売春地帯をさまよい歩いた日々:フィリピン編

売春地帯をさまよい歩いた日々:フィリピン編


フィリピン編あなたは覚えているだろうか。1980年代から2000年代半ばまで、日本の夜の世界にはフィリピン女性で溢れていたことを……。日本に就業目的でやってくる外国人の60%はフィリピン人だった。外国人「女性」に限れば、なんと日本で働く外国人女性の80%は、フィリピンから来た女性だったのだ。日本のバブル時代から彼女たちは日本に来ていた。そして、日本の夜に定着していった。そして、バブルが崩壊したあとも、彼女たちは日本にずっといた。「じゃぱゆきさん」という言葉もあった。日本の夜の世界で働く外国人女性、たとえば...
フィリピン編1990年代から2004年まで、日本の夜にはフィリピン女性が席巻していたが、やがて2005年を境に急激に消えて行くことになった。それは、なぜだったのか。2004年6月、あるいは2005年3月15日、日本とフィリピンの「真夜中の絆」を断ち切る出来事が立て続けに起きていた。それは何だったのか。私はずっとフィリピンに興味を持ちながらも足を向けなかったが、2005年に機は熟したと考えた。それは、どういう理由があったのか。2005年11月3日の午後2時、ある日本人が自宅前の路上で射殺されたが、それは何を象徴する事件だった...
フィリピン編どこでもそうだが、フィリピンの夜の世界でも、そこに潜り込めば、本当にたくさんの女性たちが棲息している。激しいダンス・ミュージックが鳴り響き、嬌声や、怒声が渦巻き、たくさんの男と、たくさんの女性が、お互いに視線を飛び交わしている。しかし、それなのにほとんどの男は「売春地帯にいる女性の80%」が見えない。正確に言うと、物理的には見えているのだが、心理的に見えていない。イタリアの経済学者であるヴィルフレド・パレートの統計の経験則「80対20の法則」が、売春地帯でも作動しているからだ。多くの男...
フィリピン編夕方の喧噪が続いたまま、夜のとばりを迎えようとしているこの日、フィリピン首都マニラのキアポ地区の喧噪の中をゆっくりと歩いていた。キアポ教会周辺には、おびただしい数の露店、道わきに座り込んで古びた雑貨を売る物売りがいる。 そこを外れると、今度はくず拾いや、誰彼ともなく手を差し出している物乞いが見える。質素な汚れた服を着た老婆が黙ってやってきて手を差し出した。 どこか哀願するような目つきだったが、金を払うのを拒否すると怒りに変わる。老婆は何も言わずに去って行った。貧困者の正体は地方から...
フィリピン編フィリピンの売春地帯は、とても退廃した世界だ。しかし、そんな売春地帯に、チェリーと呼ばれるとても若い女性たちも普通に働いている。チェリーというのはフィリピンの売春地帯では「処女」を指す。信じられないことかもしれないが、これほど退廃した世界の中で、チェリー(処女)が「自分は処女である」と公言しながら売春地帯で働き、それを店も男も認知する。それがフィリピンの売春地帯である。しかし、フィリピンにしばらくいると、何となくそれが当たり前のようになってくるから不思議だ。この国の宗教観と、この...
タイではヤーバーと呼ばれる錠剤型の覚醒剤がパッポンやパタヤといった歓楽街に蔓延しているのだが、フィリピンの歓楽街ではどうなのだろうか。私はフィリピンの歓楽街アンヘレスに何度も行っているのだが、フィリピンでは一度もドラッグを勧められたこともないし、ドラッグをやっている女性に当たったこともない。そのため、アンヘレスでドラッグは蔓延していなのだろうと何となく思っていた。しかし、そこは東南アジア屈指の歓楽街アンヘレスである。ドラッグは闇の中でしっかりと根付いている。気が付けば、フィリピンはドラッグ汚...
フィリピン編自分の泊まったホテルの、自分取った部屋の、自分の寝ているベッドで、実は過去に誰かが死んでいたとしたら……。人はホテルに泊まる時、誰もそんなことを考えて寝る人はいない。しかし、ホテルは不特定多数が泊まる空間であり、まさにそのベッドで誰かが死んでいたかもしれない可能性は十分にある。よく「幽霊が出るホテル」が話題になることがある。大抵は、過去に誰かが殺されたとか、火事で死人が出たとか、自殺したとか、そのような経緯があって、幽霊がさまよい歩くという話になっていくのだ。自分が寝ているそのホテ...
