今、私たちが放り込まれているのは「恐慌」に匹敵する事態なのだ。これから雇用の不安定化と流動性がどんどん増していき、企業そのものが体力を失って倒れていく。世の中がおかしくなればなるほど、世の中が暗転すればするほど、意識して自分の心を管理しなければ、やがて心も壊れてしまうことになる。今の時代は、意識して自分の心を管理すべきなのだ。(鈴木傾城)
プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019メディア『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)
まだまだ社会環境の悪化は止まらない
中国発コロナウイルスによる経済破壊によって、世界中でリストラや雇い止めや無給の一時休業が広がっている。この流れは世界的なものであり、コロナ禍が収束していない以上これからも続く。
真っ先に切られるのは、やはり非正規雇用者である。しかし、非正規雇用者を切り捨てても状況が改善できないのであれば、企業はいよいよ正社員のリストラにも手を付けるしかなくなる。
そうしなければ会社そのものが存続できないからだ。
すでに「社会のどん底」ではリストラや雇い止めが普通に起きていて、食べられない人たちが路頭に迷っている。しかし、特効薬や治療薬がまだ生まれていないのだから、社会環境の悪化は止まらない。
明日がどうなるのか分からない現状は人々を不安にさせる。明日は給料が減らされるかもしれない。明日はリストラされるかもしれない。明日は仕事がなくなるかもしれない。明日は金が尽きるかもしれない……。
中国発コロナウイルスの世界的流行が始まって、まだ数ヶ月。しかし、もうすでに金が尽きて、銀行のカードローンや消費者金融で生活費を借りるようになった人たちもいる。
消費者金融と言えば、ギャンブルや遊びで蕩尽した人が使うようなイメージもあるが、もう「食費や光熱費が払えない」から借りている人の方が多い時代になっている。しかし、借りたものが返せなくなるのはこれからだ。住宅ローンの破綻も激増して、家を失う人も増える。
真っ先に追い詰められるのは、常に負債を抱えている人である。その次に、貯金がない人である。そして、貯金を切り崩してもまだ社会情勢が悪いままだと、いよいよ普通の人も困窮していく。
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激しい不安とストレスが、やがて心を壊していく
将来に対する漠然とした不安、収入減による恐怖。こういった苦しみは人の心に大きなプレッシャーを与え、そのストレスはずっと人間につきまとう。
欧米先進国でも日本でも、いつ終わるとも分からない不安感によって心身が不調になる人が増えており、とりわけ心が壊れる人が続出している。
米財団ウェルビーイング・トラストと米家庭医学会(AAFP)は2020年5月8日に「アメリカでは新型コロナ危機の結果、向こう10年で最大7万5000人がいわゆる絶望死によって命を落とす可能性がある」と述べている。
『社会的隔離は命を脅かすウイルス感染から私たちを守ってくれるが、同時に、米国で大きな死因となっている自殺や薬物過剰摂取、アルコール乱用に関連した病気などの危険に人々をさらす』
雇用が不安定になり、賃金が低下し、生活に支障が出たり先の展望が見えなくなると、人は不安でたまらなくなる。こうした不安が解消できないと、最後には自殺を考える人も出てくるようになる。
人は自殺にまで追い込まれるとき、いきなり死ぬわけではない。その前に、激しい心の消耗とストレスにさいなまされて、やがて「心」が押しつぶされるという過程を辿るのだ。
「心」は目に見えないものだが、見えないから壊れないわけではない。むしろ、それはとてもデリケートなものであり、壊れやすいものでもある。では、どのように壊れるのだろうか。
「心」という実態のないものなのだから、数百種類、数万種類の壊れ方があるように私たちは思う。しかし、どこの国でも、どんな個性的な人でも、心の壊れ方は「2つ」しかないというのが精神医学の世界では主流である。自分がどちらの種類なのかは、まだ余裕があるときに知っておいたほうがいいかもしれない。
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自分を意識して壊れるか、それとも……
「心はどのように壊れるのか」を分かりやすく知るには、このように考えて欲しい。
