◆強烈で、強力で、類を見ない、想像を絶する幸せな感覚が得られるフェンタニル

「ゾンビ・ドラッグ」と呼ばれているのがフェンタニルだ。（ブラックアジア：アメリカのどん底。そこで起きていることは日本でも起こり得ることを忘れるな）

フェンタニル問題は日本では対岸の火事ように見えたが、先日、一気に「国内問題」と化した。中国の犯罪組織が名古屋市に拠点を構え、日本を経由してアメリカにフェンタニル原料を不正に送り込んでいた疑いが浮上したからだ。

名古屋市に登記された中国系企業「FIRSKY株式会社」が物流や資金管理の拠点となり、フェンタニル前駆物質を国際郵便で米国へ発送、代金は仮想通貨で受け取っていたとされる。

フェンタニルは、強烈なドラッグである。体内に取り込まれると速やかに血流に乗り、脳へ到達する。フェンタニルは大量のドーパミンを放出させる。このドーパミンは「快感」や「報酬」にかかわる神経伝達物質であり、一時的ではあるが圧倒的な幸福感、多幸感をもたらす。

「使った瞬間、全身がとろけて、何も考えられなくなる。ただただ気持ちいい」

依存者はそのように言う。超絶的で今までの人生で経験したこともないような、強烈な快楽作用がやってくる。文字通り、身体が快楽でとろとろになってしまうような快楽なのだ。セックスの100倍も気持ちが良いという。

こうした快感は、しばしば「すべての苦しみから解放される感覚」と表現される。使用したことのない人には想像すらもできない、強烈で、強力で、類を見ない、想像を絶する幸せな感覚が得られる。

嫌なこと、つらいこと、悲しいこと、苦しいこと、挫折感、喪失感などに苦しんでいる人であって、フェンタニルを飲むと一瞬で、今まで感じたことのない本当に信じられないほど心地良い気持ちに包まれる。

「フェンタニルを使うと、全身が温かくなり、何もかもがどうでもよくなる。まるで世界から切り離されて、雲の上にいるみたいだ」と依存者は述べる。「最初の一服で、すべての痛みや不安が一瞬で消えた。これ以上の快感はないと思った」