フィリピンは私が足繁くフィリピンに通っていた2000年代の頃から比べると、平均純資産は3.6倍になるまで「経済成長」した。しかし、その平均資産は約113万円台であり、先進国から見ると「消し飛ぶ」ような貧困にあるのは間違いない。
成長していることは成長しているのだが、その成長は遅々たるものであり、手放しで喜べるようなものになっていない。
ドゥテルテ大統領は貧困層の中にはびこるドラッグ売買を根絶しようとしてディーラーの大量殺害をしたり、中国の企業を引き入れたりして経済の活性化を狙っているのだが、成果はなかなか出てこない。
さらに貧困格差も広がっている。富裕層は確かに昔よりも豊かになっているのだが、貧困層は相変わらずスラムでホームレスに近い生活を余儀なくされている。
今は昔よりも少しは改善されたのかもしれないが、それでもフィリピンは貧困が目立つ国だ。その貧困は日本で言うところの「相対的貧困」だとかそんな甘ったるいものではない。凄まじいまでの「絶対貧困」である。