小説『ストレッチマーク』と、その舞台になった背景の解説

本日、アマゾン・キンドルでブラックアジア的短編小説『ストレッチマーク 〜真夜中の女たちが隠していたこと』を修正したものをアップしました。短編小説ですので、まだお読みになっていない方は、この機会にさらっと楽しんでください。二転三転のどんでん返しを用意しています。

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実は以前から、年齢制限が設定されていないとアマゾンから警告が来ていたのですが、その修正のためにちょうど良い機会だと思って、若干文章の内容を整えて、ついで表紙も変えてみました。

この小説は、タイ・バンコクの歓楽街が舞台です。あまりタイの歓楽街で小説になっているものはないと思いますが、あの真夜中の世界の話を読みたい方は、どうぞよろしくお願いします。

ちなみに、題名になっている『ストレッチマーク』は何のことなのか分からないと思いますが、「妊娠線」を意味します。

ブラックアジア的小説『ストレッチマーク』

バンコクの歓楽街で、ノックというバー・ガールと出会い、親しくなる。彼女をバーから連れ出すには、彼女の親友ダーウの許可が必要なのだった。ダーウは他人を容易に信用しない性格をしていて、最初から私を嫌っているのだった。しかし、私はそんなダーウにも惹かれるものを感じた。それが、間違いの始まりだった……

この小説に取り込まれているもの

最近は、昔のように東南アジアの歓楽街・売春地帯の話をほとんど書かなくなってしまいました。これは、すでに私自身が、旅人としても、ハイエナとしても、年齢・体力の関係から「卒業」に追い込まれてしまったということもあります。

今もなお、歓楽街・売春地帯にも、あの世界に生きる女たちにも強い関心を持ちながら、行動が伴わなくなってしまいました。

しかし、東南アジア有数の歓楽街で長らく人生を消費して生きてきたというのは事実として残っており、ブラックアジアにも書き切れなかった女性たちの断片もたくさん記憶に残っています。

今後も何らかの形であの世界を表現していきたいと思っていたりします。今回、修正のために『ストレッチマーク』を読み返していると、そんな私にもフィクションも使えると思いました。

この小説『ストレッチマーク』には、2人の女性が出てきます。この2人も、実はモデルがいます。実際にナナ入口のオープンバーに在籍していた女性です。

2人とも非常にインパクトがあったのですが、いかんせん古い話なので、一瞬の光景や出来事しか覚えていないのです。ただ、ペイバーを受けるかどうかを、「自分の親友が決める」という話は私が経験した本当にあった話です。それがとても印象に残っていました。

しかし、物語の展開と会話と出来事と結末等は、すべてフィクションとなっています。(いわゆる「私小説」的なものではありません)

フィクションなので、もちろん純粋な小説として読んで頂いても何ら問題はありません。売春地帯の男と女の虚々実々のやりとりは、今まで知り合った多くの女性たちのことを思い浮かべながら書きました。

ただ、この小説はフィクションと言っても、少し違う読み方もできるかもしれません。というのも、この物語の核になっている出来事は、例によってタイ売春地帯で実際に起きたと言われている事件を参考にして書いているからです。

わかりやすく言うと、この小説は「私が出会った実際の女性」をモデルにして、「タイの歓楽街で実際に起きた事件」を取り込んで作った小説と言えます。

全体は虚構ですが、実際に売春地帯であった事件(ある白人の男に起きた話)を再現しているので、「こんなことも売春地帯で経験する男もいるんだな」と思ってくれれば、また別の読み方もできるかもしれません。

帯には「タイ・バンコクの歓楽街で知り合った2人の女の仕掛け。裏切り。二転三転の、どんでん返し。あなたは心の闇を見破ることができるか?」と書いていますが、面白いと思ったらどうぞAmazonのレビューを入れて頂ければ幸いです。

楽しんでみてください。

昼間から開いているナナ・プラザ付近のオープンバー。相変わらず、多くの女性が男を「待ち伏せ」している。そして、私たちの知らないところで、ひとりひとりの女性たちに、たくさんの事件が起きているのだろう。

鈴木傾城の小説

コメント

  1. y88ee より:

    ありがとうございます。
    表紙、いいですね。
    ちょうど3日後からタイに行ってきます。
    機上でまた読み返します。
    ありがとうございます。

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    • 鈴木傾城 より:

      ありがとうございます。Kindle本を「新版」にした場合でも、自動的に購入者の端末に反映されないことがよくあります。その場合の対処方法は以下のとおりです。

      ①Kindle設定を確認

      Amazonアカウントにログイン →「コンテンツと端末の管理」 →「設定」タブ → 「本の自動更新」をオンにする。

      ②端末で更新をかける

      Kindle端末やアプリのライブラリで、対象の本を削除(クラウドには残る)。
      もう一度「クラウド」から再ダウンロードする。
      これで新版が反映される場合が多い。

      ③Amazonに問い合わせる

      どうしても更新されない場合は、KDPサポートに「購入済みの読者へ新版を配信してほしい」とリクエストできます。

      3日後からタイですか!楽しんでください。

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