CATEGORY 売春地帯をさまよい歩いた日々

◆後味が悪すぎた別れ。「甘い言葉の過食」も人生に悪い?

タイ編 バンコクの売春地帯パッポンに沈没していた時、ゴーゴーバー『キングス・キャッスル』で、カモシカのように脚の長い痩身(スキニー)な女性がいた。名前は忘れてしまった。 それほど美人ではなかったが、彼女はとても人気があった。美しい女が他に山ほどいたのだが、それでも彼女の人気は大したものだったと思う。 ある時、彼女がバーで白人(ファラン)の客と楽しく談笑している中で、後からやってきた別のファランが彼 […]

◆売春する女たちと付き合うのは悪くないと私は考えている

売春ビジネスをする女性と付き合うというのは、人生の大きなマイナスになると言われている。それは一面の事実だから、彼女たちと付き合うなという忠告をする人がいたら、その言うことはよく聞いておいた方がいい。 まず、売春する女たちと付き合うと金がかかる。時には裏切られるかもしれない。彼女を通して悪い人間と知り合い、引きずり込まれる可能性もある。性病をうつされるかもしれない。治らない性病も世の中にはある。 売 […]

◆オープンバーでいきなり女性をクリニングスしたファラン

パタヤは、今やタイで最大の売春地帯と化した。そこではアルコールとセックスが満ち溢れ、多くの男たちが泥酔しながら女性に貪りつく。(ブラックアジア タイ〈パタヤ〉編) ところで、4月と言えばタイで狂気のお祭りがある。ソンクラーンと呼ばれるものだ。この時期のタイはパタヤにいても最悪の日々と化す。 どこにいても、歩いていたらいきなり大量の水をぶっかけられるのである。 道の真ん中を歩いていたら両側から水鉄砲 […]

◆タイでは、野良犬も素性の知れない旅行者も同じ扱いだった

日本では野良犬が街をさまよっている光景はほとんど見ないが、海外にいくと、タイには野良犬がうろうろしていて危険なこともある。 タイではバンコクにも路上で野良犬が寝ていることも多く、スクンビットではすっかり人気になった牛のような模様の犬が秘かに人気になったりしたこともあった。 可愛らしい犬ならそれはそれで街の風物になるのだが、中には明らかに皮膚病を持った犬や、身体中が汚れてうっかり目が合うと牙を剥き出 […]

◆彼女は、とても端正な顔をしていたのに客がつかなかった

タイ編 2005年頃だろうか。一時期、ずっとフィリピンの売春地帯アンヘレスに入り浸っているときがあった。アンヘレスはマニラから車で1時間30分ほど走ったところにある。 今や巨大なショッピングモールなどができて発展した街になったようだが、2005年頃のアンヘレスは売春地帯しか見所が何もないような場所だった。 そこの雰囲気が、なぜかタイの売春地帯パタヤを思い起こさせた。そのせいか、アンヘレスに倦んだ後 […]

◆シャキーラ。アフリカから来た陽気な酔っ払いの売春女性

ハイエナの夜 久しぶりにバンコクをさまよい歩いていると、ちょうどソイ・アソークは反タクシン派に道路封鎖されて、大勢の人々が気炎を上げているところだった。 ソイ・アソークと言えば売春ストリートであるソイ・カウボーイが近くにあるので寄ってみると、ほとんど客がおらず閑散としていた。 女性たちが店に誘うが、あまり惹かれることもなく、様子だけを見てからすぐにそこを抜けて、今度は歩いてナナまで行ってみる。 淫 […]

◆カンボジアの虐殺の洞窟(キリングケイブ)を訪ねたときの話

カンボジアは1975年から1979年まで、民族大虐殺が引き起こされた国だ。この間、カンボジアの経済は崩壊するに任せられて、国土は死体の山になっていた。 その後も、ポルポト派は西部パイリン省のジャングルに拠点を構えて1985年あたりまでずっと武装闘争を行っていた。 やっとポルポト派との停戦が行われてからも、フン・セン派やラナリット派の闘争などが行われて政情不安は続いたままだった。 何とか国家運営がま […]

