鈴木傾城

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  • 2012.04.20

◆一見関係のない「男女差別」がエイズを拡散させる理由は?

無軌道なセックス、不特定多数のセックス、身体を傷つけるようなセックスがエイズを拡散させることになるというのは分かるはずだ。 エイズは粘膜を通して感染するので、粘膜の接触が多かったり、粘膜が傷ついていたりすると、感染しやすい。 しかし、それ以前に「男女差別」「貧困」「教育の欠如」がエイズ(HIV感染)の原因になるというのも知られざる事実だ。 しかし、なぜこれらがエイズ拡散の原因になるのか、よく分から […]

◆乞食の子。「乞食の子」として生まれるとはどういうことか

先日、ふと埋もれた本棚の奥の奥にあった一冊の本をまた手にした。『乞食の子』という書籍だ。 この本は、以前、ブラックアジアに紹介したことがあったが、調べてみると、ちょうど10年前に紹介したものだった。改めて紹介したい。 この本はすでに絶版になっているので中古書籍を買うしかないが、壮絶な貧困の暮らしを知りたい人は、読んでみても無駄ではないと思う。

◆阿部定(さだ)事件。彼女は、どこから来た女だったのか?

戦前の事件なのに、今でもなお名前を知られている特異な猟奇事件が「阿部定事件」である。 この事件は、どこかで女性が相手の男性器を切断する猟奇事件が発生するたびに「元祖」として、繰り返し繰り返し紹介される。 内容はよく知らなくても、阿部定(さだ)という名前だけでも知っている人も多い。 この女性は事件を起こした当時は「女中(現代の言葉で言うとウエイトレス)」だったので、ずっと女中だったと思っている人が多 […]

リーナ。好意を感じた素人の女性の指に、そっと触れた夜

南国インドネシアのリアウ諸島は新鮮な果物や魚介類が採れてうまい食事に事欠くことがない。 パサル(市場)に行くと肉も野菜も果物も魚も豊富に山積みされている。よく分からないものがたくさんあるので、実際に食べるかどうかはともかく、長い間見ていて飽きることがない。 高級なホテルのレストランでも、道ばたのワルン(屋台)でも、その国、その地域、その場所で、日本とは違った料理がたくさんある。 リアウ諸島・ビンタ […]

◆虐待かしつけか? カンボジアは、子供の教育には甘くない

以前、カンボジア・プノンペンのプサー・トメイの入口で食事をしているとき、ひとりの少女が母親らしき女性に激しく叱られているのを見たことがあった。 クメール語で母親が何を罵っていたのか分からないが、モトバイの騒音をかき消すような大声で10歳前後の女の子を激しく叱っていた。 最初は、「よほど怒られるようないたずらをしたんだな」と苦笑して食事しながら見ていた。 しかし、突然、予想もしない展開を見ることにな […]

  • 2012.04.17

◆リーマン・ショックの激震の中で起きたパタヤの小さな悲劇

2009年と言えば、リーマン・ショックの余波がまだ世界経済を激震させていたときだ。この頃はタイの歓楽街でも外国人の男たちの姿がパタリと消えていた。 タイの歓楽街と言えば、バンコクとパタヤが有名だが、2009年に入ってから、グローバル経済の瓦解、空港閉鎖、タクシン派のデモや暴動などが続いて観光客が激減していたのである。 そして、2009年にはさらに新型インフルエンザ騒動まで加わって、さらに観光立国で […]

◆リア・ピーの当惑。彼女がどうしても隠したかったことは?

ちょっとした表情、しぐさが気になる。意味深な視線が気になる。どうしてもそれを知りたい。そして、「謎」を知るために、その女性を追いかける。意外にそういう経験がある男は多い。 秘密は男を惹きつけるのだろうか? どうやら、そのようだ。インドネシア・バタム島で知り合ったリア・ピーについては、まさに彼女の「当惑」がいったい何だったのか、その秘密が知りたくてしかたがなかった。 いったい、リア・ピーはなぜ、そん […]

◆ブラジルで、若い女性が殺されて解体され、ミートパイに

ブラジルで、カルト思想の一派が次々に女性を殺しては、解体してそれを食べ、さらにはエンパナダスというブラジルの料理(ミートパイの一種)にして売っていたという人肉食事件が発生している。 今後の調査によって事態は明らかになっていくと思われるが、被害者は10人を超える可能性があり、紛れもなく凄惨な連続殺人事件である。 首謀者はベルトラン・ネグロポンテという51歳の男だった。 この男は「プリフィケイション・ […]

  • 2012.04.15

◆ミャンマー少数民族カチン族と国軍の戦闘に黒幕が隠れている

ミャンマーの国軍とカチン族は、2011年も激しい戦闘に明け暮れてきた。 2012年4月にはアウンサン・スーチーが選挙で勝利したことから、反政府を明確に主張しているカチン族も場合によっては大規模闘争に動く可能性もある。 カチン州は地図で確認すればすぐに分かるのだが、ミャンマーの最北端にあって、中国と国境を接する州である。 ここにはミャンマーの少数民族であるカチン族がおり、実は長年に渡ってカチン族は中 […]

