中国はまだ同性愛は社会的なタブーとされている。自分の子供が同性愛者であることを知った親は嘆き、「矯正治療」を試みようとする親もいる。
2017年12月31日。AFP通信が『偽装結婚に隠れる中国の同性カップル』という記事を上げている。
AFP通信はその記事の中で、『中国の同性愛者の男性2000万人の約90%は、主に異性愛者である女性と結婚している』と青島大学の調査を紹介した。
では、同性愛者の男性と結婚した女性たちは、夫の性的指向に理解があって結婚したのか。いや、そうではない。AFP通信はこのように続けている。
『妻となった女性は当初、夫の本当の性的指向を知らないことが多い』
2016年12月20日、VICEというウェブ・メディアも偽装結婚をした中国の同性愛者を取り上げているのだが、その冒頭には「この世界に疲れ果てた。ただ終わりにしたい。すべてから去りたい」と短文掲示板に投稿して自殺したルオ・ホンリンという31歳の女性を取り上げている。
彼女は何に疲れ果てたのか。彼女の夫は同性愛者で、自分は夫の性的指向の偽装のために利用されていたことを知って衝撃を受け心身共に疲れ果てたのだ。(鈴木傾城)