自分の男性憎悪を吐き出すためにフェミニズムという看板を使う女性がいる?

自分の男性憎悪を吐き出すためにフェミニズムという看板を使う女性がいる?

フェミニストの女性が男性を「キモい」とか言って敵視しながら運動を進めると、敵視される側の男性も身構えて対抗せざるを得なくなる。彼女たちの言動が男女の対立を生み出し、よけいにジェンダーの問題をこじらせてしまう。男女はむしろ分断と衝突になっていくのだ。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。著書は『ボトム・オブ・ジャパン』など多数。政治・経済分野を取りあげたブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営、2019、2020、2022年、マネーボイス賞1位。 連絡先 : bllackz@gmail.com

フェミニズムを装って活動している?

ミサンドリーの女性がいる。ミサンドリーというのは、「男性への嫌悪感から男性を差別する女性」を指すのだが、SNSの世界では「ミサンドリー」と呼ぶべき男性嫌悪に満ちた薄気味悪いアカウントも多い。

彼女たちは男性を指して「キモい」と罵倒して蔑視を撒き散らし、あらゆる理由をつけてそれを正当化する。

特にフェミニスト界隈の女性たちは、実は男女平等を実現するために運動しているのではなく、自分の男性憎悪(ミサンドリー)を吐き出すためにフェミニズムを装って活動していることもある。

男性と女性は肉体的能力も考え方も得意分野も苦手分野もまったく違っている。そういう意味で、男性と女性があらゆる面で平等になるというのは一種のお花畑の理想論であり現実的ではない。

本当に目指すのはお互いに違った面を理解し合って、協力し合い、補完し合い、双方がベストな関係を目指すのが一番いいのだ。これは、言ってみれば「男女平等」というよりも「男女共生」である。

私は男性も女性も互いに相手を尊敬し合い、慈しみ合いながら、どちらも互いの特性を変えることなく共生できる社会になって欲しいと心から願っている。

そのためには、男性は女性に敬意を払わなければならないし、女性もまた男性に敬意を払わないといけない。お互いに歩み寄らないといけないのだ。

お互いに慈しみ合うのであれば、男性が女性に対して尊大であるのはもっての他でもある。また、女性が女性であることで貧困に堕ちるというのはあってはならないし、女性が社会から搾取されるような目に遭ってもならない。

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違っているものを同一にするのは互いに不幸となる

私は別に社会活動家でもNGO団体の職員でもないので、社会の大きな矛盾を運動で変えて行こうとは思っていない。

私自身はアンダーグラウンド出身なので、社会矛盾があればその中で自分がどのように振る舞えばサバイバルできるかを考えるタイプだ。そのため、よほどのことでもない限り人助けみたいなことはしない。

とは言っても、社会のどん底で悲惨な目に遭っている女性は多く見てきたし、好きになった女性が虐げられていたら傷つくし、現状を何とかしてやりたいという気持ちくらいは持ち合わせている。

社会が女性を傷つけているのであれば、改善すべきだとも思う。しかし、それは「男女平等」のためではない。「男女共生」のためである。

もう一度言うが、男女は明白に違っている。違っているものを同一にするのは互いに不幸しかもたらさない。男女には別々の役割・得意分野・苦手分野があるのは明白なのだ。とすれば、互いに互いのチカラを補完していかなければ共倒れになる。

今は確かに男性が有利な社会となっている。そうであれば、男性側も率先して女性が生きやすい社会に作り変えるのは当然で、長い目で見るとそれは男性のためにもなる。

そもそも男性は女性がいなければ生まれて来られなかった。すべての男性には母親がいる。男性がどんな社会を作り出しても、その男性を生み出したのは女性なのだ。女性がいなければ今の世界は存在しないのである。

そう考えると「男女共生」は当たり前であり、女性が女性であることで生きづらい社会であるというのであれば、それは最優先で是正すべき問題である。そして、女性もまた「共に生きるために社会を変える」という視点が必要になってくる。

どちらが有利になるとか不利になるとかではなく、どちらも違った特性を活かして相手に貢献できて一緒に成長できるような社会が望ましい。別に難しいことはない。互いに相手を慈しみ合ったらいいだけの話なのである。それが共生である。

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男女の違いの中に平等を持ち込むと対立が生まれる

男女の違いの中に平等を持ち込むと、対立が生まれる。男性は女性のようになれないし、女性は男性のようになれないからだ。男性には男性の役割を、女性には女性の役割を果たして補完する「共生」の方が合理的だ。

