米中の対立はやがて戦争か。最強の軍事力を持つ国家が最強の影響力を持つ

米中の対立はやがて戦争か。最強の軍事力を持つ国家が最強の影響力を持つ

フランスは次々と増税・民営化・社会保障削減をしていくエマニュエル・マクロン大統領に対して激しい抗議デモが引き起こされ、マクロン大統領はついに最低賃金引き上げのような公約をせざるを得なくなった。

暴力的な抗議デモによってマクロン大統領が折れたのを見て、今後も何かあれば再び暴力デモが引き起こされるのではないかとフランスのマスコミは書き立てている。

国際ニュースでもフランスの暴力的な抗議デモが取り上げられ、「紛争・闘争・戦争・破壊のような暴力的なもので物事を解決しようとする発想は時代遅れだ」と言う論調も中にはあった。

しかし、世界を見回すと、かなりの国で紛争・闘争・戦争・破壊が物事の解決になっているのも事実である。

「暴力」は社会から切り離せない。

食事が時代遅れ、性行為が時代遅れ、という人はどこにもいない。「暴力」も同じだ。それは人間の本能に刻み込まれたものであり、どんなに時代が変わっても、絶対に、何があっても消え去ることはない。

だから、それは社会の変革にも必ずついて回る。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。

強大な軍事力は逆に暴力を減らす効果がある

暴力は消えることはない。世界一安全な国であると喧伝されている日本ですらも、暴力的な事件は常に起きているし、新聞は新しい殺人事件を常に報じている。

今日の新聞を読んでみればいい。明日の新聞を読んでみればいい。必ず暴力の記録がそこにあるはずだ。いつの時代のどこの国の新聞でもいいから、適当にそれを手にとって読んでみればいい。

暴力が記載されていない新聞はどこにもない。

争いも衝突もない世界はない。人間の社会・文化・歴史には否が応でも暴力がついて回る。良い悪いは関係ない。様々な暴力が存在している。その暴力の中で、最も強大なものが「戦争」である。

暴力が消えることがないというのであれば、戦争も消えることはない。

もちろん多くの人は平和を愛している。戦争が生活を破壊するのは許しがたいと思う。互いに譲り合えば平和になると思う。

しかし、だからと言って人々は自分が信じているものを否定されたり、自分の持っている土地を奪われたり、自分の育ってきた文化や歴史を罵られ、蹂躙され、侵略されるようなことになると、譲り合おうとは思わない。

どうなるのか。対立し、衝突し、戦争になるのである。

平和を愛しても、それで戦争がなくなるというのは空想だというのが分かる。「平和のためには相手が邪魔だ。それならば、相手を抹殺してしまえ」という平和もあるのである。

もし、相手を抹殺する以外に蹂躙されないためにはどうすればいいのか。それは、相手が手出しできないくらい自分が強くなることだ。

国家で言えば、強大な軍事力を持つことである。圧倒的な軍事力を保有する国は相手から攻められることも挑発されることもなくなる。皮肉でも何でもなく、軍事力は逆に暴力を減らす効果がある。それが現実だった。

ブラックアジアでは有料会員を募集しています。よりディープな世界へお越し下さい。

富の源泉は、知性ではなく、暴力にあった

世の中には、気の短い好戦的な国もある。あるいは覇権と影響力を拡大したい国もある。あるいは、他国を自国のものにしたい国もある。そんな国が、サメのように食らいつく獲物を探している。

そうである以上、いくら自分だけ平和主義でいようと思っても無駄だ。すべての国家は、自分が平和であろうが八方美人であろうが、遅かれ早かれ他国の悪意を持った侵略から逃れられない時がくる。

侵略は、相手を圧倒する強大な軍事力で成し遂げられる。

かつて欧州はアジアを植民地にして莫大な富を収奪してきた。それらの略奪が可能だったのは、欧州の軍事力がアジアよりも勝っていたからだ。

インドで苛烈な収奪がなされていたとき、ヨーロッパは略奪で得た富と贅に囲まれて、物憂い社交ダンスで恋愛沙汰にうつつ抜かすことができた。

豪華絢爛で華美な上流階級の生活を支えたのは、植民地から収奪された富である。欧州は圧倒的な軍事力を持っており、それでアジアやアフリカを次々と屈服させることができた。

