メキシコは世界でも最悪に近いドラッグ汚染禍にある。
そうなった理由は、アメリカ人が貪欲なまでにドラッグを求めていて、メキシコ側はそれを供給するためにドラッグが集積したからである。
メキシコは使う側ではなく、送り出す側だったのだが、ドラッグに関わると、送り出す側もやがてはドラッグに溺れるようになるのは、アフガニスタンでも同じだ。
しかし、需要があるから供給があるのであって、問題は需要する側、つまりアメリカ側に問題があるのは言うまでもない。
当然、アメリカは今でも私たちが想像する以上に深刻なドラッグ禍の渦中にある。コカイン、ヘロイン、覚醒剤、合成ドラッグ、そしてマリファナ……。
ありとあらゆるバリエーションのドラッグがアメリカでは消費されており、これらは収まるどころか、むしろ逆に広がりつつある。