婚姻数が下がっている。2000年は79.8万人だったのだが、それがどんどん下がっていって2020年は52.6万人、2021年は51.4万人、2022年は50.4万人、2023年は48.9万人となって歯止めがきかない。
もちろん、コロナ禍で出会いが減ったというのもあるのだが、日本の場合はコロナ禍以前からずっと右肩下がりになっている。
その理由として、経済問題が悪化して恋愛したり結婚したりしている場合ではないというのもあれば、どうせ結婚しても離婚するので不安というのもあれば、そもそも結婚そのものに意味を見いださないという価値観の多様性もある。
地方の場合は、若い女性がみんな首都圏や大都会に出てしまうので、男たちは相手が見つからなくなってしまったという事例もある。そして、結婚・出産・子育てに対する社会的なサポートが十分ではなく、結婚に臆してしまう心理も指摘されている。
あと、結婚がどんどん晩婚化してしまって、相手を見る目が肥えてしまったり、自分の年齢の高さがネックになって相手から弾かれてしまったりするのもある。
あらゆる要因が婚姻数の低下につながっていて、それが日本最大の問題である「少子高齢化」に結びついている直接的な原因となっている。
最近は相手を探すにも出会い系アプリなどを使うのが主流になっているのだが、そもそもアプリでは自分のスペックや相手のスペックを最初に検索してふるい分けするシステムなので、最初から条件の悪い人間は確実に排除される。
高学歴・高身長・高所得の人間は何もしなくても相手はすぐ決まるのだろうが、そうでない人間はいつまでも弾かれたまま延々と「出会いがない」といいながら相手を求めてさまよい歩くことになる。
そういうのを見ていると、風俗嬢はすぐに相手が決まるような気もするのだが、私がインタビューした風俗嬢の中には、なんと「相手が見つからない」というので悩んでいる女性もいた。私は驚きで腰を抜かしそうになったものだった。