◆疲れ切っていたフォーンの心理が、手に取るように見えた

タイ編 フォーンは、いろんな意味でやる気のない女性だった。小柄で、痩せているように見えて、実は日頃の不摂生がたたって、むっちりと下腹部や太ももに脂肪がついていた。 太っているようには見えないのだが、その実、下半身だけは太っている女性は多い。 そうなるのは水分の取り過ぎだと誰かに聞いた気がするが、フォーンもそうだったのかもしれない。足を組むと、どこか不格好になった。 彼女はタイ・パタヤのオープン・バ […]

◆黒人ハーフの女性には、惹かれながらも深入りしたくない

タイ編 体力と好奇心は、もしかしたら連動しているのかもしれないと思うときがある。体力があるときは、街を歩いていても好奇心で満ち溢れていく。まるで街の喧騒が、自分の中に流れ込んで来るような気持ちになる。 街の光景、喧噪、風、そしてすれ違う女性のすべてに関心が向いて、いろんな感情が渦巻いて自分の心を埋め尽くしていく。それが当たり前だった。 体力を失うと、同じように街を歩いていても、街の躍動が心に飛び込 […]

◆鈴木傾城は「私、エイズなのよ」とつぶやいた女を抱いた

タイ編 彼女はバンコクのスクンビット通りで昼間から徘徊しているフリーの売春女性だった。ひどく痩せ細り、肩も薄く、あばらが刻まれ、額にまで血管が浮き出ていた。 「私、エイズなのよ……」 彼女は憎しみのこもった目で、そうつぶやいた。 彼女がつぶやいたそのときの光景を、今でもよく覚えている。男が聞き間違えないように、きちんと確認さえした。 「分かる? 私はエイズなの。本当よ」 彼女はそうやって、男が最大 […]

◆白人が好きだと言って、やがてドイツ人と結婚したディラン

タイ編 断片的にしか思い出せない女性がいる。覚えていることのひとつひとつは鮮明なのだが、虫食いのように途中の記憶が消えていて、全体像がつかめない。 しかし、忘れがたい。 ディランという男性名を持つパッポンで知り合った「女性」は、まさにそんな想い出のひとつだった。 断片しか覚えていないが、その断片が強烈なので、その部分だけで永遠に忘れない。 人間の記憶とは本当に不思議なものだ。 何が記憶に残り、何が […]

◆パタヤ。女性、酒、ドラッグに溺れるハイエナの「ゆりかご」

タイ編 2012年8月6日、タイ・パタヤのビーチロードでイタリア人がレディーボーイに財布を奪われ、2人の容疑者が逮捕されている。 通りかかる男に抱きついて、油断している隙にポケットから財布を抜き取り、近くにいる共犯者のひとりに財布を渡して逃亡させる。これは、ビーチロードでは典型的なスリ事件だ。 この手の事件は毎日のように起きていて、パタヤでは珍しくも何ともない。 この事件で容疑者のカバンの中身が開 […]

◆海外に高飛びした犯罪者と、売春地帯をさまよう男の共通点

東南アジアは各国の犯罪者がさまよい歩く。詐欺で逃げ回っている男も、強盗で逃げ回っている男も、殺人で逃げ回っている男も、みんな東南アジアにいる。 2008年にロシアのマフィアが逮捕されたのはパタヤのサービス・アパートだった。イギリスのロリコン犯罪者が捕まったのもパタヤだった。 ナイジェリアの人身売買屋はスクンビットにいた。日本の暴力団や犯罪者の多くはフィリピンに潜む。 なるほど、危ない犯罪を犯した男 […]

