◆森田裕貴。ドラッグで禁固19年の刑、獄中で首を吊って自殺
2010年11月14日夜、バリ島グラライ国際空港でひとりの日本人が逮捕された。 森田裕貴。当時は35歳だった。 この男はインド・ニューデリーで購入したハシシを約6キロをインドネシアのバリ島に持ち込もうとしているところを逮捕されていた。 この男のスーツケースにはハシシが13個の小さな小箱に分けられて隠されていた。 ニューデリーからはタイ航空431便でバンコクにトランジットしていたのだが、バンコクの空 […]
2010年11月14日夜、バリ島グラライ国際空港でひとりの日本人が逮捕された。 森田裕貴。当時は35歳だった。 この男はインド・ニューデリーで購入したハシシを約6キロをインドネシアのバリ島に持ち込もうとしているところを逮捕されていた。 この男のスーツケースにはハシシが13個の小さな小箱に分けられて隠されていた。 ニューデリーからはタイ航空431便でバンコクにトランジットしていたのだが、バンコクの空 […]
2009年10月にマレーシアで逮捕された日本人がいる。竹内真理子容疑者である。 彼女は4キロの覚醒剤を運んでいたが、彼女を逮捕した国マーレシアはドラッグに対しては厳しい態度で臨む国のひとつとして知られている。 逮捕された時点で「死刑は免れないのではないか」と言われていたが、実際2011年10月25日に死刑の判決が出た。その後、彼女は上告していたが、2015年10月15日にその上告は棄却されて死刑が […]
2015年9月15日、ドラッグとアルコールに溺れて1970年10月4日に急逝したジャニス・ジョプリンの愛車だったポルシェが競売に出されることを報道していた。 ジャニス・ジョプリンはヒッピー文化の申し子だ。 彼女が死ぬまでずっと所有していたこのポルシェもまた、曲線を多用した様々な色使いが混じったサイケデリックなペイントをされた独特の美的感覚で彩られたもので、当時の時代の空気を強烈に残している。 彼女 […]
閲覧注意 世界で最も多くドラッグが使用される国とはどこか。それは先進国のアメリカである。アメリカ社会は弱肉強食の競争社会であり、多くの国民はそれを是としている。 こうしたことから成功者と敗者がくっきり分かれることが多く、競争からこぼれ落ちた人間は「自業自得だ」として社会から見捨てられる。 格差は「競争に敗れた奴が悪い」という発想となり、それが激しい格差を生み出して先進国とは思えないいびつな社会を生 […]
南米コロンビアもまたドラッグ・カルテルに国が飲まれてしまい、メキシコが現在のようにドラッグ・カルテルに占拠される前は、南米で最も危険な国がコロンビアだった。 私が中米ニカラグアにいた1996年、知り合いになったホテルの従業員と話をしていたときに、コロンビアの話題が出たことがある。 彼はこのようなことを言った。「パナマも危険だが、コロンビアだけは行くな。あそこでお前のような外国人がうろうろしていたら […]
最近、パッポンでひとつの事件が起きている。52歳の南アフリカ人の男ローランド・ブロックスが起こした事件だ。 この男は南アフリカの「白人」だったので、ボーア人であると思われる。 ブロックスは5年間、タイで暮らしていた。パッポンにはゲイバーだけが集まった「特殊な小さな通り」があるのだが、彼はそこの常連で、5年間ただれた生活を送っていたようだ。 しかし、長らくタイで暮らしているうちに金が切れた。彼は何と […]
アメリカでは「バス・ソルト」と呼ばれるドラッグに狂った男が、ホームレスの顔面を貪り食った事件があった。2012年5月のことだった。(ゾンビ事件。錯乱した男がホームレスの顔面75%を食いちぎる ) それ以来、バス・ソルトは「ゾンビ・ドラッグ」として知られるようになっているが、このゾンビ事件から3年経って、合成ドラッグは社会から駆逐されたのだろうか。 いや、逆だ。このドラッグはすっかり市民権を得て、ア […]
危険ドラッグは2012年頃から日本で爆発的に流行していたが、吸引者の事件が目立つようになったのは2014年からだ。 法律で規制されたら成分をどんどん変化させていき、もはやそれを作っている業者ですら、それがどんな効用をもたらすのか分からない。 それをアルバイトで雇われた人間が、目分量で適当に作っていくので、成分も品質も分からないものが市場に出回っていく。 日本では今、ドラッグと言えば覚醒剤でもヘロイ […]
