ノイという女性がバンコクのオープンバーがいた。
スクンビットのナナ駅からアソークに歩いていく途中のオープンバーにいた小柄な女性だった。彼女は今まで知り合ったタイ女性の中で、もっとも英語が流暢だと言っても過言ではないほど素晴らしい英語を話した。
フィリピン女性ならこれくらいの英語を話してもおかしくないが、彼女は正真正銘のタイ女性だ。しかも、その英語は独学で勉強した英語だと言った。
タイ訛りは感じさせるが、それよりもアメリカ人の話す砕けた発音に近い。彼女と数分話しただけで、ファランのボーイフレンドがいるか、いたはずだと確信した。
しかし、ストレートにそう尋ねると、ノイは「ボーイフレンドなんかいなかった。あなたの誤解よ」と、それを否定した。
そして、なぜファランのボーイフレンドがいないのか、そして過去にも付き合ったことがないのか、十分も二十分もかけて「情熱的に」聞かせてくれた。
「だって、わたしはタイ人だし、背も低いから白人と身長が合わない。それにボーイフレンドは欲しくない」
そんな内容だった。なるほど、と思いながら「だけど、君の英語はうまいね」と言うと、「ありがとう」と抱きついてきた。
こちらが少々知っているタイ語を混じらせて話すと、彼女は首を振って……
(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア タイ編』にて、全文をお読み下さい)
コメントを書く