欧米ではドラッグが蔓延していて底辺に落ちてしまった人たちも多い。あまりよく知られていないが、ロシアもまたそういったドラッグ依存者たちの群れが底辺を覆い尽くしている。
ロシアでは覚醒剤の依存者だけでも200万人、ヘロインの依存者も100万人がいると言われている。
その多くがアルコール依存者でもあるので、精神崩壊も生活崩壊も凄絶なものがある。
ロシアでは1990年代には国民全員が極貧に落ちるような国家的経済崩壊を経験した。1992年は、国民の33.5%が貧困者だったことがロシアの統計局の情報で分かっている。
貧困のあまり、自暴自棄になった人たちがウォッカを煽ってごろごろと街に転がっていても、誰も助けようとしなかった。
今でも、街で倒れている貧困者をそのまま放置するような社会的な風潮がある。
まして、アルコールやドラッグに依存して廃人になりかけているような人なら、なおさら放置である。いちいち警察に連絡したり、救急車を呼んだりすることもない。