経済

ベトナムの貧困率が下がっても、ベトナムが豊かになったという意味ではない理由

ブラジルで開催されたG20で、ベトナムのファム・ミン・チン首相が「ベトナムの貧困率が下がった」と報告している。これを聞くと、ベトナムは豊かになったのかと勘違いしてしまうかもしれない。しかし、貧困率が下がっても、ベトナムが豊かになったという意味ではない。(鈴木傾城)

◆円の価値の喪失は、日本が日本女性を失うひとつの兆候と気づいている人はいない

私が最後にタイにいたのは2019年なのだが、この頃のレートは1万円が2900〜3000バーツだった。 かつては1万円が4000バーツの時代もあったので、それを考えると3000バーツあたりは、「ずいぶんタイのバーツの価値も上がった。いや、円の価値が下がったのか……」と複雑な心境になったのだったが、今はもっとひどいことになってしまっている。 円は今年2022年に入ってから、あらゆる通貨で価値を落として […]

タイの小悪魔アイリーンが町田の「ちょんの間」にいた時代が今も懐かしい

私は電子出版でブラックアジア的小説『グッドナイト・アイリーン 町田「ちょんの間」の闇にいたタイ女性(鈴木 傾城)』を出している。この小説(中編)は一応、小説のスタイルを取っているが、内容のほとんどが実話である。 小説の舞台は東京の町田という場所だ。 かつてこの場所は、東南アジアから来た多くの売春女性が固まって「ちょんの間」の売春をしていた場所で、1990年代は南米の女性たちもサメのように徘徊してい […]

◆優しい人は、まず最初に「この言葉」を言えるように訓練しておく

フィリピン・アンヘレスでひとりの女性に会った。彼女はゴーゴーバーでダンサーとして働いていたのだが、優しい性格の女性で私は彼女がとても気に入っていた。 アンヘレスにいる時間が終わって日本に帰る前、彼女は「メールアドレスを教えて」と言ってきたので私は教えた。 彼女から何度も何度もメールがきて「早く会いたいわ。フィリピンに戻ってきてね」と言ってくれた。私は嬉しくなって「必ずフィリピンに戻る」と返事をした […]

◆これから起きる景気後退は、自分の能力では乗り越えられないものになるのか?

景況悪化はリーマンショックや東日本大震災を超えるものとなっている。世界はもうリセッション(景気後退)を避けられなくなっている。今度の景気後退は凄まじく深い。かろうじて暮らしていた人々は一気に貧困のどん底に突き落とされる。貧困はより深く、より広範囲に広がって日本を覆い尽くしていく。国が経済成長している時は、どんな凡人でも仕事が見つかって、それなりの豊かさを享受できるようになる。逆に経済が萎縮している […]

イギリスは、社会不安が「巨大暴動」という形で再燃してもおかしくない状況に

イギリスもまた超格差社会である。『今日のイギリスは、先進国の中で最も不平等な国の1つ』と英社会学部教授は指摘する。イギリスでは5人に1人が貧困状態で暮らしている。50万人近くがフードバンクを利用している。女性の中には生理用品が買えないという理由で学校を休んでいる女性もいるほどだ。(鈴木傾城)

表社会から裏社会、そしてどん底になればなるほど賃金は「日給」になっていく

昼職と夜職の大きな違いは、昼職は「月給」が基本であり夜職は「日給」が基本であることだ。また昼職は有休なども整備されていて、一定時間働けば賃金が保障される「固定給」なのだが、夜職の多くは「歩合給」である。固定給と歩合給を組み合わせたものや、本人が月給か日給かを選択できる形態のものがあるのだが、基本的に夜職は「日給、歩合制」が普通だ。(鈴木傾城)

◆インド。改善されない貧富の差と腐敗、縁故主義が経済成長を阻害する

2018年11月30日。日本経済新聞は『インド7.1%成長、消費・投資ともに堅調』というタイトルで、インド経済が好調であることを伝えている。7.1%とは大した伸びだと、感慨深くインドを思った。 しかし、私はインドに関しては、やや懐疑的なスタンスを崩していない。 私はシンガポールでインド系の女性と知り合ったあと、南アジアに興味を持って、インド・バングラデシュ・パキスタン・スリランカと立て続けに訪れた […]

◆最後のひとり。斜陽の世界では最後まで生き残った存在が力を持つ

ワシントンポストは、かつてはアメリカを代表する強大な新聞社だった。 しかし、インターネット時代になって新聞が読まれなくなったことで売上も利益も極度に減少していき、かつての所有者だったグラハム一族は事業をアマゾン創始者のジェフ・ベゾスに売った。2013年のことだった。 アメリカのニュース雑誌で1923年から広く親しまれてきたタイム誌も、2018年9月16日にセールスフォース・ドットコムの創始者である […]