しかし、女性の権利を向上させるべく運動を行っているフェミニストたちは平等を目指す。平等という観点で考えると、女性は権利を蹂躙されていると捉えるので、まずは男性を敵視することから運動を開始する。

それほどまで男性は女性を追い込んでしまったという考え方もできるが、女性が男性を敵視するのが前提となって運動を始めると、敵視される側の男性も身構えて対抗せざるを得なくなる。

かくしてフェミニストたちは男女の対立を生み出し、よけいにジェンダーの問題をこじらせる元凶となっていく。男性を敵視し、憎悪をぶつけ、激しく罵って権利をもぎ取るのだから、男性もまた「売り言葉に買い言葉」となっても当然だ。

そうやって生み出されるのが女性嫌悪する男性であったりする。

男性という自分のジェンダーを罵倒するフェミニストを見て、彼女たちの運動に理解を示す男性はそれほどいない。言っていることは正しいとは思っても、それを攻撃で詰め寄られたら一部が女性嫌悪になっても仕方がない。

男女平等の権利をもぎ取るために男性を敵視して攻撃することによって共生からは遠く離れていって、男女はむしろ分断と衝突になってしまう。女性嫌悪を男性を増やして、ますます女性は生きづらくなっていく。

フェミニストの運動に対して嫌悪を抱く女性がいるのは、結局はそういうことなのだ。それは女性の生きやすい社会を作り出しているとは到底思えないと同性である女性にも思われてしまっている。フェミニストは対立と衝突を生み出すので、男女平等ではなく男女分断に進んでしまうのである。

「女性が苦しんでいるのは全部、男性が悪い」「男性が悪いから男性を攻撃しなければならない」「男性は気持ち悪い存在だから排除しなければならない」「とにかく男性を攻撃して撃墜しなければならない」……。

攻撃的フェミニズムが進めば、すぐに男性憎悪(ミサンドリー)となる。そして、男性を指して「キモい」と罵倒して蔑視を撒き散らし、あらゆる理由をつけてそれを正当化するようになっていくのである。

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男性攻撃を執拗に繰り返す悪質なアカウントもある

男性憎悪(ミサンドリー)がベースになった薄気味悪いカルト教団のようなフェミニストの影響力は確実に強まっている。

彼女たちは「すべては男性が悪い」という思想に強固に洗脳されてしまっているので、もはや「男女共生」という概念が入り込む余地がない。男性を攻撃しなければならないという信念がある。

あまりにも男性を嫌悪するので、自分たちのやっていることや言動がむしろ男女の分断を生み出して女性がよけいに立場が悪くなるということには気づかない。気づいても男性憎悪(ミサンドリー)があまりにも強くて変えられない。

TwitterなどのSNSでは、こうした男性憎悪(ミサンドリー)が男性に対する侮蔑を朝から晩まで撒き散らして、自分たちの言動を批判されたら「女性を差別している」と話をすり替えてますます男性を攻撃していく。

男性攻撃を執拗に繰り返す悪質なアカウントもあって、これらが男性を心底嫌うフェミニストたちに支持されていたりする。彼女たちが激しく嫌っているのは「男性」という存在そのものなので、互いに連携して男性を攻撃する。

男性の存在を攻撃し、男性の特質を攻撃し、男性の趣向を攻撃し、男性を撃破しては溜飲を下げるのである。男性憎悪(ミサンドリー)にまみれたフェミニストたちは、男女平等という大義名分を掲げてそれをやる。

平等を目指しているフリをして、実際には憎悪を男性にぶつけて男性を差別していることに喜びを得ているとも言える。

そうやって彼女たちはジェンダーをテーマにして、本来であれば互いに慈しみ合わなければならない存在を対立させ、分断させ、関係を破壊して修復できないように仕掛けている。むしろ社会を混乱させようとしているかのように見える。

男性憎悪(ミサンドリー)にまみれたフェミニストたちには、今日も男性に侮蔑的な言葉を投げつけ、それを正当化して悦に入っているが、そうやって彼女たちが影響力を拡大すればするほど世の中はより悪くなっていく。

私たちの社会は、男性憎悪(ミサンドリー)の影響力によって凄まじく対立を生み出す世界となりつつある。こんなのは駄目に決まっている。

野良犬の女たち
『野良犬の女たち ジャパン・ディープナイト(鈴木 傾城)』

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