アメリカは貧富の差が非常に激しい国であり、だからこそホームレスがストリートに溢れ、ドラッグ依存者がゾンビのようにさまよい、暴動が起きて略奪が起きて乱射事件も起こるのである。
しかしながら、アメリカは資本主義の総本山でもあり、成功者はどこまでも成功して、一代で1000億円どころか、1兆円だとか10兆円の資産を持った事業家もゴロゴロと生まれるような、そういう世界である。
また、事業家だけではなく、ごく普通のビジネスマンにしても、右肩上がりで上がっていくアメリカ株式市場に果敢に投資して、株式を保有していた富裕層はその資産をますます増やしていき、豊かな人たちはさらに豊かになっていった。
どん底の貧困層は自己責任で見捨てられ、富裕層は青天井で稼ぎまくる。貧困層は、貯金どころか銀行の口座すら持てない「アンダーバンクド」の人たちも珍しくないのだ。(ブラックアジア:銀行口座が持てない……。日本もアンダーバンクドの人たちが増えると思う理由)
このキャッシュレスの時代で、銀行口座すらも持てない人がいるというのは、どれだけ凄まじい貧困なのか、分かるはずだ。
そういうわけで、アメリカは上を見ても下を見ても、両極端なまでに突出した人々が存在する。こうした現状を、それぞれの歴代大統領は憂慮して、何とか弱者を救済しようと「努力らしきこと」はしていたが、まったく功を奏していない。
バイデン大統領も大した仕事はしていない。そのため、アメリカの貧困層の窮状はますます深刻なものとなっている。本来、民主党はリベラルな価値観を持っていて「貧困層に同情的である」と思われているのだが、すでに誰も何も期待していない。
同情的であっても貧困を解決できないのだから、世の中は変わらないのである。
2022年に入ってからはインフレが吹き荒れて株式市場も下落に次ぐ下落である。アメリカには、いよいよ景気後退(リセッション)が迫っている。景気後退が起こると何が起こるのかは明白だ……。
何が起こるのか?