パタヤで、そんな目に遭った。最初からペイバーしてはならない女をペイバーしたことを知っていた。そして、...
タイ編2009年5月。夕方になるとバンコクは激しいにわか雨に見舞われたが、夜にはすっかり上がっていた。ここのところずっとタイ料理ばかり食べ続けていたので、久しぶりにヤワラー地区の中華料理を食べたくなった。やはり、チャイナタウンで食べる中華料理は競争が...
タイ編タイは昆虫食があって、屋台でもそれが当たり前に売っている。食にはあまり関心がない上に、昆虫食ときたら不気味さが先に立って、今まで一度もそれを口に入れたこともない。これからも恐らく昆虫を食べる気分にはならないだろう。しかし、タイの人々がそれを...
タイ編ノイという女性がバンコクのオープンバーがいた。スクンビットのナナ駅からアソークに歩いていく途中のオープンバーにいた小柄な女性だった。彼女は今まで知り合ったタイ女性の中で、もっとも英語が流暢だと言っても過言ではないほど素晴らしい英語を話した。...
タイ編断片的にしか思い出せない女性がいる。覚えていることのひとつひとつは鮮明なのだが、虫食いのように途中の記憶が消えていて、全体像がつかめない。しかし、忘れがたい。ディランという男性名を持つパッポンで知り合った「女性」は、まさにそんな想い出のひと...
タイ編2005年頃だろうか。一時期、ずっとフィリピンの売春地帯アンヘレスに入り浸っているときがあった。アンヘレスはマニラから車で1時間30分ほど走ったところにある。今や巨大なショッピングモールなどができて発展した街になったようだが、2005年頃のアンヘレス...
タイ編体力と好奇心は、もしかしたら連動しているのかもしれないと思うときがある。体力があるときは、街を歩いていても好奇心で満ち溢れていく。まるで街の喧騒が、自分の中に流れ込んで来るような気持ちになる。街の光景、喧噪、風、そしてすれ違う女性のすべてに...
パタヤは、今やタイで最大の売春地帯と化した。そこではアルコールとセックスが満ち溢れ、多くの男たちが泥酔しながら女性に貪りつく。(ブラックアジア タイ〈パタヤ〉編)ところで、4月と言えばタイで狂気のお祭りがある。ソンクラーンと呼ばれるものだ。この時期...
日本では野良犬が街をさまよっている光景はほとんど見ないが、海外にいくと、タイには野良犬がうろうろしていて危険なこともある。タイではバンコクにも路上で野良犬が寝ていることも多く、スクンビットではすっかり人気になった牛のような模様の犬が秘かに人気にな...
タイ編バンコクの売春地帯パッポンに沈没していた時、ゴーゴーバー『キングス・キャッスル』で、カモシカのように脚の長い痩身(スキニー)な女性がいた。名前は忘れてしまった。それほど美人ではなかったが、彼女はとても人気があった。美しい女が他に山ほどいたの...
売春ビジネスをする女性と付き合うというのは、人生の大きなマイナスになると言われている。それは一面の事実だから、彼女たちと付き合うなという忠告をする人がいたら、その言うことはよく聞いておいた方がいい。まず、売春する女たちと付き合うと金がかかる。時に...

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