インドネシアはイスラム教国家にも関わらず、大規模な売春地帯が各所に存在するという非常に希有な国である。
私がタイ、カンボジアの売春地帯を経て、次にメインに据えて流浪したのがインドネシアだった。(売春地帯をさまよい歩いた日々「ブラックアジア第二部」)
インドネシアは島嶼国家で、東西に広がる無数の島々を連なってひとつの国となっている。この国はあまりにも広く、すべてを制覇するのは難しい。
私は、リアウ諸島、ジャカルタ、メダン、そしてカリマンタンのシンカワンと、売春地帯をさまよい歩いていたが、そのうちにリアウ諸島に轟沈した。
本来であれば、スラバヤにある非常に大規模な売春地帯も訪れる予定だったのだが、あまりにリアウ諸島が気に入ってしまい、とうとうスラバヤは私にとっては「幻」になった。
今、この「幻の売春地帯」が危機に瀕しているという。政府がここを閉鎖しようと予定しているのだ。