◆犯罪発生件数は年間約20万件のフィリピン。最近は日本人を狙った強盗も多発
私はフィリピンが好きだが、治安はけっしていいわけではない。特に首都マニラでは、スリや強盗、詐欺などが頻発し、人影のまばらな場所ではピリピリとした緊張感を感じるほどだ。 タクシーに乗っても警戒心は解けない。そもそも、タクシーの運転手も信用できるのかどうかわからない。気をつけろとはいわれるが、個人の努力で対処しきれない部分もある。 フィリピン、特に首都マニラにおける強盗事件は近年増加傾向にあり、外国人 […]
私はフィリピンが好きだが、治安はけっしていいわけではない。特に首都マニラでは、スリや強盗、詐欺などが頻発し、人影のまばらな場所ではピリピリとした緊張感を感じるほどだ。 タクシーに乗っても警戒心は解けない。そもそも、タクシーの運転手も信用できるのかどうかわからない。気をつけろとはいわれるが、個人の努力で対処しきれない部分もある。 フィリピン、特に首都マニラにおける強盗事件は近年増加傾向にあり、外国人 […]
かつて、フィリピンのレディーボーイ(バクラ)は美的な評価において、タイのレディーボーイに比べて「劣る」といわれていた。 それもしかたがなかったかもしれない。タイは、長年にわたってレディーボーイ文化の中心として確立されていた歴史がある。整形技術や美容サポートも発展していたため、タイは世界中のトランスジェンダーからも注目されてきた。 さらに、タイの観光業が成長する中で、レディーボーイの存在も文化的な観 […]
ドゥテルテ氏は、ドラッグが社会に及ぼす悪影響を懸念し、その撲滅を目指した。彼の意図は国民の安全を守ることにあった。 悪人をかたっぱしから抹殺するのは問題だったが、逆にそれが一部の市民からは支持を得ていた点も事実である。「正義の殺人」は悪だったのか?(鈴木傾城)
私も長らく東南アジアの貧困地区に沈没していたせいか、ジャンクフードばかり食べ、飲むものも激甘なものばかりだ。東南アジアにいた人はわかると思うが、どこの国でも出てくる飲み物は異常なまでに甘い。私もそれに馴染んだ。フィリピンで糖尿病が増えるのもわかる。(鈴木傾城)
前ドゥテルテ政権下では、約6,000人以上が薬物関連の取り締まりで命を落とし、数十万人のドラッグ使用者が逮捕された。ところが、現在も覚醒剤はフィリピンの各地で依然として流通している。残念ながら、現政権も現状を根底から変えることはできそうにない。(鈴木傾城)
日々流れてくるフィリピンの貧困の報道に接していると「ボンボン・マルコスに変わったところで何が変わったわけでもない。歴代の政権と同じくフィリピンの貧困は放置されたままだ」と私も感じる。私自身はまだ同国の投資に対しては懐疑的であり続けている。(鈴木傾城)
真夜中の歓楽街で国境を越えてセックスワーカーを追い求める男たちのことを「ハイエナ」と呼ぶ。 日本では非正規雇用が増えて男性が低賃金となった上に、30年以上も国を成長させることができない愚鈍な政治家が国力を低下させ、円の価値も下げてしまったので、国境を越えて女たちを追いかける日本人のハイエナは減った。 しかし、欧米先進国は違う。LCC(格安航空会社)が全世界を結ぶようになった今、欧米のハイエナはかつ […]
フィリピン政府は共産主義者を明確に「国家の敵」と定義し、国家の安全保障に対する脅威と見なしている。そこで、こうした危険な共産主義者を社会的に排除するための動きとして、システム化されたのが「レッドタグ」である。共産主義者をピンポイントで排除していく仕組みだ。(鈴木傾城)
フィリピンではコロナ禍が収束するにつれて、ゴーゴーバーも全面的にオープンになって、マニラのエドサ・コンプレックスも、パンパンガ州のアンヘレスも、その他のいくつかのエリアもすべて解禁状態となっている。 再び、歓楽街《シン・シティ》が戻ってきた。 ところで、このフィリピンだが歓楽街とはまったく違った別の違法なダークサイドがコロナ禍で限りなく深く、広く、蔓延してしまったというのは、あまり表社会の人々には […]