  • 2012.04.15

◆女が歩いてはいけないアジア山岳地帯とミャンマーの刑務所

ミャンマーと中国の国境、あるいはミャンマーとタイの国境は、その多くが山脈に囲まれていて少数民族の自治区になっている。 実はこの中国〜ミャンマー〜タイの山岳ルートは、北朝鮮からタイへの脱北者のルートでもあり、中国女性の密航ルートでもある。 空港は密入国者の監視が非常に厳しく、また一度の大量の女性を人身売買できないために、貧困女性を金をかけずに他国に「密輸」するには陸路を使うのが一番よい。 コンテンツ […]

  • 2012.04.09

◆ロシアが生んだ武器商人ビクトル・ボウトが禁固25年の刑に

2012年4月5日、ニューヨーク連邦地裁が、ロシアの「死の商人」ビクトル・ボウトに禁固25年という厳しい判決を言い渡している。 これに対してロシアは「事実無根で偏っている」と猛烈に抗議しているが、この背景には、このビクトル・ボウトがソ連軍参謀本部情報総局の出身で、機密情報が漏れることを恐れているとも言われている。 シベリアを支配するロシア最大の石油会社と言えば、ロスネフチだが、このロスネフチの会長 […]

  • 2012.04.06

◆ウガンダから来た7人の黒人女性がパタヤで自主的に売春?

2012年の2月7日にウガンダから来た女性7人が、パタヤのビーチ・ロードで売春をしていたところをおとり捜査官に一網打尽に逮捕された事件があった。 彼女たちは観光ビザでタイに入ってきて、パタヤのビーチ・ロードに座り込んで客待ちをしていたところを逮捕されている。 いくつかの記事には人身売買の組織が裏にあるわけではないと書いていた。 彼女たちは観光客として入って「小遣い稼ぎをしていた」だけなので、100 […]

  • 2012.04.06

◆タイで、妻の首にナイフを突き立てて6時間も籠城する事件

2012年4月6日の今日、タイの目立ったニュースは、バンコクで起きたこの事件だ。 Sakdawut Hamsiri という錯乱した30歳の男が、自分の妻の首にナイフを突き立てて、衆人環視の中、道ばたで6時間も「籠城」した事件である。 男は、周囲の「もうこんなことはやめよう」という説得はすべて無視して、刃渡り10センチほどのナイフを妻の首に突きつけ続けていた。 すでに人質に取られた妻の体力の限界も来 […]

  • 2012.04.05

◆タイ株式市場と、銀行セクターと、サイアム商業銀行のこと

タイ株式市場は、英語で言えば The Stock Exchange of Thailand であり、通称はその頭文字を取ってSETと言われている。 東南アジアでは、タイ本国だけではなく、香港でもシンガポールでも、どこでも証券口座を開けば買える(銘柄のごく一部は日本でも買えるようだが、詳しく知らない)。 そういったことを考えると、比較的、タイ株式市場の取引環境は整っているほうだという感覚は受ける。 […]

◆なぜ、彼女は故郷から遠い場所にやって来たのか?

彼女の名前はシタと言った。清楚で端正な顔立ちをした娘で、歳はあえて訊かなかったが25歳前後に見えた。インドネシア領バタム島で出会ったのだが、彼女の出身はバンドゥンだった。 バタム島の夜のビジネスに関わっている娘たちは、大抵が近くのスマトラ島やカリマンタン島から出稼ぎに来ている。ここバタムでバンドゥンから来たという娘に会うのは彼女が初めてだった。 ジャカルタで夜のビジネスに従事している女性の多くはバ […]

  • 2012.04.04

◆ベティ・ペイジ。アメリカ道徳に違反したピンナップの女王

かつての古き良きアメリカの雑誌や映画や歴史を記したような写真集などを見ていると、いつも目につく「ピンナップ・ガール」の写真がある。 それは誰もが子供の頃から「見たことがある」ものだ。「彼女が何者なのか知らないが、とにかく昔から知っている」という人も多いだろう。 黒髪に細い柳眉、豊満な肉体に締まったウエスト。それがまるで「アメリカ女性の理想」か何かのように、折に触れては出てくる。 コンテンツの残りを […]

赤い瞳のリリー。ジャカルタの娘に振り回された夜

インドネシアの首都ジャカルタ・コタ地区ジャラン・テー(Jl.Teh)にある置屋で会った娘のことを思い出すと、とても複雑な気分になる。彼女の名前はリリーと言った。猫のような目を持ったキュートでかわいらしい娘だった。 この置屋は舗装もされていないわき道にある寂れて汚れた建物のひとつであり、看板さえ出ていない。店かどうかは一見してまったく分からないし、入り口は狭くて飾りらしい飾りもなく殺風景この上ない。 […]

  • 2012.04.03

◆東南アジアの株式市場に飛び込む上で必要なスタンスとは?