フィリピン編まずいことになったとルビーを見てつくづく思った。一番まずいのは、彼女に一目惚れしてしまって、怒濤のようなスピードで結婚の話まで進んでしまったことだった。一目惚れ、意気投合、相思相愛、一気呵成の結婚話。おおよそ、あってはならない展開が目の前で進んでいた。本当は、ここで優柔不断であることが一番問題をこじらすのは分かっている。ルビーから、離れて、二度と会わない選択をしなければならなかった。それなのに、何度も会うというミスを犯した。彼女の魅力にどっぷりと浸かっていたので、優柔不断を継続し...
フィリピン編朝になってルビーが帰って行ったあと、ホテルのオープン・ラウンジで適当な食事を採った。そのときにプール・サイドで一組のカップルが抱擁しあったまま、じっと動かないでいるのを目にした。男はがっしりとした白人、女は華奢なフィリピーナだった。ふたりは言葉もなく、ただじっと抱擁したまま、彫刻のように微動だにしなかった。ふたりとも笑みを浮かべているわけでもなく、見つめ合っているわけでもなかったが、それでも彼らが互いに愛し合っているのが抱擁の長さで窺い知れた。なんと、こんなところにも愛があった。...
夜の歓楽街は実に刺激の溢れた場所だ。特にアジアの歓楽街はその刺激がとても強い。トロピカルな国の開放的な雰囲気。真夏の国の露出の高い服装。溢れるように提供されるアルコール。心地良い音楽。情に厚い女性たち。すべて揃っている。パタヤやプーケットやコ・サムイのようなビーチ・リゾートになると、本来はハメを外さない人でさえ、冒険したいという気持ちにさせる。こういったところでは、シーズンにもなると莫大な観光客がやってきて、歓楽街の女性たちも大忙しになる。恐ろしいほどの大金が動いて女性たちの手に渡る。それで...
フィリピン編真夜中のシングルバーにふらりと入り、一見すると普通の容姿、普通の平凡な顔をした女性が隣にいて話しかけてみる。よくあるシチュエーションだ。しかし、その平凡に見える女性が「わたし、とてもいやらしいのよ」と突然言い出したら誰でも驚くはずだ。フィリピン・マニラのエルミタ地区に、かつて「LAカフェ」という退廃したバーがあった。今はベイ・カフェと言われているバーだ。あまりにも退廃していると糾弾されて、たびたび「当局の指導」が入って閉鎖と再開を繰り返しているのだが、この退廃のバーに彼女はいた。...
フィリピン編フィリピンでは、1年間に必ず5人〜6人ほど日本人が殺される。殺される日本人というのはだいたい傾向がある。真っ先に上げられる特徴は「日本人の中年男性が被害者」であることだろう。そして、この被害者というのが普通の日本人ではないことが多い。だいたい3つに分類される。暴力団関係者、麻薬関係者、フィリピン女性と関わる者だ。要するに、夜の世界をうろうろするような男が、フィリピンで殺されたり、事件に巻き込まれたりするのである。真夜中の売春地帯にいるとき、たまに「ならず者」の男たちをしみじみと見...
フィリピン編犯罪者が高飛びをすると言えば、アメリカ人ならメキシコ、イギリス人ならバンコク、台湾人ならカンボジア、日本人ならフィリピンとはよく言われていることだ。特に、日本人の犯罪者は本当にフィリピンを愛しているようだ。多額の借金を背負った生活破綻者から、凶悪事件の犯罪者、不正な金を持った会社経営者、密造銃愛好家、麻薬愛好家まで、ありとあらゆる人間がフィリピンを目指して高飛びする。最近も小向美奈子という女性が覚醒剤事件の最中にフィリピンに行って大騒ぎが起きていた。犯罪を犯したら、とりあえずフィ...
