公道で挑発的な格好をして売春ビジネスをする女性たちは、不道徳極まりない格好で街を歩いて秩序を乱し、街の品位を著しく落とし、チンピラやマフィアを呼び寄せて治安を悪化させ、真夜中まで騒々しく騒いで安眠を妨害する。
だから、子供を持つ親や、保守的な社会を好む男や、正義と秩序を好む一般層からは激しく嫌われる存在だ。
シベリア地方イルクーツクに暮らしていたミハイル・ポプコフという男は警官だった。そして、この男もまたストリート売春をする女性を激しく嫌っていた。
「シベリアから売春する女どもを一掃したい」
職務に忠実で、妻と娘を愛してやまない正義の警察官は、しばしばそのように言っていた。「俺は売春婦を駆除する掃除人だ」と同僚に言ったこともあった。
ミハイル・ポプコフの売春する女性たちに対する「憎悪」は狂気の域に達していた。仕事を離れても、ミハイル・ポプコフは個人的に「駆除」の仕事をしていたのだ。
駆除とは追い出すという意味ではない。「殺す」という意味だ。この男は売春する女性たちを、分かっているだけでも82人近くも殺し回っていたのである。いったい、何がミハイル・ポプコフを駆り立てていたのか。