デノミとはデノミネーションの略で、通貨の価値が減少していく中で行われる「通貨切り下げ」のことである。
急激なインフレが起きると、通貨の単位がどんどん大きくなっていく。額があまりにも大きなものになっていくと、日常生活に支障をきたすので、貨幣の単位を一斉に切り下げる。
たとえば、今まで100円だったものを1円にする。そうすると、計算しやすくなるという効用がある。それ自体は、単に通貨の単位を変更するだけの話だから特に問題がない。
しかし、デノミが行われる状況というのは、大抵はインフレによってその国が大混乱している時が多い。経済がうまく回っていないからデノミという処置が必要になる。デノミが警戒されるのは、そういった理由があるからだ。
もうすでに歴史の部類になってしまうが、1991年にソビエト連邦が崩壊して、1994年にデノミが強行されたときのことを、私は覚えている。
私はそのときまで、デノミというものがどのようなものなのかほとんど知らなかった。
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