バングラデシュ編
バングラデシュの政党は、配下に暴力団を持っている。そして、その暴力団が売春地帯を支配している。
つまり、バングラデシュにある売春地帯はすべて、その地域の政治家の利権の温床なのだ。
ナラヤンゴンジのタンバザール地区にある同国最大だった売春地帯も、また民族主義党系の暴力団からショバ代として利権を吸い上げられていた。
それが、この長い歴史を持つ売春地帯の悲劇のはじまりだった。
ナラヤンゴンジの売春地帯の崩壊は、バングラデシュの政治闘争と同じく、推測と噂と嘘と欺瞞に彩られている。今となっては、何が真実だったのか見極めがつきにくい。
しかし、はっきりしているのは、1999年6月30日に終わりの始まりがやって来たということである。