スラム

インド

ニューデリーでスラムの破壊。貧困層は破壊され、放りされ、放置されるがまま

今度はインド・ニューデリーのスラムも破壊されたことが報じられている。デリー高等法院は、「今回の取り壊しはその司法判断に基づくもの」と述べて、市有地や国有地を不法占拠しているとする家屋の撤去を命じたのだが、その判決はあまりにも唐突で、かつ強引...
インド

◆インド最強の富豪がインド最大のスラム「ダラビ」を消し去ってしまうのか?

ムンバイ周辺に広がるスラム地区「ダラビ(Dharavi)」の古ぼけた家屋をすべて破壊して、ここにハイセンスな超高層ビルをいくつも作る計画が持ち上がっている。先頭に立って進めているのがインドの富豪ゴータム・アダニが所有する企業なのだが、この計...
貧困・格差

◆ハイチが完全なる「修羅の国」に。国全体が大混乱に陥ってマッドマックス状態

治安が崩壊し、完全に無法地帯と化した国がある。カリブ海の島国ハイチだ。国の8割はギャングが支配し、もはや政治・経済は完全に崩壊してしまった。ハイチはもともと貧しい国であったが、その貧しさに拍車をかけたのが2010年1月12日に起きた大地震で...
インド

◆バングラデシュの首都ダッカには5000のスラムがあって420万人がそこに住む

2023年3月、バングラデシュのダッカ南部のテジガオン工業地帯にある巨大スラムが火事になって次々と延焼して大規模火災になるという出来事があった。このスラムには衣料品労働者、人力車の引き手、建設労働者など、多くの低所得者が住んでいる場所で、建...
貧困・格差

◆タイのゴミまみれ住居。大量の虫が湧く中で、家族はなぜそれを受容したのか?

大阪のドヤ街である西成区あいりん地区で、ひたすら集めている生活保護の人に会ったことがある。彼はいつ会ってもたくさんのビニール袋やズタ袋を手にしていて、街で不要品を拾っては部屋《ドヤ》に持って帰っていた。そのため、彼の部屋はゴミでいっぱいにな...
歴史

◆売春、苛立ち、出口のない貧困。映画『(秘)色情めす市場』は貧困映画の傑作

1974年に日活ロマンポルノで制作された映画に『(秘)色情めす市場』というものがある。この映画の舞台は、大阪最大のドヤ街である釜ヶ崎(現あいりん地区)である。私が日本で一番気に入っている場所がここなので、この映画を観たいとずっと思っていたの...
東南アジア

極貧のスラムにはそこに入った者を逃がさない「魔の手」のようなものもあるのだ

私は二十歳になってから早々に日本社会からドロップアウトしたし、親からも関係が切れてしまったし、仕事もしていなかった。ただ非常に運が良いことに、私が二十歳の頃から日本はバブル経済に入った頃だった。株式市場が爆上げしていったので、株式市場に出入...
貧困・格差

迫りくる貧困スラムの登場。格差が広がる日本で「新たなスラム」の誕生は近い

60代、70代以上の世代は「山谷・釜ヶ崎」と聞けば、もう反射的に労働者が道ばたに転がる暗黒の地域を思い浮かべるだろうが、今の若い世代は「山谷・釜ヶ崎」と言われても場所も歴史も何も知らない。行政が歴史の暗部を消したのである。日本の行政はホーム...
ライフスタイル

今の日本が生きにくいのは、貧困地区と金持ちの地区が分かれていないから?

