◆アメリカのどん底。そこで起きていることは日本でも起こり得ることを忘れるな

◆アメリカのどん底。そこで起きていることは日本でも起こり得ることを忘れるな

アメリカが世界最大の覇権国家であるのは誰もが知っている。しかし、そこに住む国民の全員が映画のセレブたちのように派手に暮らしているわけではない。

2023年になってからアメリカはホームレスの数が前年比で11%も増えているのだが、フードスタンプに頼る人たちは4000万人以上、さらにラテン系や黒人たちの貧困層も拡大しており、成功者や勝ち組と言われる層はほんの少ししかいない。

フードスタンプとは、アメリカ政府が低所得層の生活を支援するために行っている「配給システム」のことなのだが、これをもらうというのは要は自力で生活できていないということを意味している。

つまり、アメリカは少なくとも4000万人が自力で生活できていない状態になっている。コロナ禍でもフードスタンプに頼る人々が増えていたのだが、これはアメリカ政府が大量の現金を国民に支給することで危機を脱した。

実はコロナ禍の中では仕事を失って家賃が払えなくなっても立ち退きの強制は禁止する救済措置があったのだが、コロナ禍が終わった今ではもはや彼らに対する救済はなくなった。

運が悪いことに、コロナ禍が終わった2022年あたりからロシアとウクライナの紛争がはじまってエネルギー・資源価格の高騰で一気にインフレが発生した。食品価格も家賃も暴騰していく一方となり、彼らはたちまち家賃の支払いに窮してしまった。

アメリカでは日本のように借り手有利の法律はないので、家賃を滞納しても居座っていたら、警察に銃を突きつけながら追い出される。その結果、ホームレスも激増、フードスタンプに頼る貧困層も増加する局面に入ったということなのだ。

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