ワクチン接種が始まって、このままコロナは静かに収束してくれるのかと思ったが、インドから広がったデルタ型の変異種が瞬く間に東南アジアに広がって収束は完全に遠のいた。
東南アジアの悲惨な状況はこちらにも書いた。私自身はもう今年も東南アジア行きはあきらめた。(ブラックアジア:まだ一年は半分残っているが、私自身はもう今年も東南アジア行きはあきらめた)
東南アジアは多くの国が中国製のワクチンを打ったのだが、この中国製ワクチンは武漢株にも50%程度しか効かず、変異種のデルタ株に至っては30%前後である。場合によっては、それ以下かもしれない。
そんなわけで、東南アジアでは中国製ワクチンは「水ワクチン」と言われているのだが、せっかくワクチンを接種してもデルタ型の前には意味を為さなかった。タイもまた中国製ワクチンだったので、デルタ株の猛威を止めることができなかった。
それに、タイでは2回の接種が終わった人は人口の5%程度である。国民のほぼ全員は、まだ武漢型にも無防備である。
現在、デルタ型で至上最悪の状況になっているのがインドネシアだが、下手したらタイもそれに並ぶ汚染地区になるかもしれないと言われている。インドネシアは一日の新規感染者は3万人超え、タイは1万人超えである。
すでにタイは7月のはじめの段階で医療崩壊寸前のところまで来ている。
病院の前の駐車場に簡易ベッドが並べられて気分の悪い人が並べられ、だんだん間に合わなくなるとワット(寺院)や体育館や空港までもが「野戦病院」として使われるようになってきた。