(1)他人を意識して心が壊れる。
(2)自分を意識して心が壊れる。
精神分裂病、あるいは統合失調症というのは、「他人を意識して心が壊れる」ものだ。逆に鬱病や躁鬱病と呼ばれるものは、「自分を意識して心が壊れる」ものである。
統合失調症の特徴は「誰かに監視されている」「自分の考え方が他人に読まれている」という症状が現れるのが特徴だ。これは言ってみれば「極度なまで他人を意識した状態」である。
不安定な社会に対して適合できなくなって心が破壊されていった時、「他人があらゆる方法で自分の人生を破壊しようとしている」という激しい妄想にとらわれ、そこから抜け出せなくなってしまうのである。まさに他人を意識して壊れた状態になる。
一方で鬱病の場合は、この統合失調症とはまったく違う壊れ方をする。鬱病は自分で自分を責めて心が壊れる状態である。
不安定な社会に対して適合できなくなって心が破壊されていった時、「自分がしっかりしないからこんなことになった。自分が悪い。こんな自分が情けない」と自責し、そこから抜け出せなくなってしまう。これは自分を意識して壊れた状態である。
人は様々な社会現象の中で追い詰められ、にっちもさっちもいかなくなって心が壊れていく。その時、この2つのどちらかの壊れ方をするのだ。
どちらも心が壊れた状態であるのは間違いないのだが、他責になるのか自責になるのかで方向性が真逆に違っている。
どちらであっても、一度壊れた心は回復に時間がかかり、もし最終的に治らなければ自殺に追い込まれることもある。どちらも非常に危険な状態である。
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人間の心を破壊する社会が到来している
コロナ危機は続く。とすれば、人間の心が壊れやすい時代もこれからもずっと続いていく。だから、自分がどちらの壊れ方をするタイプなのかを知っておくのは無駄ではない。
仮に自分が「他人を意識して心が壊れる」タイプであれば、心がどんどん社会に翻弄されて壊れていく動きを見て、「このままでは心が壊れるだろう」と意識することができる。
仮に自分が「自分を意識して心が壊れる」タイプであれば、心がどんどん自分を「ダメだ」「情けない」と追い込む動きを見て、「このまま放置していては心が壊れるだろう」と意識することができる。
世の中がおかしくなればなるほど、世の中が暗転すればするほど、意識して自分の心を管理しなければ、やがて心も壊れてしまうことになる。今の時代は、意識して自分の心を管理すべきなのだ。
今、私たちが放り込まれているのは「恐慌」に匹敵する事態なのだ。これから雇用の不安定化と流動性がどんどん増していき、企業そのものが体力を失って倒れていく。
もちろん、各国政府は手をこまねいて状況の悪化を見ているわけではないので、ありとあらゆる施策を行う。そのため、一時的には小康状態が保たれる局面もある。その時に、社会が改善されたかのように錯覚を起こす人もいる。
しかし、すでに経済は「止まっている」のだから、そこに一時的なカンフル剤を打っても回復して見えるのは一時的だ。実際には実体経済の悪化はどん底まで進み、いくら政府が金融緩和しようが財政出動しようが支えきれなくなる。
リストラ・雇い止め・無給の一時休業に巻き込まれる人が増えるので、心を壊す人は凄まじく増えていく。
2020年。人間の心を破壊する社会はとっくに到来しているのだ。
物理的にも心理的にも人は世界的交流交易移動がこれまでのように出来なくなりました。経済は勿論ズタボロです。
国内レベルでも、端的に言って「よそに行くな、よそ者は来るな」…今のところ都道府県レベルですが…心理的最小単位は町やムラかと思います。
心理的分断、拒絶、不安、しかもこれはとても長く残る。
繁栄と傲慢のバベルの塔が打ち砕かれ人々は互いに言葉が通じなくなり分断分離されたように、グローバリゼーションでひとつになろうあるいはひとつにしようとたくらんだ世界は またCVD19で切り離されました。
力を合わせてまたひとつになろう「復旧」しよう再構築しよう よりは、こうなった以上分断分離を前提として壊れた世界での在り方(国家社会経済システムを含め)を一日も早く新構築するのが正解のように思います。
今更江戸や室町時代の有様にでも戻れというのか⁈とお叱りを受けそうですが、ただ後退ではなく、「より良く」戻って新しい をなんとか建て上げていかなければだってこのままでは…
崩壊したバベルの塔を嘆いて修復や再建にかかずらわっていて何になります?
