新宿歌舞伎町は覚醒剤が大量に出回っている街なのだが、覚醒剤と言えばヤクザやチンピラの男性がやっているだけのように見える。私たちはあまり「覚醒剤依存の女性」というのを意識しない。
しかし、警察庁の統計では刑務所に入っている女性のは20%〜30%は覚醒剤取締法違反の逮捕となっており、その割合は年齢が若くなればなるほど多いことが統計で見えてくる。
少し古いのだが、平成20年〜24年の累計で見ると覚醒剤取締法違反で受刑している女子の統計を年代別に見るとこのようになっているのだ。
29歳以下:52.4%が覚醒剤取締法違反で受刑。
30歳代:53.9%が覚醒剤取締法違反で受刑。
40歳代:44.4%が覚醒剤取締法違反で受刑。
つまり、女性の性的な活動が活発な40代までの時期の女子受刑者は、覚醒剤が大半なのである。それ以後は窃盗が半分以上を占めるようになって覚醒剤依存の割合が減っていく。
統計は何も語っていないが、私には覚醒剤でボロボロになった女性がもはや「身体を売る」ようなビジネスもできなくなって見捨てられ、そこから貧困に堕ち、窃盗で逮捕されている姿が目に浮かぶ。
何が言いたいのかというと、覚醒剤依存の女性はあまり私たちは存在を意識しないが、それなりの数がいて刑務所は覚醒剤依存者でひしめいているということだ。
ところで、その覚醒剤だが、これはコンビニやスーパーで売っているわけがない。普通の女性は手に入らないし、手に入れようと思ったら必ず「男」が介在している。覚醒剤の売り手はほぼ「男」がやっているからだ。
では、彼女たちは「覚醒剤が欲しいから10グラムちょうだい」とか注文を出していたのだろうか。いや、そうではないはずだ。男がそれを覚醒剤と言わなかったり、騙したりして依存させていったはずだ。
なぜか。若い女や美しい女を自分に縛りつけ、アンダーグラウンドの世界に縛りつけ、裏の世界から抜けさせないようにするために、覚醒剤は便利なツールだからだ。覚醒剤に依存させて、女性の人生を破壊するまで身体と金を絞り取るのである。
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