世界に君臨するタイ企業というのは存在しない。タイの企業はいまだそのほとんどがローカル市場だけのローカルな企業ばかりである。 だから、多くの日本人は「知っているタイ企業を挙げよ」と言われたら、恐らく言葉に詰まると思う。 かなり考えたあとに挙げられるのは、「タイ航空」だとか「バンコク銀行」くらいだと思う。タイ企業を10個も挙げられる人がいたら、それは大したものだ。 コンテンツの残りを閲覧するにはログイ […]

◆乳房を切り刻まれた女。傷ついたアイリーンの身体に泣く

インドネシア・バタム島。ここには夜の世界に棲息する男たちの誰もが「良い」と口を揃えて認める有名なカラオケ屋がある。 『ハリウッド』だ。名刺には『スポーツ・マッサージ&ミュージック・ラウンジ』とある。「スポーツ・マッサージ」が何か別のものを意味していることは誰もが知っている。 インドネシアは建前と本音が明確に区別される国であり、置屋もまた名刺には建前を装っているのだ。 間違えても「セクシャル・マッサ […]

◆街でキスして、公序良俗を乱したと逮捕される国カンボジア

カンボジアは隣国のタイと違って非常に道徳・倫理にうるさい国だ。2000年頃から女性はミニスカートを履くな、だとか西洋のダンスは反対だとか、そのような統制がなされるようになっていた。 1990年代のカンボジアしか知らないと2000年代以降のカンボジアには面食らう。 しかし、内戦終結後の混乱と無法地帯の雰囲気が充満していた1990年代が異常だったので、今のカンボジアが正しい姿なのだろう。 コンテンツの […]

パキスタンでアシッド・アタックした男が無罪放免になった

閲覧注意 ここ数日、パキスタンのニュースの一面を飾っているのは、ファクラ・ヨーヌスという女性の自殺の記事である。彼女はパキスタンの女性で、自分の夫にアシッド・アタック(酸攻撃)された。 顔面は破壊された。鼻も口も、すべてが完全に溶解して呼吸ができないので攻撃を受けたその日のうちにも死亡すると思われた。 それほどの損傷だったにも関わらず、彼女は奇跡的に生き延びた。それから10年。彼女は36回にも及ぶ […]

  • 2012.03.30

◆テロ情報とバンコクで両足を吹っ飛ばしたイラン人のスパイ

閲覧注意 2011年12月26日、「バンコク都内東部における爆発未遂事件の発生」が各大使館から発表された。 その後、爆弾を仕掛けたタイ人が逮捕され、時限式の手製爆弾は不発処理されて事なきを得た。 これはタイ国内の政治的な闘争を仕掛けるために行われようとしたテロ事件だという話で一件落着になった。 コンテンツの残りを閲覧するにはログインが必要です。 お願い Log In. あなたは会員ですか ? 会員 […]

  • 2012.03.30

◆ジェナ・タラコヴァ。ミス・ユニバースの資格を剥奪される

どこの国に行っても夜の世界をうろうろしていると、夥しいまでのトランスジェンダー(性同一性障害)の「女性」と出会うことになる。 ここ十年ほどで医学的進歩と化粧技術がさらに洗練されてきているのは見ていて分かる。人によっては女性よりも女性らしく、その女性ぶりには複雑な感銘すら呼び起こすほどだ。 「変身」の推移を追っていると、「より自然な女性」に向けて技術が進んでいる。もはや巧妙な性転換した女性を見分ける […]

  • 2012.02.09

◆シンガポールの観光地で露出する問題の女性の写真がこれだ

シンガポールはクリーンだというイメージが強いし、表面上は確かにクリーンであるのは間違いない。同性愛も禁止、他人を罵倒したら罰金、ギャンブルは禁止、泥酔したら罰金、選挙に行かなければ投票権剥奪、デモも禁止だ。 この中に「公共の面前で、裸になったら2000Sドルを超えない罰金、もしくは3ヶ月を超えない禁固刑」というものがある。 「公共の面前」というのは、家の中で裸でいても窓が開けっ放しになっていて、他 […]

ハイエナたちの夜。闇にぼんやりとピンク色に浮かぶ売春宿

カンボジア絡みつくような熱帯の空気、豊饒な土の匂い、スコールの後の揺らめく水蒸気、ほのかな風に揺れるヤシの葉、匂い立つマンゴーの実、そして寝苦しい夜に心まで熱くしてくれる夜の女たち……。 誘蛾灯に誘われる虫のように、彼女たちの誘惑に魂を奪われ、ひとときの快楽に溺れてゆく。 熱帯の国で、女たちとたわむれる。売春婦と呼ばれ、社会から蔑まれながらも必死で生きている女たちが、通りすがりの男に笑みを浮かべる […]

◆パッポン。ベトナム戦争が作り上げたアジア最大の歓楽地

東南アジアきっての歓楽街、世界で名だたる売春地帯、アルコールと音楽、退廃とエイズ、美しい女と妖しいガトゥーイ(性転換者)のあふれた現代のソドム。 多くの男たちの人生を狂わせた街、それがバンコクの一角にある毒々しい不夜城『パッポン』である。 パッポン……。 はじめてこの街に足を踏み入れたのは一九八六年春のことだった。当時はまだ道を埋め尽くす屋台などはなく、どこか殺伐とした匂いが漂う筋金入りの売春街だ […]

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