◆パッポン。ベトナム戦争が作り上げたアジア最大の歓楽地

タイ編 東南アジアきっての歓楽街、世界で名だたる売春地帯、アルコールと音楽、退廃とエイズ、美しい女と妖しいガトゥーイ(性転換者)の溢れた現代のソドム。 多くの男たちの人生を狂わせた街、それがバンコクの一角にある毒々しい不夜城「パッポン」である。 はじめてこの街に足を踏み入れたのは1986年春のことだった。当時はまだ道を埋め尽くす屋台などはなく、どこか殺伐とした匂いが漂う筋金入りの売春街だった。

◆ハイエナたちの夜。闇にぼんやりとピンク色に浮かぶ売春宿

カンボジア 絡みつくような熱帯の空気、豊饒な土の匂い、スコールの後の揺らめく水蒸気、ほのかな風に揺れるヤシの葉、匂い立つマンゴーの実、そして寝苦しい夜に心まで熱くしてくれる夜の女たち……。 誘蛾灯に誘われる虫のように、彼女たちの誘惑に魂を奪われ、ひとときの快楽に溺れてゆく。 熱帯の国で、女たちとたわむれる。売春婦と呼ばれ、社会から蔑まれながらも必死で生きている女たちが、通りすがりの男に笑みを浮かべ […]

◆破滅。欲望の街で死んでいった男たちの怨念が、身に染みた

タイ編 破滅するということはどういうことだろう。男がドラッグとセックスで破滅していくのは珍しいことではない。 ずっと夜の闇をさまよってきていると、普通の人よりも破滅していく男を間近に見ることができる。また、間接的にもよく破滅した男のことを見たり聞いたりする。 逮捕された人も多い。会社員、土木作業員、タクシーの運転手、教師、会社経営者……。 みんな夜の世界に関わったばかりに、坂道を転がり落ちるように […]

◆ミネラル・ウォーター。疑心暗鬼と猜疑の入り混じった関係

タイ編 タイ・パタヤ。多くの悪女と堕落した男が集まるこの欲望の街はこの日もほどよくごった返している。 昼間に熱されたアスファルトの臭いとひっきりなしに道路を往来するソンテウとバイクタクシーの排気ガスがパタヤの空気だ。不思議と潮の匂いはあまり感じない。 パタヤにいてそれほど海を感じないのは、ここが島ではないからかもしれない。あるいは、潮よりも排気ガスの臭いの方が強いので、海のイメージがかき消されてい […]

◆虚勢をはって生きる女と、深謀遠慮の女。対照的な女の火花

タイ編 パタヤのあるゴーゴー・バーにふらりと入った。 カウンターには、生活に疲れたような顔をした白人の客がひとりいた。壁際のソファーには白人がふたりバー・ガールに囲まれて静かに飲んでいる。客はこれだけだった。 それなのに女性たちは15人以上はいる。それほど儲かってはいないのはバーに入っただけで分かった。 パタヤでは、経営状況が決してよさそうではないバーが、何年も根づいて続いていることが多い。 店じ […]

◆コ・サムイ。かつてドラッグとセックスの無法地帯だった島

タイ編 タイは世界に名だたる観光立国であり、訪れる観光客は増え続ける一方だ。 パタヤやプーケット島、サムイ島、ピピ島、パンガン島などはリゾート地としての設備を整えて、毎年押しかけてくる観光客の受け入れに余念がない。 多くの観光客が訪れてリゾートとしての設備が整うにしたがって、かつては不良外国人の溜まり場でもあったサムイ島などは急速に浄化されて、邪悪な雰囲気はひとつひとつ消されていったようだ。

◆何かを隠し続ける女。疲れた彼女が見せてくれたものは……

タイ編 パタヤは比較的安全な「欲望の街」だ。しかし、夜のビーチ通りにいる女は危険だから近寄らない方がいいとよく言われている。言われるまでもなく、よく事件の現場になっている。 歳を取った女、美しくない女が多いというのもある。睡眠薬強盗を働く娼婦も、病気を持った娼婦も、そして女装した男も、ここに揃っている。 運動靴を履いた女は盗み専門。バッグの中にナイフを忍ばせた女。スタンガンを持ち歩く女もいる。

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