東南アジアには、驚くほど美しい女がいる。カンボジア・プノンペンの薄汚れた置屋にも、ジャカルタの売春窟にも、タイ南部のスンガイコーロクの寂れた置屋にも……。
特に、アジア最大の歓楽街と言われていたパッポンの華やかなゴーゴーバーの一角では、思わず息をのむような美しい女と出会う。しかし美しい薔薇には棘《とげ》があるように、美しい女も棘を持っていることが多い。
バンコクの巨大歓楽地帯『パッポン』は、棘を持った薔薇《バラ》のような女たちが山のように棲息している。
それは本当なのだろうか。もちろん、本当だ。
私もパッポンのゴーゴーバー『キング・キャッスル1』で、そういう女と知り合ったことがある。細かい雨が降りやまず、汗ばんだシャツが肌にべったりと張りつくような湿度の高い夜だった。
キング・キャッスル1は、美しい女性が多いと言われているパッポンの中でも、とりわけて美しい女性が揃っている。人の風評は当てにならないので、実際に行ってみると噂ほどでもなかったり、時間によっては売れっ子が軒並みペイバーされて店にいなかったりすることもある。
しかし、大体どんな時にでもキング・キャッスル1だけは盛況なのを見ると、やはりそれなりに評価を得ているのが分かる。何しろ、この店はキングス・グループの中でも稼ぎ頭なのだ。
この日、雨が降りしきる中でも……
(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア タイ編』にて、全文をお読み下さい)
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