◆タイ売春地帯は相変わらずそこにあるが、多くの日本人にとって遠い世界の話に

◆タイ売春地帯は相変わらずそこにあるが、多くの日本人にとって遠い世界の話に

先日、たまたま成り行きで、ある雑誌の取材を受けてタイの売春地帯の話をした。その時に私はゴーゴーバーやオープンバーの違いや、売春カフェの話や、人身売買の現状や、タイの女性の変化などを延々と話していた。

取材者は当然のことながら「ペイバー(バーから女性を連れ出すこと)はいくらかかるのか? 総額いくらかかるのか?」と聞くのだが、私は「もう現役ではないから今の価格は分からない」と言った。

ふと気づくと、もう私はかなり長い間タイの売春地帯《レッドライト・エリア》から離れていることに気づいた。

最後にタイに行ったのはコロナが広がる前の2019年だった。しかし、その時もバンコクではゴーゴーバーやオープンバーでなく、ストリート売春をする黒人女性の方に関心が向かって、ゴーゴーバーには足も踏み入れなかった。

今、日本円はドルに対してどんどん弱くなってしまっているのだが、実はタイの通貨であるバーツに対しても弱くなりきっており、ここ10年でも情けないほどの円安になってしまっている。

10年前の今ごろ、タイに行って1万円を出したら3800〜4000バーツが手に入った。しかし今は、1万円を出しても2600バーツくらいしか手に入らない。30%ほど円は価値を失ってしまっているのである。愕然とするほどのバーツ高円安だ。

「おいおい日本よ、しっかりしてくれ」と、思わずため息が出るほど成長が鈍化して、駄目な国になってしまっているのが円の価値の喪失で分かる。

その上に、昨今の世界的なインフレ傾向は東南アジア全体に押し寄せており、タイも物価が上がっている。数ヶ月前から前年同比で7%もの物価高に見舞われているのが今のタイである。円安の上にタイの物価上昇で、日本人は二重にダメージを負っているということになる。

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