アンナは、なぜ「コンドームを使わないで」と言ったのか?

アンナは、なぜ「コンドームを使わないで」と言ったのか?

シーリング・ファンをじっと見つめる癖のある、静かな女性と知り合った。彼女の名前はアンナと言った。サバン・ビーチで出会った女性だった。

サバン・ビーチには五つほどゴーゴーバーがある。回遊するサメのように毎日バーを巡り歩いていると、そのうちにどこに行っても知り合いだらけになる。バーのいくつかは外国人オーナーが経営している。

しかし、だからと言って特に何か違うわけでもなく、どこにでもあるごく一般的なゴーゴーバーであり、居心地はそれほど悪くない。

在籍しているママサンも人が良く、どこのバーのママサンも、おしゃべりが好きでしかたがないという性格だった。話が乗ると若い女性を紹介するビジネスも忘れて、自分一人がいつまでもしゃべっている。

この日のバーのママサンもそうだった。ずっと一人でしゃべっている。そのうちしゃべり過ぎたと自分でも思ったのか、急に話をやめてどこかへ消えてしまった。

一人になったので、しばらくステージの女を見ていた。

二人の女がステージで見事な開脚を披露していた。フィリピンとタイのゴーゴーバーに違いがあるとしたら、フィリピーナのダンサーの多くが、本当に「ダンサー」と呼ぶにふさわしい踊りを見せてくれることだろうか。

サバン・ビーチでも、何人もの女性が見事な開脚を見せてくれるのだった。それをぼんやりと見ていると、ママサンが一人の女性を連れて戻って来た。

 ”Hey, what do you think her?”(ね、彼女どう思う?)

ママサンはにやにやしながら尋ねた。女性は上目づかいでこちらを見つめていたが……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア フィリピン編』にて、全文をお読み下さい)

『ブラックアジア・フィリピン編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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