昔読んだ心理学の本に、人間はストレスで心が壊れると言うのがありました。
ストレス耐久度には個人差があるのですが、そのストレスを分析し事象によって点数をつけて累積ポイントが多くなるほど心が壊れていく危険度が増すというものです。
もう40年ぐらい前に読んだ本ですが、結構記憶に残っています。それぞれの配点があるのですがさすがにそこまでは正確に覚えていませんが、ざっと記憶をたどると下記の通りです。
1.離婚した。25点
2.父か母のどちらかの両親が死んだ。25点
3.転職した。20点
4.大学の入学試験に落ちた。15点
5.失恋した。15点
6.昇格した。15点
7.引っ越しをした10点
8.新たな借金をした。10点
9.病気になった。10点
とこういった感じです。人間は一定程度のストレスには耐えられるのですが、1~3が1年以内に連続して起きると累積点が70点となり、危険なレベルです。面白いのは昇格してもストレスになる点で、期待に応えなければならないと言うのがストレスになるのでしょう。
メンタルタフネスと言う言葉はスポーツを通じて知ったのですが、トコトン頑張れば脳内麻薬が出て足のけいれんが止まったこともありますから精神力を鍛えると実生活でも役立つと思います。
経済基盤があってこその安定した日常生活なわけですが、今最も危惧されることは人心の荒廃です。
「自粛警察」はネット上のスラングかと思っていたら、某受信料強奪放送局のニュースのヘッドラインタイトルにこの言葉が使われていてちょっとびっくり。
このテの人間は以前も見たことがあります。
先の大戦時に、街角に立って道行く人の服装をチェック、少しでもおしゃれな女性を見つけては「この非常時にパーマをあてるとはなんたる贅沢か!華美に過ぎる!非国民!」とか
私も「貴様の楽団員の如きチャラチャラした服装はなんだ!そこに直れ!」と精神注入棒で殴られたりしたものです(嘘です生まれてません)
県外ナンバーだからというだけで、車を傷つけて正義の鉄槌を下したと考える輩はこんなタイプの人なのでしょう。
先の大戦時にも、扇情的なマスゴミとそれに煽られた大衆の熱狂によって泥沼の戦局に突き進んだわけですが、現在進行中の中国発コロナウイルス騒動は、一連の流れがよく似ているのでは?このままでは(経済的に)再び敗戦国家となる虞があるのではないかと思っています。
手洗いや咳エチケットの励行は今までもこれからも必要ですが、全面的な営業停止等過度な自粛は実は不要だったことが(ここでは詳細は述べませんが)データ分析から判明しています。
もっとも国民の多くが「コロナ脳」になっていた状況では、政府としてもあんな対応をせざるを得なかったのだろうとは思います。
問題はこれからなので、他国が感染収束の目処が立たずあたふたしている隙に経済活動を再開し、火事場泥棒と呼ばれようが卑怯と言われようがシェアを奪って国を富ますことに邁進すべきです。「腹が減っては戦ができぬ」のであります。
> 普通の人が不安と恐怖に震え上がって、
> 精神的なバランスをも崩すように
> なっている。
本当にそう思う。
そして、精神的なバランスを崩した人の受け皿が、ギャンブル、酒、タバコ、ドラッグになっていくのではないかな。「貧すれば鈍す」でしたっけ。
https://www.google.co.jp/amp/s/www.sankeibiz.jp/business/amp/200420/bsm2004200705002-a.htm
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/18273684/
まあでも、このブログや鈴木さんのメルマガの読者諸賢の中には、このコロナ禍を利用してガッツリ儲けたり、高配当・高成長銘柄を安値で大量に仕入れた人達も多いと思いますが。
世の中が混乱しているときほど、先が読めないときほど、私のような非力なゲリラにとっては都合が良いのだなと実感。
まーもーどーにもならんのだろーなー、と思うからこそ、気軽に書き散らすのですが、
そもそもの話、
新型なんだから免疫を獲得した人は現時点でごくわずか
新型なんだからほとんどの人はそのうちいずれ感染する
大量の感染者が一度に発生すると医療や行政の対応部署の機能が崩壊するから、できるだけゆっくり感染が広がるようにみんなで気をつけながら、社会全体で自然免疫を獲得していきましょう、
ということなんですよね。
マスク・手洗い・消毒・外出制限・密集の回避等も、目的は感染スピードを遅らせるためであり、決して「絶対感染しない」ための対策ではない。
理解力が低劣なのかわざと理解できないふりをしているのかは不明ですが、マスゴミはこの真実を報道せず、悲惨な未来を「予言」するエセ科学者を持ち上げては恐怖を煽った結果、大衆が洗脳されてしまって、もはや真実を丁寧に説明してくれる本当の科学者の言うことには聞く耳持たないし、行政府の対策を「生ぬるい!」と突き上げることで自分の不安感を誤魔化している人が主流になってしまいました。
リッケンバッカー眠腫党なんかは、その大衆心理を利用して政府の対応への攻撃材料にしていますが、ケンポーに非常事態時における私権の制限の規定がない現状では、営業時間や外出を規制し罰則を設けるのは「ケンポー違反」なんだけど、わかってるんでしょうかね。日頃の言動との矛盾はどう説明する気なんでしょうか?
わかっていないとすれば、やっぱり本物のウマシカだし、わかってるけど便利だからあえてやってるんであれば、そもそも党の理念なんてものはなく、スキャンダル攻撃しか攻め手がない、先の大戦突入直前のクソ野党と同レベルってことです。
この国の投票権者様たちは、自分の首にロープを巻いてきゅいっと締めるのが好きな特殊な嗜好があるようですが、変態にかけては私の方がレベルが高いんですからねっ!(自慢すんな)