日本ではあまり大きく報道されなかったが、2014年12月28日、米英は長らく続いて来たアフガニスタンでの戦闘任務をいよいよ完全に終結させており、この日から撤退を開始している。 普通、戦争終結というのは大きな時代の節目である。 それなのに、このニュースがあまり大きな報道になっていないのは、2001年から始まったアメリカのアフガニスタン侵攻、タリバンとの泥沼のゲリラ戦、テロを防ぐことができず、またアフ […]
ドラッグに堕ちていく人たちの姿は凄惨だ。 日本では最近、「危険ドラッグ」と呼ばれる成分が一定しない合成ドラッグが蔓延していて、事故や切りつけ等の意味不明な事件が多発するようになっている。 こうしたドラッグの多くは好奇心と冒険心のある若者が染まっていく。 それぞれの国で流行しているドラッグは違っていても、こうした依存性のあるドラッグは、常に需要があるので供給が途切れることは絶対にない。 警察当局が厳 […]
閲覧注意 ロシアは現在、アメリカから経済制裁が行われており、株式市場は事実上の崩壊、ルーブルも下落して、ロシア国内は壮絶なことになっている。 7月に入ってからは34ドル程度だったルーブルはまったく反発力を見せずにどこまでも落ちていき、現在は1ドル47ルーブルにもなった。 タイのリゾート地では2014年の前半までロシア人が大暴れしていたが、後半に入ってから彼らの姿が消えたと報告されている。 それも当 […]
欧米ではドラッグが蔓延していて底辺に落ちてしまった人たちも多い。あまりよく知られていないが、ロシアもまたそういったドラッグ依存者たちの群れが底辺を覆い尽くしている。 ロシアでは覚醒剤の依存者だけでも200万人、ヘロインの依存者も100万人がいると言われている。 その多くがアルコール依存者でもあるので、精神崩壊も生活崩壊も凄絶なものがある。 ロシアでは1990年代には国民全員が極貧に落ちるような国家 […]
ドラッグのビジネスはマフィアにとっては組織を支える収益の柱になっているので、日本も含めて先進国にドラッグは怒濤のようになだれ込んで来る。 それが犯罪組織の収益になっているということは、すなわちドラッグに手を出す人たちが次から次へと溢れているということでもある。 インターネット時代になった現在、ドラッグはアンダーグラウンドのサイトにアクセスすれば、普通の人も気軽に買える時代になっている。 それに危機 […]
同性愛者のシンボルは、レインボー・フラッグだ。このレインボーがなぜゲイのシンボルになったのかを関心を持って調べていたとき、ひとりの女優の名前が浮かび上がった。 ジュディー・ガーランド。 今はもう彼女を知る人は少ないかもしれない。しかし、「あの映画」の名前を出せば、誰もが彼女の歌声と共にひとりの少女を思い出すはずだ。この映画のこの歌は、今でも語り継がれ、歌い継がれている。 あの映画というのは、『オズ […]
メキシコは世界でも最悪に近いドラッグ汚染禍にある。 そうなった理由は、アメリカ人が貪欲なまでにドラッグを求めていて、メキシコ側はそれを供給するためにドラッグが集積したからである。 メキシコは使う側ではなく、送り出す側だったのだが、ドラッグに関わると、送り出す側もやがてはドラッグに溺れるようになるのは、アフガニスタンでも同じだ。 しかし、需要があるから供給があるのであって、問題は需要する側、つまりア […]
日本人がドラッグと言えば、誰もが覚醒剤を思い浮かべる。日本ではヘロインはあまり流行らない。それは、日本人の気質が覚醒剤向きだからだと言われている。 日本人は文化的に滅私奉公タイプの仕事をするが、その場合、滅私するためにハードワークになりやすい。 日本で出世するには、いかに成果を出すかではなく、いかに遅くまで職場に残っているかが重要だと言われている。 こういった夜討ち朝駆けのような働き方は体力を消耗 […]
アフガニスタンやミャンマーのケシ、アルゼンチンやコロンビアのコカ、北朝鮮の覚醒剤。ドラッグを製造しているのは、そのほとんどが貧困国だ。 そして、ドラッグは貧困国から先進国に運び込まれる。貧困国がドラッグを扱うのは、それが高く売れるからだ。違法であっても、リスクを負うしか生きる方法がない。 だから、ドラッグ問題は貧困問題である。(貧困層が金持ちに売りまくることが可能な、割りの良い商品) このドラッグ […]