今はまだ「格差を是正しろ」という意見が大勢を占めているのだが、そのうちに「もう格差は是正されない」と人々が気づくと、貧困層(アンダークラス)はそれを受け入れるようになる。騒いでもどうにもならないのであれば、人はもう騒がなくなるのだ。(鈴木傾...
貧困・格差

貧困街やスラム地帯は「社会にとって必要なのではないか」と思うようになった

確かに全員が貧しいけれども、昔の長屋のような建物に住み、ごちゃごちゃした路地だが開けっぴろげで、共同体全員で助け合って暮らし、地域の子供たちがあちこちの家に勝手に入って遊び回るようなエリアがあっていいのではないか。しょうゆが足りなければ隣に...
会員制

◆フィリピンの極貧層だけが食べる新料理「パグパグ」の正体を知りたいか?

フィリピンは私が足繁くフィリピンに通っていた2000年代の頃から比べると、平均純資産は3.6倍になるまで「経済成長」した。しかし、その平均資産は約113万円台であり、先進国から見ると「消し飛ぶ」ような貧困にあるのは間違いない。成長しているこ...
インド

◆スラムを撤去しても、貧困問題が解決しない限りインドには未来がない

インドの商業都市ムンバイは、都市中心部を取り囲むように広大なスラムが林立していることで有名だ。そのスラムは「ダラビ(Dharavi)」と呼ばれているのだが、そこは一度入ったらどうやって抜けたらいいのか分からなくなるようなスラムである。インド...
東南アジア

消えていくスラムと、消えていく想い出と、先進国のこと

東南アジアの貧困地帯は最初は怖かった。最初にスラムに立ち入ったのはクロントイ・スラムだった。私はクロントイが巨大スラム地帯であると知っていたわけではない。私は当初、ヤワラーの旅社(ゲストハウス)に泊まっていたのだが、次第にパッポンが私の主戦...
アフリカ

◆ケニア・ナイロビで、売春する女に辿り着けない理由とは

ケニアが白人たちの売春観光の目的国になっていることは以前にも取り上げた。(ケニア「モンバサ」が抱える少女売春とは別の闇とは何か?)ヨーロッパのハイエナにとって、東南アジアは地理的に遠いところだが、ケニアは東南アジアに行くよりも近い。東南アジ...
会員制

◆プノンペンのスラム建築は、そろそろ見納めになるのか?

カンボジアは1950年代は「東洋の真珠」として知られる豊穣でのどかな国だった。しかし、徐々に隣国のベトナム戦争に巻き込まれ、狂気の共産原理主義者「ポルポト政権」が樹立した1974年からは国土は「キリング・フィールド」と化して荒廃した。プノン...
東南アジア

◆スモーキー・マウンテン。ゴミまみれで絶望的な、貧困の象徴

いくつかの国で、いくつかのスモーキー・マウンテンを見たことがある。ひとつは、カンボジアのスタンメンチャイ、ひとつはインド・ムンバイのダラビ内、そして、もうひとつは中米ホンジュラスのテグシガルパ近郊だ。この中で、カンボジアのスモーキー・マウン...
インド

◆娯楽映画として成功した映画『スラムドッグ$ミリオネア』

インドが制作しているボリウッド映画は、現実をほとんど反映していないことが多い。出てくる登場人物は美男美女ばかりで、現実の貧困や格差や差別から目を背けて、絵空事ばかりを映像にしているのが目立つ。無駄に長く、主人公が途中で踊り出して非現実感が際...
インド

◆なぜ途上国では線路沿いのうるさい場所に人が住み着くのか

インド編途上国に行けば、どこでも線路に非常に近い場所、ほとんどギリギリの場所にバラック小屋が建ち、人々が暮らしている。タイでもそうだ。フィリピンでもそうだ。そしてインドネシアでも、カンボジアでも、インドでもそうだ。どこの国でも、みんな判で押...
インド

◆ムンバイのスラム大火。ルビーナ・アリの家も焼け落ちた

インドのムンバイと言えば、ダラヴィ(Dharavi)スラムがもっとも有名だ。私はここが世界最悪のスラムだと思っていた。しかし、世界最大のスラムはメキシコのネザ・チャルコ・イツァ地区で、アジア最大のスラムはパキスタンの首都カラチのオランギタウ...