身体中の吹き出物や湿疹を赤いライトで隠していたニッキー

身体中の吹き出物や湿疹を赤いライトで隠していたニッキー

人間の目は正確ではない。正確だと思っているのは本人だけで、実は人間の目はいろいろなものを見ながら、足りない部分を「補間」してしまうのである。

だから、売春地帯ではそんな人間の目の錯覚を利用して、いろいろな方法で女性を十歳や二十歳、場合によっては三十歳以上も若く見せるテクニックを使っている。

六十代の女性を三十代に見せるなんて、東南アジアの場末の売春宿ですら朝飯前にやってのける。

女性のシミも、シワも、吹き出物も、ニキビの痕も、やつれた目の下の隈も、あたかもマジックのように消してしまう方法があるのだ。普通の女性を、とてもジューシーに、とても可愛らしくしてしまう。

売春宿ではありふれている女性の欠点をすべて消す方法。

それは「赤いライト」を使う。それだけだ。

赤いライトはあまりにも効果が絶大なので、世界中のすべての売春地帯は「赤いライト」になってしまった。それほど女性を生き返らせるのが「赤いライト」なのだ。

赤いライトは人の肌の異常を見えなくする。どんなに肌の荒れた女性でも、赤いライトの下では健康に見える。魅力的に見えることすらある。だから、肌の露出の多い売春地帯ではどこでも「赤いライト」がメインになっている。

春地帯を英語で”Red-light district”(赤い灯の場所)というが、売春地帯を形容するには優れた比喩でもある。売春地帯は……

(インターネットの闇で熱狂的に読み継がれてきた売春地帯の闇、電子書籍『ブラックアジア フィリピン編』にて、全文をお読み下さい)

『ブラックアジア・フィリピン編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』

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