今回の旅で、タイにはLCC「タイ・ライオンエア」で行き来した。私は海外をLCC(格安航空会社)で行き来するのは初めてだったのだが、行きは2時間30分も遅れて出発するというアクシデントで散々な目に遭った。
座席は狭いと言われていたので覚悟はしていたが、座った時にはそれほど狭いとは感じなかった。隣に座ったのが女性で身体が小さくて圧迫感がなかったからかもしれない。
意外に問題ないと思って喜んでいたのだが、すぐにその喜びは失望に変わった。2つ問題があった。
1つは座席と前の座席の間が狭すぎて、前の座席の人がシートを倒すとかなり目の前が圧迫される上に、二つ折りのトレイを下ろしたら自分の身体とトレイがスレスレになるほど近づき過ぎていたことだ。
つまり、横の狭さは何とかなったのだが、前の座席との狭さはかなり苦痛だった。
もうひとつは座席が固くて、次第に腰が痛くなってしまったことだった。最近はずっと座っていることが多くて腰痛が職業病のようになっているのだが、常に腰痛を抱えた人間に、LCCの座席はなかなか辛い。(鈴木傾城)
プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」、投資をテーマにしたブログ「フルインベスト」を運営している。「鈴木傾城のダークネス・メルマガ編」を発行、マネーボイスにも寄稿している。
LCC(格安航空会社)でも問題ない?
しかし、「もう二度と乗らない」と激怒するほど耐え難いものだったかというと、実はそうでもない。
飛行機ではないのだが、国外の乗り物というのは、それがバスであれ、車であれ、列車であれ、乗り心地は凄まじくひどいことが多い。
途上国の長距離バスでは悪夢に近い思いもしたことがある。(ブラックアジア:海外での長距離バスは、地獄のような思い出に満ち溢れている)
私だけでなく、途上国を旅するのが好きな旅人はみんな地獄のような交通機関での想い出を1つや2つは持っているものだ。それを考えると「LCCの座席が固くて痛い」くらいは、大したことがないような気になる。
飛行機の時間が遅れるというのは、別にLCCでなくてもあり得たことだった。私はフルサービス航空会社の飛行機ばかり乗ってきたが、このフルサービスの航空会社も時間が遅れるというのはしょっちゅうだ。
座席はさすがにフルサービス航空会社はエコノミークラスでも空間は「ある程度」は確保されているのだが、それでも「エコノミークラスが広いか?」と問われれば狭いと答えるしかない。
マイレージをうまく利用できる時は、たまにビジネスクラスなどに乗って空間の広さを確保できる局面もあるが、ほとんどエコノミークラスで済ませるのであれば、その狭さには慣れる必要がある。
イスが固くないというのは利点だが、それでも涙が出るほど嬉しいかと言われればそうでもない。
つまり、LCC(格安航空会社)はFSC(フルサービス航空会社)に劣るのだが、このFSCもエコノミークラスで言えば大して満足できるものでもないので、そうであればLCCでも十分に妥協できる。
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「サターニー・トー・パイ・ナナ」
別に最安値で行くことに喜びを感じているわけでもないので、絶対にLCC(格安航空会社)しか使わないという決断はするつもりはない。それほど切り詰めないと旅に行けないほどシビアに生きているわけでもない。
だから、これからLCCに絞って乗るというルールを自分の中に作るつもりはないのだが、選択肢の中にLCCが入っているのであれば、選り好みしないでLCCを使ってもいいかもしれないと思うようになった。
タイであれば、LCCはドンムアン空港に着く。またドンムアン空港の世話になる日が来るとは思わなかったが、正直な心境を言えばスワンナプーム空港よりもドンムアン空港の方が愛着がある。
今回も10年ぶりくらいにドンムアン空港に降り立って、懐かしさのあまり感動してしまった。ドンムアン空港から市内には数十年前から使い慣れたバスを使って入るのだが今回もそうした。
昔と違うのは、スカイトレインの駅まで行けばそこで乗り換えて後は、電車で好きなところに行けることだ。今回は「モチット駅」で乗り換えてナナまで向かって、そこからアラブ人街に入ったがスムーズだった。
バンコクには数年ぶりだったにも関わらず、ドンムアン空港からホテルまで東京を移動するのと同じくらい何も考えずに行けた。