2022年12月8日、フィリピン政府はひとつの深刻な問題について国連と会談し、その後メディアに向けて何が起きているのかを説明した。 「フィリピンの児童の売買と性的搾取の現状は世界で第一位を占めている。我々は国連に公的な手紙を渡したが、それはマルコス政権がこの問題に対して宣戦布告したという内容が書かれている」 「私たちは世界で最も深刻な児童の性的搾取の問題を抱えており、これはなくすべきだ。マルコス政 […]
アメリカのドル高は全世界の貧困層を苦境に陥れている。フィリピンでも2022年10月の消費者物価指数(CPI)は7.7%に上昇し、ただでさえコロナ禍でダメージを受けていた貧困層がますます追い込まれて「このままでは死んでしまう!」と悲鳴を上げている。 フィリピンの法律では一日の最低保証賃金は400ペソ(約826円)である。「一時間」ではない。「一日」だ。しかし、この法律は「あってなきがごとし」であり、 […]
フィリピンは今も絶対貧困の中で人々が暮らしているのだが、そんな中でも日本と違って多くの子供たちが生まれている。貧困層が若くして子供を生み、そしてひとりの女性が5人も6人も子供を産むことも珍しくない。 そして、フィリピンでは貧困層の中で「若すぎる妊娠」も問題になっている。15歳、16歳で子供ができてしまい、そのまま学校を中退して子育てに入ってしまう。 フィリピンでは未成年の女性が年間で約7万8000 […]
カンボジアは長らく内戦に明け暮れて、1993年にやっと平和に向けて動き始めた国である。この1993年頃のカンボジアの光景はカメラマン市来豊氏の写真集で見ることができる。(amazon:カンボジア1993写真集) カンボジアは今もなお国土の多くがジャングルに覆われている国なのだが、ここに奇妙な職業の人が蠢いている。 トレジャーハンターである。 このカンボジアにはアンコールワット以外にも多くの遺跡がジ […]
「家族の絆」はとても美しい概念だ。親は子供を愛し、子供は親を愛し、いつまでも理屈を越えた愛でお互いを支え合う。冷酷無情の犯罪者ですらも、自らの家族を愛する姿勢を持つ。 日本もかつては家族の絆がとても重視された社会だった。 しかし、それはもう過去の話となった。戦後の日本はアメリカ風の個人主義が浸透していき、「家」や「家族」を重視するのは古くさい考え方とされ、大家族も解体されて核家族が普通となっていっ […]
フィリピン・アンヘレスでひとりの女性に会った。彼女はゴーゴーバーでダンサーとして働いていたのだが、優しい性格の女性で私は彼女がとても気に入っていた。 アンヘレスにいる時間が終わって日本に帰る前、彼女は「メールアドレスを教えて」と言ってきたので私は教えた。 彼女から何度も何度もメールがきて「早く会いたいわ。フィリピンに戻ってきてね」と言ってくれた。私は嬉しくなって「必ずフィリピンに戻る」と返事をした […]
(2020年7月20日、竹の塚のフィリピンパブ「ソシアリスタ」と「ヴィーナス」で中国発コロナウイルスの集団感染(クラスター)が発生しているのだが、竹の塚のフィリピンパブは、私も2015年11月に訪れて記事にしたことがある。このようなところだった) * 東京都足立区の東武伊勢崎線に「竹の塚」という駅がある。公団住宅や都営住宅が建ち並ぶこの界隈は、2005年ほどまでは「リトル・マニラ」と呼ばれていた場 […]
自粛だの隔離だの外出制限などというのは、金持ちだけに許された「贅沢」であって、貧困層にとっては最初から無理なものだったのだ。それでも政府が強権を行使して国民に自粛を強制すれば、餓死者や自殺者が続出することになる。これは推測ではない。収入が断たれた上に自粛から逃れられないのであれば、人々には逃げ場などないのだ。(鈴木傾城)
閲覧注意ミンダナオ島の中部の州であるブキドノンで、ひとりの若い女性が惨殺されている。彼女は大学を卒業してすぐに消費者金融の会社に職を得たのだが、それは融資の責任者として顧客と対面する仕事だった。 フィリピンでの大学進学率は約30%。大学を卒業していない人々の大半は非正規雇用として扱われて使い捨てになるのがフィリピンの社会である。 逆に大学卒業者は、フィリピンでは若くても幹部候補として扱われる。大学 […]