フィリピン編フィリピンの女性の特質は何か。それは、とても「ファミリー」を大切にするということだ。「ファミリー」に対しての熱い思いは、もちろん世界中どこでも同じだ。しかし、フィリピン女性はとりわけ「ファミリー」の持つ意味を非常に重視しているように見える。一匹狼のタイ女性はいる。一匹狼のベトナム女性もカンボジア女性もいる。しかし、一匹狼のフィリピン女性は見たことがない。彼女たちは仲間を大切にするし、家族を大切にするし、ひとりぼっちになることを極度に恐れているように見える。カトリックは「家族の価値...
フィリピン編堕落と退廃の極み、フィリピン・アンヘレスのフィールズ通りをぶらぶらと歩いているときだった。横からひとりのドア・ガールが声をかけてきた。"Where are you going? Come in!"(どこに行くの? 中に入りなさいよ)人なつっこい目だった。優しい感じの瞳と、清潔な着こなしは好感が持てたが、その顔立ちに驚いた。まだ若かった頃、よく話していた日本の女友達とそっくりだった。醸し出す雰囲気も、まぶしそうにこちらを見つめる目つきも、体つきも、いろんなものがよく似ていた。その顔立ちに驚き、惹かれたカ...
真夜中の歓楽街は、耳をつんざくような音楽と、けたたましい嬌声と、酔った男たちの怒声が溢れる場所だ。とても賑やかで、華々しい。しかし、夜は街全体が活動しているわけではない。騒乱状態になっているのは、歓楽街だけである。真夜中は、多くの人たちにとって単に寝ている時間だ。だから、歓楽街を外れると、すぐに静寂に落ちる。暗い夜道がどこまでも続き、誰も歩いていない。路地に入ると聞こえてくるのは、自分の足音だけだ。静まりかえり、真っ暗な空間の中で自分だけが取り残されたような気持ちになる。歓楽街を出ると、急に...
フィリピン編2009年5月23日、乗客70名を乗せたフェリーが転覆して12人の乗客が死亡したが、その中には57歳の日本人も含まれていた。彼らはバタンガスを出発して、ミンドロ島のプエルトガレラに向かっていた。フィリピンのミンドロ島は小さくて美しい島だ。マニラからも近く、半日もあればそこに辿り着くことができるので、アジアの都会に倦んだらそこでじっと時間をつぶすことができる。海はそれなりに美しい。ダイビング・スポットになっている場所もあるようで、観光客がダイビングを楽しみにやってきている。では、この事故に巻き...
フィリピン編売春する女性にとってコンドームを使うことはビジネスの基本中の基本だ。たとえ、ピルを飲んで避妊を薬でコントロールしていたとしても、それでも多くの売春女性はコンドームを使う。なぜなら、それによって性病を防ぐことができるし、ピルを飲んでいたとしても、2重3重の防御をするに越したことはないからだ。売春ビジネスで妊娠したとしても、性病に罹ったとしても、男は誰も責任を取ってくれない。だから、自分の身体を守る意味で、コンドームというのは本当に重要なアイテムである。しかし、東南アジアでフィリピン...
東南アジアは各国の犯罪者がさまよい歩く。詐欺で逃げ回っている男も、強盗で逃げ回っている男も、殺人で逃げ回っている男も、みんな東南アジアにいる。2008年にロシアのマフィアが逮捕されたのはパタヤのサービス・アパートだった。イギリスのロリコン犯罪者が捕まったのもパタヤだった。ナイジェリアの人身売買屋はスクンビットにいた。日本の暴力団や犯罪者の多くはフィリピンに潜む。なるほど、危ない犯罪を犯した男たちが歓楽街にいる。彼らは逃げおおせるだろうか。そして、ふと思う。自分が追われる身になったら、海外に高飛び...
フィリピン編フィリピンのマニラの売春バーに、ひとりの女性がいた。ひっきりなしにタバコを吸い、いつもイライラしていて、落ち着きのない女性だった。彼女は若い女性を何人も束ねていて、彼女たちを男に斡旋してはリベートを取るビジネスをしている。こういったビジネスをする女性の元締めのような姉御が、東南アジアの歓楽街にはどこにでもいる。彼女もそのひとりで、男がやって来ると、飛んで行って若い女性を紹介する。強引で、短気で、しつこかった。そんな彼女の、カネに飢えた、ギラギラした目が忘れられない。カネしか信用し...