もうすでにタイ語のほとんどは忘れてしまっていたのだが、真っ先に私が思い出したタイ語は「サターニー・トー・パイ・ナナ(次の停車駅はナナ駅です)」だった。懐かしいアナウンスだった。
オープンバーで女性たちと話をしてきて「あなたはタイ語ができるの?」と訊ねられたので「サターニー・トー・パイ・ナナ」と言うと大受けだった。
帰路の飛行機は真夜中だったのでスカイトレインやバスは走っていないのでタクシーで向かったのだが、300バーツもあれば空港に着く。LCCを使えばたいていはドンムアン空港だろうから、スワンナプーム空港よりもこちらの方が好きな私はこれだけでLCCでもいいような気がしてきた。
1999年のカンボジアの売春地帯では何があったのか。実話を元に組み立てた小説、電子書籍『スワイパー1999』はこちらから
空港でSIMカードを入れ替えた
かつては、旅にスマートフォンを持ち歩くということはなかったのだが、今ではどこにいても片手にスマートフォンを持っている。国外でもスマートフォンで電話やインターネットが普通に使えれば役に立つ。
今回もスマートフォンを持って行ったので空港でSIMカードを入れ替えた。
空港にキャリアが店を出しているので、「SIMを交換してくれ」と言えば5分もかからずにやってくれる。私はAISのSIMを入れたが、バンコクのみであれば「AIS」でも「dtac」でも「True Move」でも何でも問題なさそうだ。
AISでは「SIM2Fly」というアジア14ヶ国利用可能のプリペイドSIMカードもあって、それを日本で買っておいて、旅行前や現地到着後に自分でSIMを入れ替える旅人も多い。(AIS アジア16カ国 周遊プリペイドSIM 4GB 8日間 4Gデータ通信)
一度の旅行であちこちの国をうろつくのであれば、このプリペイドSIMは至極便利だろう。もし私も国をまたぐ旅をするのであれば、このSIMを使う。今回はタイのみで短期間で行って帰る旅なので、特にこだわらなかった。
手に入れた電話番号を継続して使いたいという旅人もいるのだろうが、私は逆に「常に電話番号は捨てたい」タイプなのでプリペイドの使い捨ては役に立つ。
何らかの事情で、どうしても永続的な電話番号を相手に教える必要がある時もある。たとえば、タイの銀行に口座を持っているのだが、そこに使い捨ての電話番号ではまずい。
そんな時は、日本の電話番号とは別にアメリカの電話番号を持っていれば、そこにかかってきた電話はすべて国外のものだと判別できる。アメリカの電話番号は「NextPlus」というアプリで簡単に手に入れることができる。
便利な世の中になったものだ。
失敗だったのは、SIMピンを忘れたことだ。仕方がないので成田のレンタルWi-Fiの店で訊ねてみたらSIMピンを貸してくれたのでそれを使って自分で入れ替えた。SIMピンがなければ安全ピンでも問題ない。
アップルは今後eSIMを押してくることになるので、価格次第だが国外の旅でeSIMを試してみたいという気持ちもある。そんなことを思いながら旅の想い出に浸っている。(written by 鈴木傾城)
「さたにーとぱい・なぁな〜・なぁな〜 」 ←この魔法の呪文を聞くと
「ナナプラザに突撃じゃー!」と気分が高揚するのは私だけでないと思います。
私が最初に憶えたタイ語の文章でもあります(笑
近年はスクートに乗るのでドンムアン空港を利用しています。改築が進んでいるようですが、施設の一部は田舎のバスステーションみたいな雰囲気が残されており、旅情が感じられますね。
日本の地方都市では、聞こえてくるのは「バス路線の廃止」といった不景気な話ばかりで、淀み切った雰囲気にウンザリしてきますが、バンコクは訪れるたびに鉄道の延伸やバス路線の拡充があり、飛躍的に交通の便が良くなっていて毎回ワクワクします。
私もsim は毎回使い捨てします。旅が終わったら一旦気分をリセットしないと日常生活に戻れないからです。タイの嬢たちと日常的に連絡を取ったりすると、今以上にタイにのめり込んで破滅することは必定であります(笑
「NextPlus」「eSIM」は初めて知りました。便利そうで興味があります。いつも有益な情報をありがとうございます。これからも楽しいバンコク滞在になりますように!
oyrさんに魔法の呪文をかけるために、本文に音声をアップしておきました。
魔法は効きそうでしょうか?