2019年8月。フィリピンの首都マニラのケソン地区にあるショッピング・モールで奇妙な騒動が起きていた。 28歳のグレッチェン・クストディオ・ディエズという名の「レディーボーイ(女装した男性)」が、女性用トイレに入ろうとすると、彼女が「男」であることを知っているトイレの清掃員の女性がそれを阻止した。 「あなた、男でしょう。ペニスがついているんでしょう。それなのに女性トイレに入るなんておかしい」 タイ […]
すでに話題にもならなくなっているのだが、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は今も国内の麻薬関連容疑者を片っ端から殺しまくっている。 「人権なんか、忘れろ。人権は気にしない。私は本気だ!」と叫ぶドゥテルテ大統領の暴力肯定が引き起こしている凄惨な遺体の数々は以前にも紹介した。(ブラックアジア:フィリピン麻薬戦争。これが現場の血まみれ殺害光景だ) 大統領になってから今まで、その超法規的殺人はまったく […]
閲覧注意 今は人の出会いはインターネットから始まる。多くの人は、フェイスブックやインスタグラムで自分の私生活を公表するので、SNS(ソーシャルネットワーク)が「出会いの場」となる。 フィリピンのセブ島に住んでいた15歳の少女クリスティーン・リー・シラワンもまたフェイスブックを利用して自分の写真や私生活をアップしていたのだが、多くの男たちから友達申請があって、彼女はそれを次々と受け入れていた。 彼女 […]
売春地帯をうろうろして女から女へと渡り歩くハイエナのような男にとってコンドームは必須だ。 そこでは淋病も梅毒もHIVも半端ではないほど蔓延している。タイの売春地帯では、普通の抗生物質では治らないスーパー淋菌も蔓延しているし、最近は急激に梅毒が拡大するようになっている。 そんな世界では、自分の身を守るためにも女性の身を守るためにもコンドームはなくてはならないものなのである。 しかし、売春地帯には自己 […]
フィリピンは私が足繁くフィリピンに通っていた2000年代の頃から比べると、平均純資産は3.6倍になるまで「経済成長」した。しかし、その平均資産は約113万円台であり、先進国から見ると「消し飛ぶ」ような貧困にあるのは間違いない。 成長していることは成長しているのだが、その成長は遅々たるものであり、手放しで喜べるようなものになっていない。 ドゥテルテ大統領は貧困層の中にはびこるドラッグ売買を根絶しよう […]
フィリピンやカンボジアやインドネシアはまだ絶対貧困が放置されている国だ。貧しい少年少女がいくらでもいる。 そのため、ペドフィリア(幼児性愛者)たちはターゲットを見つけやすい。警察も腐敗して犯罪は見過ごされ、捜査能力も劣っているので犯人を追い詰める能力もそれほどない。 なぜ東南アジアに筋金入りのペドフィリアたちが潜り込んでくるのかは、ここに理由がある。 「アンダーグラウンドに潜んで目立たないように動 […]
「私ね、ハイスクールには行ってないのよ。だから、お金が貯まったら学校に戻りたいの。それでバーで働いているの」 私がアンヘレスで出会ったレイテ島出身のバーガールはそのように言った。英語は流暢だったが、英語が話せれば豊かになれるほど世の中は甘くできていない。 大学卒の人間でも満足に仕事がなく、正社員にもなれない社会で学歴のない人間が満足に仕事が得られるわけではない。国全体が貧しいというのは、そういうこ […]
フィリピンをさまようハイエナが注意すべきことがある。フィリピン政府は2017年8月に「国家緊急事態」を発令した。「国家緊急事態」はドラッグ戦争のことなのかと誰もが思うはずだが、実はそうではない。 確かにドラッグ戦争も危機的だ。フィリピンは今、ドゥテルテ大統領が仕掛けているドラッグ戦争の真っ只中にある。(フィリピン麻薬戦争。これが現場の血まみれ殺害光景だ) 2017年には少なくても1万2000人近く […]