これから日本は衰退し、貧困に落ちていくかもしれない。
貧困というのは、単に「貧しくなる」だけではない。もう一部の日本人は気付いているはずだが、貧困の蔓延は殺伐とした暴力を生み出していく。
切羽詰まっていない時は、誰でも平和を唱えることができる。しかし、経済的な苦境や生活環境の悪化は、直接的に治安の悪化に結びつき、それが暴力を生み出すエンジンになっていく。
分かりやすく言えば、貧困が、暴力を目覚めさせる。これから日本の社会の底辺が暴力に目覚めていく可能性が高いのはなぜか。それは、貧困が拡大していくからだ。
今の日本人の若い世代は貧困の時代をまったく知らないので、這い上がれないほどの貧困に落ちた社会の「絶望的な閉塞感」を知るのは難しい。
しかし、日本の貧困が「相対的貧困」から「絶対貧困」に変わったとき、絶望的な閉塞感が社会に充満し、それが暴力社会のスイッチを入れる。
貧困と暴力の現状を如実に示しているのがブラジルだ。