圧倒的な貧困層がいて、一方で金持ちがいたとする。金持ちに何かを継続的に売りつけることができたら、金儲けになれる確率が高まる。 金持ちは欲しいものがあったらいくらでも買えるし、時には思いもしなかった大金を支払ってくれるかもしれない。 しかし、貧困層が金持ちに継続して何かを売れるような商品はそれほど多くない。金持ちは、安物や粗悪品やニセモノなど見向きもしない。 かと言って、貧困層が質の良い何らかの高額 […]
世の中には裏と表がある。人は誰でも表側の世界で最初は生きているのだが、そのうちに何かがきっかけで裏側の世界に堕ちていく。 好奇心でドラッグの世界に堕ちたとか、貧困で夜の世界に堕ちたとか、犯罪を犯してしまって追われる生活や刑務所の中に堕ちたとか、借金地獄に堕ちたとか、人によって堕ちる世界は様々だ。 人生という道は、落とし穴がたくさんある。よそ見していたら誰でも簡単に「道を踏み外す」のである。表側の世 […]
2010年、56歳のイギリス人、ロバート・ジェフリー・ソーヤーという男が、ペナンから成田空港に到着したとき、2.5キロもの覚醒剤を隠し持っていたとして逮捕された事件があった。 日本での裁判の中で、問題になったのは、この男が覚醒剤を持っていたのかを知っていたのか、知らなかったのかという部分だった。 最初の裁判では無罪になったのだが、その後検察が最高裁判所に控訴して、今度は一転して有罪になった。被告は […]
閲覧注意 タイがいかに麻薬にまみれた国であるかは以前にも書いた。(2006年9月19日がなければ、タイの売春地帯は潰されていた) それでも、タイから麻薬が途切れることがない。(タイでは今でも、ドラッグが欲しければいくらでも手に入る) 異常な事件も次から次へと起きている。 ヤーバーという麻薬の中毒になって事件を起こす人間たちは、あまりにも日常的になってしまって三面記事にすらならない。(タイで、妻の首 […]
古代のキリスト教が禁止していたものがある。それはリズム性のある音楽だ。 アフリカではリズムのあるパーカッションで陶酔(トランス)状態に陥る黒人たちの姿はキリスト教徒にもよく知られていたが、音楽は古代のアニミズムを呼び起こす仕掛けになっているとキリスト教徒は考えたのだった。 実は、それは間違っていなかった。 音楽というのは、もともと麻薬性・呪術的な要素がある。何の音楽を聞いても、感情は高揚していく。 […]
2013年6月26日、アユタヤの施設でタイ政府とミャンマー政府は押収したドラッグを焼却処分したのだが、その量に多くの人々が驚いた。 覚醒剤は3100万錠、ヘロインは125キロ、マリファナ2.6トンもあったからだ。その末端価格は3.2億ドル、日本円にすると約300億円もの「価値」があった。 しかし、これはあくまでも警察が押収した分だけだ。実際にはタイ国内にはそれ以上のドラッグが流通している。押収され […]
ユーロに加入するためには、財政赤字がGDP比3%以内が条件になっている。ギリシャは財政赤字が10%を超えていたのだが、ギリシャ政府は国家財政を粉飾してユーロに加盟した。2004年のことだった。 これによって人の往来が自由になった。ユーロという共通通貨を使用できることもあって、多くの観光客がギリシャに押し寄せた。ギリシャは束の間のバブルに酔った。 ギリシャは巨大貿易圏ユーロの一員として、これからも永 […]
タイは今も昔も麻薬蔓延地帯だ。しかし、昔と違うことがあるとすれば、非常に激しい罰則が1990年代から機能し始めていたことだろう。 旅行者の中でも、明らかにジャンキーと分かるような外国人や、堂々とパープル・ヘイズ(大麻の煙)をふかしているような外国人は片っ端から逮捕されていった。 しかも、そのほとんどが終身刑か、死刑かという厳しいものだった。2001年に入るとタクシン政権がそれを加速させて「外国人で […]
歓楽街、売春地帯と言った「アンダーグラウンドの世界」が昼間の世界と大きく違うのは、そこでは膨大なアルコールやドラッグが消費されるということだ。 それは快楽をもたらすものだ。夜をさまよう人たちは快楽を求めるので、自ら進んで快楽を与えてくれるものにのめりこんでいく。 すなわちそれは、アルコールとドラッグにハマり込んでいくということだ。そして、アンダーグラウンドの世界は多くの乱用者、中毒者、依存者を生み […]