鈴木さんっ!なんて事してくれるんですかっ!
9月の訪タイまでは、心を殺して日常に埋没する覚悟をしていたのに・・
寝た子を起こすような真似をするなんて酷過ぎますっ!
って、嘘です(笑
そうそう、この声、この声調なんですよね、助平心をくすぐるのは。
ありがとうございます。寂しい夜のお供にいたします。
この声のおねえさんに半ば恋をしている、と言っていいかもしれません(笑
今回は参考になりました。
数年前までシナ人が列を作ってて空港では買えませんでした。街で買えました。今はシナ人が居なくてよかった。
>オープンバーで女性たちと話をしてきて「あなたはタイ語ができるの?」と訊ねられたので「サターニー・トー・パイ・ナナ」と言うと大受けだった。
よっしゃ、これや!
鈴木さんに悪いですがウケ狙いでさっそく使わせてもらいます!
今度の訪タイは10月を予定。早く行きたいな。
鈴木さんの旅シリーズは好きです。
また、よろしくお願いします。
>>私はフルサービス航空会社の飛行機ばかり乗ってきたが、このフルサービスの航空会社も時間が遅れるというのはしょっちゅうだ
私は逆にここ7~8年はエアアジアのLCCばかり乗っています。以前は成田からバンコクへのLCCの直行便が無く、羽田からクァラルンプール経由でバンコクに行ってました。遠くに行ってまた2時間かけて引き返すので、時間ばかりかかり効率が悪いのですがなにせ安かったので、、、、、、、(笑)。
時間がかかるだけでなく、クアラルンプール行きは夜行便でしたから座って寝るのは苦行でした。成田からの直行便が出来た時はうれしかったのですが、朝便は午前9時15分ですから今度は午前4時に起きなければならずこれも苦行でしたね。
タイ人の日本旅行熱が凄まじいので、成田から昼便が増便されやっといつもの時間に起きて行けるようになりましたが、既に1年先までチケットを買っていた為やっと最近になって昼便が利用できるようになりました。
それまでは午前5時に妻を起こして、駅まで送らせていた鬼のような私です(笑)。
ところでタイライオンエア―と言うのは初めて知りましたが、どうりでエアアジアXのキャンペーン料金が大変安くなった理由が分かりました。オプション無しで買った来年の9月は、成田~バンコク往復1万8550円とここ数年では記憶にない安さでした。
私も、夏の休暇旅行から帰国致しました。帰国後、近所の定食屋に直行。
やはり、コメの飯は美味しいです!!
