タイでは家庭内暴力が深刻化している。2015年4月14日、タイ当局はいくつかの財団と共に啓発キャンペーンを開始して、家庭内暴力の阻止につとめている。
家庭内暴力の5件に1件はアルコールの影響下にあるときに行われていることから、特にアルコール依存の防止にも力を入れている。
タイでは離婚率が30%を超えると言われているが、離婚の原因の多くは家庭内暴力である。
こういった家庭内暴力を受けた女性たちを保護する特別な財団もある。運営者のジャディッド・ショウワライ氏は、離婚に至るまでに女性は虐待に長く耐え、まわりにも相談せず、ひとりで抱え込むことが多いことを指摘する。
「女性は、最初に家庭内暴力に直面したとき、恐怖からそれを誰かに相談することはない。自分の子供たちが犠牲になるかもしれないと思うと、自分が暴力に耐える方を選ぶ」
多くの場合、その家庭内暴力は、平手で殴るとか、蹴るとか、そんなレベルではない。壁に頭を打ちつけたり、白目を剥いて痙攣するまで殴るような激烈な暴力である。