やがて欧州が衰退して変わりにアメリカが台頭する時代に入った。第二次世界大戦以後、世界はアメリカ一極支配の時代に入った。

アメリカが世界を屈服させることができたのも、やはりアメリカの軍事力が世界の軍事力よりも勝っていたからである。

アメリカは、国家の成り立ちから戦争まみれであり、国民も「自由はただではない」と知っている国だ。(ブラックアジア:「自由はただではない」という言葉の裏には何があるのか?

暴力を振るうのが一番うまい国が頂点に立つ。今はアメリカがそうだ。だから、アメリカが世界を支配している。それが「歴史」の姿である。勘違いしてはいけない。国家の影響力の源泉は、知性ではなく軍事力にあるのだ。

地獄のようなインド売春地帯を描写した小説『コルカタ売春地帯』はこちらから

対立し、衝突し、そして戦争になる

最強の軍事力を持つ国家が最強の影響力を持つ。最強の軍事力の頂点に立つ破壊兵器は「核」である。核兵器の凄まじさは、1945年の広島・長崎の原爆投下で明らかだった。

そのため、第二次世界大戦が終わった1945年以後、アメリカもソ連(ロシア)も最強の兵器である「核」を大量生産して優位に立つために何でもしていた。

ところが、アメリカやソ連が追求してきた核ミサイルは、それを使えば人類そのものが破滅してしまうほどの破壊力を持つ。互いに核兵器を装備するようになると、それは使えない武器になってしまった。

だから、ベトナム戦争でアメリカは強大な軍事力を持っていながらも、ソ連が背後にいるベトナムに対して核が使えず、長期戦に耐えきれずに敗退した。

アメリカは戦争に敗北した後、自信喪失し、不景気に苦しみ、その後10年間も立ち直れないでいた。

強大な軍事力に自信を失った時期、すなわち自分自身が弱い時は国家は不調に苦しむのである。このアメリカを立ち直らせたのはレーガン大統領だったが、レーガン大統領のスローガンは何だったのか。

それは「強いアメリカ」だった。レーガン大統領によってアメリカの軍事力は復活し、この軍事力を背景にアメリカは立ち直ることができた。

一方でソ連は共産主義の経済運営に失敗して圧倒的な軍事力を維持することができなかった。結局、軍事力が衰退すると共に国家は自壊した。

現在、強大なアメリカに対抗し得る権勢を持っているのは中国である。この中国は、凄まじい勢いで軍拡を成し遂げており、かつてのソ連のようにアメリカに対抗し得る強大な軍事国家として台頭するようになっている。

中国は、この強大な軍事力を背景にして一帯一路を展開し、世界を次々と自国陣営に引き入れるようになっている。こうした侵略はアメリカの覇権に挑戦するものである。アメリカは激しく警戒し、中国と対立するようになっている。

そのような状況から、いずれ世界のどこかで中国とアメリカの代理戦争が勃発してもおかしくない。最強の軍事力を持つ国家が最強の影響力を保つために、対立し、衝突し、そして戦争になる。

私はアメリカと中国がやがて軍事的な衝突を起こすと信じている。(written by 鈴木傾城)

いずれ世界のどこかで中国とアメリカの代理戦争が勃発してもおかしくない。最強の軍事力を持つ国家が最強の影響力を保つために、対立し、衝突し、そして戦争になる。私はアメリカと中国がやがて軍事的な衝突を起こすと信じている。

この記事のツイッター投稿はこちらです

この記事を気に入って下さった方は、リツイートや♡(いいね)を押して頂ければ励みになります。

ブラックアジア会員登録はこちら

CTA-IMAGE ブラックアジアでは有料会員を募集しています。表記事を読んで関心を持たれた方は、よりディープな世界へお越し下さい。膨大な過去記事、新着記事がすべて読めます。売春、暴力、殺人、狂気。決して表に出てこない社会の強烈なアンダーグラウンドがあります。

一般カテゴリの最新記事