シェアハウス

◆これが先進国の人間の暮らしか……。人間の住む環境ではない場所で住む女性たち

コロナ禍前の2019年、私は歌舞伎町にあるマンガ喫茶で家さえも借りられなくて、都会の裏側を転々としている若者たちと話をしていた。学歴もなければ長く続く職歴も持たない彼らは、もう安定した生活を送ることもできなくなっていた。 マンガ喫茶を根城にするデリヘル嬢にも会った。 そういった話は著書『ボトム・オブ・ジャパン』に書いたのだが、社会に見捨てられた女性たちが、ホームレス寸前のギリギリで暮らしているのを […]

◆シェアハウスはあってもいいが、そのスタイルは自然ではないと強く感じる

どんなに貧困に堕ちたとしても、私が絶対に選択しないのはシェアハウスだ。国土交通省はシェアハウス(貸しルーム)をこのように定義している。 『プライベートなスペースを持ちつつも、他人とトイレ、シャワールーム等の空間を共用しながら住まう賃貸物件で、入居者一人ひとりが運営事業者と個室あるいはベッド単位で契約を結ぶもの』 シェアハウス市場調査2013年版を見ると、シェアハウスは全国に約3000軒ほどあるのだ […]

◆「ルームシェア」というのは、貧困層の妥協の産物である

「シェアハウス」あるいは「ルームシェア」が日本の底辺で少しずつ一般化してきているのをご存知だろうか。 シェアハウス、ルームシェアというのは、一軒家やひとつの部屋を共同で借りて暮らすというスタイルのものである。 女性のみ、男女共同、部屋ごと、一部屋に複数人、と様々なスタイルがあるが、台所や居間やトイレといった部分を見知らぬ他人と共用するというのは共通している。 こうしたシェアハウスは、2004年頃か […]