『ブラックアジア パタヤ編:売春地帯をさまよい歩いた日々』電子書籍化

『ブラックアジア パタヤ編:売春地帯をさまよい歩いた日々』電子書籍化

出版社『ラピュータ』が力尽きて、鈴木傾城の書籍4冊も不可抗力で手に入らなくなってしまうのだが(ブラックアジア:ブラックアジアの出版元である「ラピュータ」が力尽きてしまったこと)、これを受けて電子辞書による『復刻』を行っている。

先日は、『絶対貧困の光景: 夢見ることを許されない女たち』を復刻した。アビーの話や、物乞いをする女性たちの話は、ずっとずっと残しておきたい。(ブラックアジア:『絶対貧困の光景(夢見ることを許されない女たち)』復刻しました

そして、今回『ブラックアジア パタヤ編:売春地帯をさまよい歩いた日々』を復刻した。パタヤ編については、ほぼ完璧な形での復刻(2稿のPDFから再現したもの)となった。ただし、表紙はまったく違うものになっている。

『ブラックアジア パタヤ編:売春地帯をさまよい歩いた日々』

ブラックアジア パタヤ編:売春地帯をさまよい歩いた日々

存続が可能なのかどうかも分からないほどの危機

『ブラックアジア パタヤ編:売春地帯をさまよい歩いた日々』は、もちろんコロナ以前の話である。この「超濃厚接触」の世界は今となっては貴重な日々となってしまっている。

パタヤは1970年代からオープンバーやゴーゴーバーがぽつりぽつりと生まれはじめて、1980年代から多くの欧米人(ファラン)がハイエナとしてやってきて定着する売春地帯だったが、それから40年、多くの不況や社会問題を乗り越えて膨張していく一方だった。

しかし、2020年。中国発コロナウイルスのパンデミックによって、膨張し続けるパタヤは初めて存続が可能なのかどうかも分からないほどの危機に立たされることになってしまった。

日本はまだ何とか制御可能な状態で感染者と死亡者を抑え込んでいるのだが、世界を見るとパンデミックはまったく「収束した」と程遠い状況になっている。収束どころか感染が「加速している」のだ。

特に、南アジア、南米、北米、アフリカ大陸などは感染者が爆発的に膨れ上がっている状況にある。1日の新たな感染者は世界全体で15万人を超えており、コロナはむしろ2020年6月20日の段階で「危険な新局面に入った」のである。

パンデミックは加速している。コロナの脅威はまったく終わっていない。

これは何を意味するのかというと、全世界から多くのハイエナを呼び込んで超濃厚接触することで発達していったパタヤはまだまだ「コロナ以前」のような世界を再開させることができないということを意味している。

パタヤにやってくる外国の男たちの国は、いまやパンデミックの渦中にあるのだ。効果的なワクチンや治療薬が開発され、それが広く流通するまで「パタヤの再開」はあり得ない。今の状況では2020年は絶望的だろう。

いいヤツは天国へ逝く。ワルはパタヤへ行く

客が来ない状況だと、多くのオープンバーやゴーゴーバーは経営が成り立たなくなる。こうしたバーは大きな会社組織がチェーン店を出してやっているのではなく、個人がなけなしの金をはたいてやっているものだ。

私はデリヘル経営に誘われたこともあれば、パタヤでオープンバーを経営しないかと誘われたこともある。(ブラックアジア:「デリヘルの共同経営者になりませんか?」と頼まれた日

数ヶ月も経営できず、客も来ないのであれば、オープンバーもゴーゴーバーも個人のオーナーの資金が持たない。もちろん、このような店に政府が手厚い保障をするとも思えないので、多くのオーナーが2020年中に店を畳むことになるだろう。

女性も稼げないのであればパタヤに残る義理もない。

パンデミックが想定外に広がり、さらにワクチンや治療薬もなかなか開発されず、流通しないようだと、どこかで「パタヤの再開」があったとしても、もうパタヤは巨大な売春地帯としては機能していないかもしれない。

そうであれば、『ブラックアジア パタヤ編:売春地帯をさまよい歩いた日々』に書かれた世界は「かつてのパタヤ」として歴史に流されて消えてしまうことになるのかもしれない。

かつて、カンボジアには「スワイパー」と呼ばれる超極悪な売春地帯があった。すでにスワイパーは歴史の闇となって知る人は少なくなってしまった。

このスワイパーの全盛期を描いた日本で唯一の小説は、私が書いた『スワイパー1999』だけである。(アマゾン:スワイパー1999: カンボジアの闇にいた女たち

パタヤがそんなことにならなければいいのだが……。

Good guy goes to HEAVEN いいヤツは天国へ逝く。
Bad guy goes to PATTAYA ワルはパタヤへ行く。

パタヤの再開を心から願っている。いつかコロナ禍が収束したら、しばらくパタヤでのんびりしたいと思っている。あの世界が懐かしい。

今回『ブラックアジア パタヤ編:売春地帯をさまよい歩いた日々』を復刻した。パタヤ編については、ほぼ完璧な形での復刻(2稿のPDFから再現したもの)となった。ただし、表紙はまったく違うものになっている。

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