グローバル化が進めば進むほど日本人が得する「日本のためのグローバル化」とは?

グローバル化が進めば進むほど日本人が得する「日本のためのグローバル化」とは?

ほとんどの日本人はグローバル化に苦手意識を持っている。グローバル化だと言って国外に出たら、英語を覚えなければならないし、それに加えて現地の言葉や文化も吸収しなければいけないと「思う」からだ。しかしながら、アングロサクソンはまったく違う世界を見ている。(鈴木傾城)


プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)

作家、アルファブロガー。まぐまぐ大賞2019、2020年2連覇で『マネーボイス賞』1位。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。(連絡先:bllackz@gmail.com)

アングロサクソンの最大能力は「統治」であると言える

アングロサクソンは世界最強の国家であるイギリスとアメリカを作り上げた民族である。このアングロサクソンの特徴というと、「統治能力」が抜群に強いという点が挙げられる。

イギリスはかつて大英帝国として世界に君臨していたのだが、そこでは世界中に植民地を持って世界を支配していた。

やがてイギリスが衰退していくと、それに取って変わってアメリカが勃興するのだが、アメリカもまた最強の軍事力と経済力で世界をあまねく統治している。この統治能力は国家だけでなくアメリカ企業も持っている。

だから、アングロサクソンの国家が世界を統治・支配したのと同じく、アングロサクソンの国家で生まれた企業もイノベーションとシステムによって世界を統治・支配するようになっている。

こうした現実を考えるに、アングロサクソンの最大能力は「統治」であると言えるのではないかと私は考えている。

かつては、軍事力で世界の植民地を統治した。
現在は、経済力で世界の金融を統治している。
さらに、革新力で世界の市場を統治している。

軍事力があっても世界を支配できるとは限らない。経済力があっても世界の金融を支配できるとは限らない。革新力があっても世界の市場を独占できるとは限らない。世界を支配するためには、「統治する能力」が別に必要なのだ。

アングロサクソンはその能力を持っている。だから、アングロサクソンは今、世界最強の座に君臨しているのだと言える。

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自分に有利なルールで世界を作り替えていくという発想がない

日本を構成している大和民族は「世界を統治する能力」がアングロサクソンに負けていた。

もし大和民族が「世界を統治する能力」があれば、世界は日本の文化・伝統のシステムで動いていたはずだ。そして、世界は日本語が国際言語になっていたはずだ。しかし、大和民族は自分の言葉や伝統で相手を変えて、自分に有利なルールで世界を作り替えていくという発想がない。

たとえば、日本は凋落している最中にあるとは言えども、今も世界第三位の経済大国である。日本はやろうとしたら、世界に日本のルールを押しつけることもできるはずなのだ。

たとえば現在はグローバル化が否応なく進む時代なのだが、ほとんどの日本人はグローバル化に苦手意識を持っている。グローバル化だと言って国外に出たら、英語を覚えなければならないし、それに加えて現地の言葉や文化も吸収しなければいけないと「思う」からだ。

しかし、ここでアングロサクソンを見て欲しい。彼らは別に日本の言葉や文化など関心がなくてもグローバル化の中心に君臨できる。彼らはスペイン語も中国語もフランス語もドイツ語もできなくてもまったく何も問題ない。

なぜか。

彼らは「統治能力」に長けているので、自分たちが相手の言葉や文化を覚えるのではなく、相手に自分の言葉や文化を覚えさせるからだ。彼らにとってのグローバル化は「自分たちの能力を押しつけること」なのである。

それも、あからさまに強制しないで「さも当然」の如くそれを受け入れさせる。そういう「統治システム」を彼らは作り上げている。

だから、彼らはどこの国のどこの地域に行っても堂々と英語で通し、話が通じなければ「現地語ができない自分たちが悪い」のではなく、「英語ができない現地人が悪い」というスタンスを取る。

つまり、統治能力が長けていれば、相手の言葉や文化を覚えて身につけるという「面倒なこと」をいっさい省いて生きられる。このシステムを世界に押しつける能力が、アングロサクソンは長けているのである。

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アングロサクソンは300年以上も「統治の実践」を行っていた

世界を統治して、世界を自分たちに有利なルールに作り替え、自分が世界に合わせるのではなく、世界を自分たちに合わせさせる。それが実現したら、世界はずいぶん自分たちに暮らしやすい場所になる。

統治能力に長けているアングロサクソンは、そうやって世界を自分たちが優位なルールでコントロールしている。

「パックス・アメリカーナ」という言葉がある。これは通常「アメリカによる平和」という表現で説明されるのだが、これはやや説明不足であると感じる。パックス・アメリカーナとは、「アメリカが世界を統治する中で保たれている平和」と説明される必要がある。

第二次世界大戦後、世界はパックス・アメリカーナの時代に入ったのだが、これは何を意味するのかというと、世界は今の平和が続く限りアメリカの統治システムから抜け出せないということなのである。

そういう社会システムにするというのが「世界を統治する」という意味である。

アングロサクソンは東インド会社を設立した17世紀から「植民地支配」と「プランテーション経営」を通して300年以上も「統治の実践」を行っていた。その統治の経験とノウハウはイギリスからアメリカにも継承された。だからアメリカの統治能力は高いのだ。

しかし、日本は江戸幕府になってから鎖国して「統治の実践」をしなかった。統治能力は圧倒的にアングロサクソンに分があるのは、こうした経験の差が政府にも国民にもあるからだと言える。

もし大和民族が300年ずっと世界のどこかに植民地を所有していて、そこで統治能力に関する経験を積み重ねていれば、グローバル化では日本が有利なルールを定着させることができただろう。

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日本人が得するグローバル化というのはどういうものなのか?

アングロサクソンにとってのグローバル化というのは、自分たちの言葉・文化・やり方を現地に定着させることを言う。だから、彼らはグローバル化に成功すればするほど自分たちが生きやすい世の中になる。

アングロサクソンにとってのグローバル化とはそういうことなのだ。彼らはグローバル化によって、自分たちの文化を世界に広めて定着させて強化させることができる。やればやるほど愛国心が増す。

日本人にとってのグローバル化というのは、相手の言葉・文化・やり方を吸収して相手に合わせるというもものを言う。だから、日本人はグローバル化に成功すればするほど自分たちの文化を捨て去ることにつながる。

日本人がグローバル化に積極的ではないのは、そう考えると当然だと思わないだろうか。グローバル化が進めば進むほど、日本人であることを捨て去る必要があるのだから、それは疲れることなのである。やればやるほど愛国心が喪失する。

こうした状況を俯瞰すると、日本人が得する日本人による日本人のためのグローバル化というものは何なのかというのが見えてくるはずだ。

世界がグローバル化して日本もグローバル化が避けられないのであれば、日本人は「自分たちの言葉・文化・やり方を現地に定着させる」というグローバル化を官民一体で進めなければならないということになる。

もっと分かりやすく言えば、日本人が得するグローバル化というのは「世界中に日本語と日本文化と日本のルール」を定着させ、日本のルールによって世界を統治することを指すのである。

しかし、統治能力に長けていない今の日本人、すなわち大和民族はこのようなシンプルな構図すらも見えないほど統治能力が欠落している。

書籍
『GHQ焚書図書開封10: 地球侵略の主役イギリス(西尾 幹二)』

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