「エクソシズム」という言葉を聞いたことがあるだろうか。
これは日本で言うと「悪魔祓い」というものになるが、現代の日本では悪霊か何かに取り憑かれた人間を「悪魔祓い」するような光景というのはほとんど見ない。
日本でも昔は「キツネ憑き」のような憑依(ひょうい)があって、これを僧侶がお祓いをしたという歴史があったわけで、「悪魔に取り憑かれた人」の存在は珍しいものではなかった。
キリスト教文化では、何かに取り憑かれたようになって、それを牧師が「悪魔祓い」するという行為は珍しいものではない。
映画『エクソシスト』でも、取り憑かれた少女と神父の壮絶な戦いを描いていたが、この作品は今も悪魔を信じる欧米の人々の恐怖を誘っている。
それでも、悪魔に取り憑かれるというのは特殊なケースであり、それほど頻繁にあるようなものではないという。
ところが、インドは別だ。インドにいると、いろんなものを目撃するが、私も「悪魔祓い」をしている現場に出くわしたことがある。よりによって売春地帯で悪魔祓いがあった。現代でも、インドでは悪魔憑きがあるのだ。