フィリピン編長く、サラサラで、鏡のような光沢を持った、本当に美しい黒髪を持った女性がいる。あの、シャンプーのコマーシャルに出てくる女性が見せる髪を本当に持っている女性がいる。フィリピン・アンヘレスにいたマリーという女性は、そんな女性だった。そんな彼女が関心を持っているものは、自分の髪だけだ。出会った瞬間から別れる瞬間まで、ずっと彼女は髪を意識し、そして、髪だけに関心を寄せていた。自分の髪に自己陶酔していたとも言える。自分自身にそれほど関心が持てるのだろうかと思うほどの関心に、どこか偏執的で異...
フィリピン編人間の目は正確ではない。正確だと思っているのは本人だけで、実は人間の目はいろいろなものを見ながら、足りない部分を「補間」してしまうのである。だから、売春地帯ではそんな人間の目の錯覚を利用して、いろいろな方法で女性を10歳や20歳、場合によっては30歳以上も若く見せるテクニックを使っている。60代の女性を30代に見せるなんて、東南アジアの場末の売春宿ですら朝飯前にやってのける。女性のシミも、シワも、吹き出物も、ニキビの痕も、やつれた目の下の隈も、あたかもマジックのように消してしまう方法がある...
フィリピン編日本でメイドの恰好をするのが流行っていた頃、私はフィリピンで本物のメイド出身の女性と知り合っていた。中東でメイドをやっていた女性だ。メイドというのは、他人の家に住み込み、料理を作ったり後片付けをしたり、部屋を片付けたりする仕事である。可愛らしい服装がどうしたという前にそれはとても重労働であり、多くの国では「金で雇った奴隷」としか認識していない。しかも、若い女性が見知らぬ家でそういった仕事をするのだから、とてもセクハラに遭いやすく、レイプされても虐待されても泣き寝入りになる危険な仕...
フィリピン編(前編はこちら)もっと話を聞きたいという気持ちはあったが、もうこの件に触れるのはやめた。中東での経験は彼女に深い心の傷を与えていることがその表情で分かったし、すでに彼女は身体を硬くしていた。その態度で察するものがあった。(性的ないやがらせをされたな……)この小柄なフィリピーナは、苦しい仕事に耐えて、やっとの思いでフィリピンに逃げ帰って、今では外国人相手に売春をする生活をしている。しかし、売春ビジネスの方がまだマシだと思っているようだった。メイドよりも売春ビジネスのほうがマシだという...
フィリピン編人間は誰でも欠点を持っている。そして、欠点を抱えながら生きていく。しかし、どうしても隠せない欠点もある。たとえば、肌が湿疹だらけ、にきびだらけの女性がいる。体質的に、そうなってしまう女性は一定数いて、本人がいくら努力しても治せないことがある。こういった女性は、視線を向ければ誰もが気づくものだから、いくら隠そうと思っても隠せない。もちろん本人のせいではないのでどうしようもない。しかし、咎められるのは本人なのである。これまでずっと肌の荒れを咎められてきたと思われる女性を知っている。ず...
フィリピン編この不快感は、いったい何だろう……。タイからフィリピンに入って、エルミタ地区のホテルでぼろぼろに疲れた身体を休めていた。そのとき、フィリピンに入ってから、なぜか不快感を感じ、ずっと気が晴れないと思った。最初はどうもその不快感の正体がよく分からず、自分のストレスに困惑していたが、ベッドの中でよくよく考えれば、それは実に些細なことだった。十字架が、気に入らなかった。フィリピンは東南アジアでは唯一「キリスト教」の影響を感じさせる国だ。街の至る所でキリスト教会を見かけたし、イエス・キリスト...
かつて、フィリピンのアンヘレスにはしばしば訪れていたが、身体を壊してから海外にほとんど行かなくなってしまった。行くとしても1年に1度か2度、ほんの1週間ほど海外にいるくらいで、かつてのように現地に着いたら、一日中歩きまわるようなこともなくなった。そんなわけでフィリピンにもすっかり行かなくなってしまって、気がつけば10年も経っていた。あれほど面白半分に覚えていたタガログ語もほぼすべて忘れた。ただ、フィリピンには懐かしさもあるので、ひとまず10年ぶりにアンヘレスがどうなったのか、ふらりと降り立ってい...
