◆バングラデシュの首都ダッカには5000のスラムがあって420万人がそこに住む

◆バングラデシュの首都ダッカには5000のスラムがあって420万人がそこに住む

2023年3月、バングラデシュのダッカ南部のテジガオン工業地帯にある巨大スラムが火事になって次々と延焼して大規模火災になるという出来事があった。

このスラムには衣料品労働者、人力車の引き手、建設労働者など、多くの低所得者が住んでいる場所で、建物は鉄くず、プラスチック、段ボールで作られており、内部は複雑に入り組んでいた場所だった。

このスラムはバングラデシュでも最大級のスラムだと言われている場所なのだが、この火災で少なくとも100のバラック小屋が焼けて住めなくなってしまった。

火災の原因は不明だ。しかし、バングラデシュでは他にもスラムが無数にあって、数年ごとに大火災が起きては1000人規模の低所得層がホームレスになるような事態になっている。

スラムの火災と言えば、世界中どこでも大規模になりやすいことでしられている。

カンボジアの首都プノンペンの「ブディン」と呼ばれていた界隈に広がっていた広大なスラムも大火災で焼けてしまったし、タイの首都バンコクでもかつては広大に広がっていたクロントイのスラムが大火災になって焼失したこともあった。

インドではムンバイのスラムが大火災になって映画『スラムドッグ$ミリオネア』に出演していた少女の家も焼けてしまったのも記憶に新しい。(ブラックアジア:ムンバイのスラム大火。ルビーナ・アリの家も焼け落ちた

スラムの火災と言えば、放火の疑いもある火災もあるのだが、不始末の火が延焼してしまった火災もある。スラムは建物と建物が密集して建てられていて、しかも燃えやすい木材の寄せ集めでできている。

消防車は入れず、火の回りは早いので、いったん火が付くとたちまち延焼して止まらなくなってしまうのである。小さな火事を含めると、スラムは常にどこかで火災が起きていると言っても過言ではない。

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