◆真夜中の女たちは禁断の実だが、それを食べると様々な知識が手に入る

◆真夜中の女たちは禁断の実だが、それを食べると様々な知識が手に入る

二十歳《はたち》の頃、私は売春地帯パッポンで同じ二十歳のタイ女性に出会い、恋した。彼女は身体を売って生きているバー・ガールだった。

普通の世界に生きて普通に暮らして、世間のことは何も知らなかった私にとって、世界中の男を相手にして生きている彼女はとても輝いているように見えたし、自分よりもずっと大人に感じて感銘を受けた。

彼女を前にして、強い尊敬の念を感じた。違う世界に生きている彼女がまぶしかった。好きになった。彼女に夢中になった。

彼女とはすぐにうまくいかなくなってひどい別れ方をしてしまったが、彼女が私に与えたインパクトは人生を変えてしまうほど大きなものだった。以来、私は彼女と同じ生き方をしている女たちしか目に入らなくなってしまった。

今でも、私が関心を持つのは「夜の女」であり「裏を持った女」だ。もう、夜に生きる女たちに首ったけだ。考えるだけで心がときめいてしまう。

私は彼女たちの生き様に痺《しび》れて、離れられなかった。もう、夢中になって真夜中を駆ける女たちを必死に追いかけ、自分の人生なんかどうなってもいいと思うほどのめり込んだ。

ただ、一時的に正気に返って「彼女たちを追っていたら破滅してしまう」という危機感を持ったりする。そして、真っ当な人生を送ろうと努力はしてみる。しかし、表側の世界は私にはとても空虚で、何度も普通に戻ることに失敗して、心を病んだりして、結局は真夜中の世界に戻ってしまうのだった。

私は身体を売って生きる女たちに強く惹かれるという点で、すでに世間から顰蹙《ひんしゅく》を買ったり、軽蔑されたり、拒絶されたりすることになるのだが、好きなものは好きなので悪評は甘んじて……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきたカンボジア売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア タイ編』にて、全文をお読み下さい)

『ブラックアジア・タイ編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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