東南アジアきっての歓楽街、世界で名だたる売春地帯、アルコールと音楽、退廃とエイズ、美しい女と妖しいガトゥーイ(性転換者)のあふれた現代のソドム。
多くの男たちの人生を狂わせた街、それがバンコクの一角にある毒々しい不夜城『パッポン』である。
パッポン……。
はじめてこの街に足を踏み入れたのは一九八六年春のことだった。当時はまだ道を埋め尽くす屋台などはなく、どこか殺伐とした匂いが漂う筋金入りの売春街だった。
現在のパッポンは、売春街というよりも女性や子供も楽しめる観光地になってしまったが昔は違った。あの頃のパッポンを歩いていたのは、欲望に目を血走らせた男と、一見して売春に関わる女性と分かる女たちだけだった。
当時からパッポンの主役はゴーゴーバーだった。
ゴーゴーバーとは、水着姿の女性がカウンターに立ってダンスしているのを見ながら酒を飲むシステムのバーで、これはもちろんアメリカから上陸したものだ。店によって踊っている女性の数はまちまちだ。
三人前後のところもあるし、二十人以上が同時に踊っているところもある。また、過激なところではトップレスを売りにしているところもあるし、さらに二階では、女性が……
(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア タイ編』にて、全文をお読み下さい)
久しぶりに拝見しますと、ブラックアジアの原点が感じられて興味深いです。
ご記事の長さも新鮮です。写真も含めて、当時を想像できて
読んでいて楽しかったです。