東南アジアの中でも私が特別な地だと思うのは、タイのパタヤである。
ここは一種の売春リゾートなのだが、街全体がその特殊な空気を受容している。現地の女性が白人男性と歩いていて、誰も何とも思わない。それが当たり前の場所なのだ。
あからさまに年齢差のあるカップルも多い。白人(ファラン)とタイ人の若い女性は、他の街で見ると奇異な目で見られることになるのだろうが、パタヤでは何の違和感もない。
一番多いのは、60歳超えの白人男性と、30代から40代と思われるタイ女性のカップルである。
女性の格好や立ち振る舞いを見ていれば、部外者でも彼女が売春女性か、その出身であることくらいは分かる。
事情の知らない人が見れば「白人の男が女性を踏みにじっている」と思うのだろうが、しばらくすると、どうも事情が違っていることに気づく。