今年の旅先は、北欧と欧州ロシアの某都市を選びました。
北欧はそうでもなかったですが、ロシアは物価が安く、食事が美味く、しかも(ここ重要)美女が多い!! 年頃の女性が10人いたら、5〜6人はかなりのレベルで、そのうち一人はバケモノレベルの美貌の持ち主。本当、驚かされっぱなしでした。
ただ、どういうわけか、そういう美女達は昼間の大通りを一人で歩いていることが多く、イマイチレベルの女性は集団で歩いているケースが多かったです。
それと、年配女性も結構外見に気を使っているらしく、ビール樽のような体型の人はほとんど見かけませんでした。
一方、男性は……なんだか地味な人が多かったです。それと、格闘技や筋トレに励んでいそうな、ガタイの良い男性を多く見かけました。
街並みとしては、大通りは華やかで煌びやかなのですが、大通りに面している大きな建物同士の間の細い通路や、その先にある裏庭(?)のようなスペースには、街灯も人気も無く、ひっそりとしていました。ごくたまに、影のある男や女が、あたりの様子を伺いながら出てくるくらい。
深夜になると、所謂ブラックアフリカ系の人達や、ガラの悪い輩達も街中を闊歩し始めます。
ゴージャスで輝かしい表通りの街並みと、映画「007」のボンドガール並みのルックスの美女と、「ブラックアジア 」で綴られているような「闇」と。
短い滞在でしたが、得体の知れないなにかを垣間見た気が致します。
おかえりなさいませ。
座りすぎで腰が痛くなるのは、30分に一回立ち上がるだけでも、ずいぶん痛みが改善されるようですよ(ググれば、30分情報いくつか出てくる感じです)。
ただ立ち上がるだけのことなので、自宅にいる時なら特に気楽に出来るのではないでしょうか。
その時ついでに伸びでもしたら、腰にも精神的にもいいのかも。
あと、私もタイ語はわからないですが、英語がほんの少しだけでもわかることで、タイの電車もちょっと気軽に乗れるようになるんだなって思いました。Next station nana. 日本人なら誰もがわかる英語ですね。
日本という環境に生まれて良かった!って思ってしまいました。
自分って英語も理解できる!
なーんて。
タイライオンエアが良い所は、LCCで唯一成田1タミ発着な所です。
何が良いかって制限区域にセブンイレブンがあるんです。出国後なので免税。免税のセブンなんて日本でココだけじゃないでしょうか。もちろん酒も売ってます。
LCCと言いつつも各席モニターで映画見れますし、軽食も無料で付きますね。ジャカルタ行く時使いましたが、ドンムアン経由なのでバンコクでも遊べて一石二鳥で大変良いです。
最近の渡航はLCCか日系のビジネスクラスの両極端になってます。もちろんビジネスはマイル発券です。
いつも小さいリュックひとつなので、受託手荷物不要なんですけどね。
私は6時間くらいならLCCの座席は気になりません。
何よりFSCと違ってCAさんが髪下ろしてるので、より女性らしくて目の保養になります。
先月エアアジアに大変な美女がいたのでヒマそうな時ギャレー行って撮影大会をしました。みんな集まれーって。6〜7人集まってくれて、みんなノリが良くて楽しかったですね。
さたにとぱい、なーなー…。これ日本にタイのリスっ子を呼んだ時に小田急線乗ってる時にやったら爆笑してましたw
sim2fly はオススメです。e simにも対応してます。
タイ国内でも使えるし、LINE経由でトップアップもできるので使い勝手良いです。番号捨てたい人には向きませんが。
ベトジェット、ビキニが1人歩きしてますね。
私はベトナム国内でしょっちゅう利用してますが、実際のCAはサファリ探検隊みたいな制服着てます。
スカートすら履いてなく、キュロットですね。
降機時にかかるBGMがすごく良いんです。
香港歌手フィオナさんのproud of you って局ですが、心が洗われます。
表題にもある「6時間」というのが一つの分かれ目だと常々思っています。それ以下なら価格を考えるとLCCで十分。東南アジア各国を移動するというのであれば、Air Asiaがお勧め。LCCの中では破格と言っていいほど乗務員の応対も悪くなく、何よりライオンエアーやノックスクートなどに比べても微妙に座席の前後左右が広めですし。座席にモニタはありませんが、私は昔からモニタで映画見たりもせず、最近は自分で持ち込むスマートフォンやタブレットで動画を見たり電子書籍を読んだりしていて何も不満を感じません。気が付いたらBlack member
に昇格していて、マイレージ等は大したメリットはありませんが、どの座席でも優先搭乗対象になってます。
ちなみにインドネシアのジャカルタは第3ターミナルという風情のない近代ターミナルができたものの、えらく歩かされるので嫌だったんですが、Air Asiaを含めたLCCが元の第2ターミナルに戻されたので、ジャカルタに着いた風情をまた感じることができるようになりました。マレーシアのクアラルンプールもLCC発着のKLIA2(これはこれでいろいろ不足のある空港ですが)の方がKLIA1よりも近代的で、特に税関を出てからは圧倒的にKLIA2の方が飲食、買い物どちらの面でも便利になっています。