かつて、アメリカの基地があったフィリピン・パンパンガ州のアンヘレスには、アメリカ軍兵士の男たちが現地の女性に産ませて捨てた子供たちがたくさんいる。このクラーク基地は、1903年にはすでに基地として存在し、1991年にピナツボ火山が噴火するまでアメリカ軍のアジアでの最重要拠点として存在していた。実際、1960年代から1970年代のベトナム戦争でも、このクラーク基地は重要な出撃地となっている。基地人口は多い時で1万5000人いたと言われている。人口約15万人に過ぎないアンヘレス市で、1万5000人の兵士がいたわけである。...
マリエルが私のホテルに居ついて帰らない。よほど、ホテルのエアコンとベッドが気に入ったようだ。(アンヘレス再訪(3)アメリカ兵が捨てた娘が売春地帯に)マリエルはほぼ一日中全裸で、スマートフォンで誰かとメッセージのやりとりをして、のんびりと過ごす。たまにいなくなるが、数時間したら戻ってくる。最初はテレビを見ていたが、私があまりテレビが好きではないと分かったら、ピタリと点けるのを止めた。あとは好きなことをしている。流れ者の男の部屋に転がり込んで、その日その日で気ままに暮らす。面倒くさいことは考えな...
久しぶりのフィリピンだったが、やはり1週間と言えども海外の空気を吸っていると、かつて旅から旅へとさまよっていた時代を思い出して懐かしい気持ちになる。フィリピン・アンヘレスはずいぶん開発されて、ゴーゴー・バーも一見さんを効率よく回して集客する「バーのファストフード化」が見られた。かつて、タイのパッポンが辿った道なのだが、観光客が増える以上は、そういった変化が起きるのも仕方がないのかもしれない。それでも、フィリピン人の気質は変わっておらず、弾けるような明るさと、今を燃焼して生きる姿は健在で、「そ...
2013年のフィリピンの台風被害は思った以上にひどく、略奪も発生していたり、救援物資の不足から殺人事件が起きる可能性があることが指摘されている。数千人の遺体は、がれきと共に放置されていたり、いろんなものが腐ったり泥まみれになったりしているので、衛生的にも非常に問題がある。私たちの想像以上に、フィリピンは大変なことになっている。(フィリピンに襲いかかった超凶悪な台風と、凄惨な現場写真)ハイチでも、2010年の大地震のあとの混乱から略奪が起きているが、フィリピンがハイチの二の舞にならないとは誰も保証でき...
フィリピン編フィリピン女性は誰もがラテン系で、明るく楽しく陽気だというイメージがある。しかし、もちろんそうでない女性もいる。ジャニスは、まさにそうだった。真夜中の世界で生きているのに、男に見つめられているのを分かっていて無視したり、自分が相手を見つめるときは、遠回しに見つめたりする。堕ちた女性は、仲間の冗談にいちいち怒ったり根に持ったりしない。しかし、ジャニスは自分が仲間の卑猥な冗談のネタにされたら、本気で怒る。変わっていた。売春地帯に堕ちてきたというのに、根が真面目すぎて空転している雰囲気...
フィリピン編アルコール。ドラッグ。セックス。ありとあらゆる享楽にまみれた堕落の地に堕ちると、人は誰でも堕落に染まっていくものだろうか。どうも、そうではないようだ。単純に、そう言い切れない。朱に交わって赤くなる人もいるが、頑なに自分のポリシーを持って「堕ちない」人もいる。まわりに影響されず、自分をしっかり持っている。堕落に堕ちれば人生が破滅する。堕ちないのは素晴らしいことだ。しかし、その代わりに周りの人たちと馴染めず、どんどん孤立していくことになる。堕ちないと、そこでやっていけない。ジャニスは...
フィリピン編ジャニスは将来コンピュータを扱う仕事をしたいと言った。キーボードを打ったり、メールを書いたりすることはできるのだという。彼女は私にメールを送りたいというので、私たちはメールアドレスを交換した。「私は日本で働くことができるかしら?」「たぶんね。コンピューターのプロになれば働けると思う」ひどく楽観的なことをジャニスに言った。実際、ジャニスのように日本語を知らない学歴のない女性が、日本でIT関連の会社に勤めるのは限りなく難しいと思う。しかし、即座に「そんなのは無理だ」とは言えなかった。ジ...

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