バンコクやパタヤでは多くの黒人女性がストリートでセックスワークをしているのだが、この黒人女性の中にはウガンダからきた女性がやたらと多い。
タイではしばしばこの黒人のセックスワーカーたちが逮捕されているのだが、そのときに報道でも女性の国籍はだいたいが「ウガンダ」となっている。
数年前には39人の黒人女性が逮捕されたのだが、その多くはウガンダ出身だった。同じ頃、パタヤでも12人の黒人女性がストリートでビジネスをしているということで逮捕されたのだが、彼女たちもまた全員がウガンダ女性だった。
彼女たちは観光ビザでタイに入ってきて、パタヤのビーチ・ロードに座り込んで客待ちをしていたところを逮捕されている。
他にもマダガスカルから来たとか、ブルンジからきたという女性もいる。私がバンコクで知り合った女性はブルンジからきた女性だった。もうひとりはタンザニア。どちらもアフリカ東部の国である。
彼女たちが摘発された報道では、観光客として入って「小づかい稼ぎをしていた」だけなので、1000バーツの罰金を支払った上で強制送還にされたなどと軽く書いていたりするのだが、これは完全に嘘だ。
彼女たちの裏には明確に人身売買のブローカーが存在している。よく考えてみて欲しい。たとえば、ウガンダのひとりあたりのGDPは約1200USドルほどだ。この数字にしても、ウガンダが経済成長している最中の仕事のある人の数字である。
これを月に直すとちょうど100ドルになるのだが、貧困国ウガンダ人の月収はこれほどしかない。女性ならなおさら稼ぐのに苦労しているだろう。こんな国の女性が「観光」でタイまでやって来られると思うだろうか。
そして、彼女たちがひとりでタイにやってきてバンコクやパタヤでどうすればビジネスが可能か、自然に知識が得られると思うだろうか。もちろん、ウガンダの貧困女性がひとりでやってこられるはずがない。誰かが連れてきた。
誰なのか。そして、なぜウガンダ女性ばかりなのか……。