◆真夜中のムンバイ。路上生活者が静かに行う性行為の哀しさ

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インド編
はじめてムンバイに入ったのは、真夜中だった。空港からタクシーで中心街に入る際、じっと外の光景を見ていたが、絶句するしかなかった。

(ここは戦争でもあったのか?)

くすんだバラック小屋。焚き火。道ばたで崩れ落ちるようにして眠っている莫大な人々の群れ。

道路の片隅にうずくまって、じっとこちらを見つめる陰気な目。暗闇でゆらめいている真っ赤なサリー。

想像を超える貧困の光景に、言葉を失ってしまった。

目の前の光景は、本当に尋常ではない。まるで爆弾が投下され、死体が累々と重なった戦場を思い起こさせるほどの異様さがそこにあった。

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